2018年11月29日 (木)『魚の養殖が大変!いったい何が?』


近年、魚粉価格の高騰が続き、魚の養殖業が大きな影響を受けている。この10年で九州の養殖業者は約3割が休業や廃業、倒産に追い込まれた。大分県佐伯市で養殖業を営む冨髙吉幸(とみたか・よしゆき)さんは、餌代の価格が上がる一方、魚の販売価格にはなかなか転嫁できず苦しい状況にあるという。値上がりの背景にあるのは、餌に含まれる魚粉の高騰。世界的な魚需要の増加に伴って世界の養殖産業が急成長、魚粉の需要が急進しているのだ。米調査会社ラックスリサーチは、2019年には魚粉の需要と供給が逆転すると予測、今後も魚粉価格の高騰は続くと見ている。専門家は「養殖用の飼料を輸入魚粉だけに頼っていくことはもはやできない。」と話す。そんな中、代替のエサを使用・生産しようとする企業も現れ始めている。輸入魚粉の替わりに使うのは、魚の加工工程で出るあらや、ハエの幼虫まで。代替エサは養殖業を救うのか、取材した。

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■冨髙吉幸さん(とみたか・よしゆき)
有限会社かどや水産 代表取締役
住所:大分県佐伯市蒲江大字畑野浦2530番地3
電話:0972-45-0829

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■髙橋義文さん(たかはし・よしふみ)
九州大学大学院農学研究院 准教授 
世界で養殖産業が急成長している背景を指摘。

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■「さかな100%プロジェクト」の一環として、魚のあらを養殖魚の餌に活用。「循環フィッシュ」という名称で、すしのメニューを展開。
▽株式会社くらコーポレーション
お客様様相談室 電話番号:0120-989-014
お問い合わせの受付時間:月~金 10時~18時

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■イエバエの幼虫を使って養殖魚の飼料や農作物の肥料を作る研究をしている。
▽株式会社ムスカ
住所:福岡市博多区博多駅東1-12-17-3F
電話:092-441―7716


【取材ディレクターの一言】

近い将来、養殖業でエサ不足が起こってしまうということは考えたことがありませんでした。スーパーに並んでいる国産の魚は価格が特別高いということはなく、ふだんの生活の中で養殖産業の危機というのは感じることが難しかったかもしれません。しかし、実際に養殖業者や飼料メーカー、魚粉を輸入する商社などに取材すると、魚粉が手に入らなくなる未来は遠くないと危機感を募らせていました。大手回転寿司チェーンの天然魚のあらを魚粉にするプロジェクトは、今まで廃棄していたあらというマイナスだったものを、魚粉というプラスのものに変えるということで、もっと広がってほしいと感じました。また、イエバエの幼虫を養殖エサに使うというのはとても驚きました。世界では昆虫を養殖エサに使うのはトレンドになっているといいます。私たちが魚を食べ続けられるようにも、代替飼料の研究開発に期待したいです。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18時30分


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