2019年3月15日

記者はお母さん!


今、筑後地方を中心に”お母さんが書いた新聞”が話題になっています。もちろん記者は、現役のお母さんたち!。新聞にはお母さんならではの視点が盛りだくさんの記事であふれています。

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2月28日。「お母さん業界新聞 ちっご版」が読者に届けられました。「自分と同じような子育てをしているとか、いろんなエピソードがあるので、いつも楽しみにしています」(読者)。

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「お母さん業界新聞 ちっご版」では”紙おむつ卒業おめでとう”といった記事や、子育てのエピソード、それに子育て支援の動きなど、育児に役立つ記事が掲載されています。月1回、無料で発行しています。

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特徴は、何と言っても、すべての記事を、お母さんたちが書いている点です。

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編集長を務める久留米市の池田彩さんによりますと、「お母さん業界新聞」という名前には、”お母さんも大事な仕事だ”という思いが込められているといいます。「せっかくお母さんになったのに、楽しさやうまみを味あわないまま、子育てをしているお母さんも多いと思います。子どもを1人の大人に育てるというのは一大事業なんだと誇りを持ってもらいたいです」(池田彩編集長)。

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池田さんも3人の子どもを育てるお母さんです。長女が生まれてまもなく、久留米市に引っ越しました。初めての土地での初めての子育て。不安が募る中、「お母さん業界新聞」の全国版の代表が書いたコラムを読み、自分も筑後版を立ち上げようと考えました。「コラムに『日本の未来を育てるのは政治家の人だけじゃなくて、社長さんだけじゃなくて、お母さんなんだよ』ということが書いてあったんです。その記事を読んだときに、自分をすごく認めてもらえた気がしました。お母さんでいる時間を大事にしないといけないと思いました。そして、お母さんたちが抱えている大小さまざまな悩みを共有して、いろんなお母さんがいるんだと感じるだけでも、自分の子育てが楽になるのではないかと思い、ちっご版を始めました」。

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1人で新聞づくりをはじめた池田さん。最初はすべてが手書きで、育児の合間に書いていました。「午後9時に子どもと一緒に寝てしまうので、夜中の1時、2時くらいに起きて、そこから新聞づくりをやる感じでした。でも途中で子どもが起きたりして、『ママ、寝ようよ』などと声をかけられるんですよ」。

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徐々に新聞を読んだ人への共感が広がり、今では、読者からお母さん記者になった人は36人にまで増えました。読者だけでなく、記事を書く側にも子育てに変化があるといいます。

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「記事を書く、ペンを持つことで子どもへの見方が変わってきました。普通だったら子どもに怒ってしまうようなことも、なんで子どもがそういうことをやったのかというところまで考えるようになりました。自分の気持ちが変化してきたと思います」(お母さん記者)。

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発行から4年。今では福岡県を中心に佐賀県や鹿児島県などにあわせておよそ1万部を配布しています。池田さんには変わらない、この新聞に込めたメッセージがあります。「『お母さんであるだけで本当にすばらしいんだよ』ということが新聞を読んだ人に伝わるといいなと思います。お母さんとしての自分自身を大事にできるようになったらいいなと思いますし、子育てを楽しむ視点が少しづつ、出てくるといいなと思います」。

【取材後記】
「お母さん業界新聞」の制作費用は主に、子育てを支援している企業などが新聞に載せる広告代でまかなわれています。池田さんたちは、企業に営業をかけて広告も集めています。お母さん記者になるには6000円の年会費を負担する必要がありますが、お母さん記者たちは「お金を払うことで覚悟ができ、記事を書くことで、子育ての悩みを乗り越えることができる」と話していました。紹介した手書きの新聞ですが、実は今も各地域のお母さん記者たちが、手書きで新聞を書いたものを一緒に配ったりしています。お母さん記者たちは「子どもが大きくなったときに、見せてあげたい」とか「子どもの成長記録になる」と話していました。私も様々な地域の手書きの新聞を見させて頂きましたが、どれも、お母さんたちの日々の子育ての思いが詰まっていました。取材の最後に池田さんに、「4周年目の新聞が出来て今の気持ちはどうですか」と聞きました。すると池田さんは「やっと、ここまできたなということと、私だけでやっていることではないので、本当にみんなに助けられて、みんなの力でやってこれたんだなと思っています」と答えてくれました。
さまざまな苦労がありながら、4周年を迎えた「お母さん業界新聞 ちっご版」。私自身、改めて、母親のすごさを感じるとともに、自分を育ててくれた母親への感謝の思いがこみ上げてきました。

久留米支局記者・山崎啓



「お母さん業界新聞 ちっご版」の4年間の歩みを紹介する「子どもへのまなざし展」が3月28日から31日まで(午前10時~午後4時)やまかし村のギャラリー(久留米市津福本町834-4)で開かれます。入場は無料です。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:15時38分 | カテゴリ:WEBいち! | 固定リンク

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