2018年04月13日 (金)あなたの笑顔を覚えていたい ~生前遺影 家族の思い~


生きているうちに遺影を撮る“生前遺影”。ここ数年、終活ブームの中で広がってきたが、全国でもいち早く生前遺影の撮影を始めた写真館の1つが福岡にある。
福岡市の郊外にある写真館。明石一矢さん(69)と智津子さん夫婦が二人三脚で撮る“とびきりの笑顔”が評判で、これまでに2000人以上を撮影してきた。亡くなってからあわてて探した集合写真などから合成して作るのが一般的だった遺影。明石さんは「その人を思い出すための特別な一枚が、画質も表情も悪いものでは悲しすぎる」と考え、生前の撮影サービスを始めた。当初は高齢者本人が撮影を依頼するケースが多かったが、近年増えているのが、家族からの依頼だ。抗がん剤で髪が抜ける前に母の写真を撮って欲しい-。認知症の妻が自分のことを覚えているうちに、夫婦の仲の良い姿を残したい-。ここには毎日、亡くなったあとも“その人らしい笑顔”を忘れたくないと願う家族のドラマがある。家族の思いを見つめてきた写真館を取材した。

■写真館 問い合わせ先
▽フォトスタジオ ビタミン
住所:〒814-0123 福岡市城南区長尾4-6-23
電話:092-862-2351
FAX:092-865―9368
営業時間:09:30~18:00(火曜定休日)

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【取材ディレクターの一言】
幼い頃、おばぁちゃんの家に行くと、座敷の奥に飾ってあった遺影写真。ピンぼけしているし、表情は暗いしで、幼心に「怖い」という印象を持ったのを覚えています。
取材を通じて、「その人らしい遺影写真を残すこと」は、残された家族のその後の人生を大きく左右する、と思うようになりました。撮影中に出会ったご家族は、お母様が認知症となり、性格も変わってしまったことで、娘さんが心身共にとても苦労したとお話していました。ときには親子の関係さえも否定したくなるような感情にかられたと言います。ただ、写真を撮るときは、「自分の大好きだった母の笑顔を残したい」と、お母様のお洋服や髪の毛を整え、一緒に撮影に参加されていました。とても柔らかく、よい表情の写真を撮られていました。
大切な誰かの写真を、その人が感じられるものとして残したい。人間の記憶は非常にあいまいであやふやなものです。ただ、たった一枚の写真でも記録があることで、自分の記憶がありありとよみがえってくる。そこに写真の力があるのだと改めて感じました。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:10時17分


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