2018年10月18日

福岡と深~い関係!?謎のマッチョな弥生人


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数多くの遺跡が残り、弥生文化が花開いた北部九州。当時の権力者がこぞって集めたのが、「貝輪」と呼ばれる貝の腕輪だ。しかしそれは1000キロ以上離れた南の海でしかとれない珍しい貝であることから、誰がどうやって運んできたのか、長い間謎だった。
ところがことし8月、長崎県の高島で、そのヒントとなるものが見つかった。それは、上半身が異様に発達した“マッチョ”な弥生人の人骨。発掘した人類学者の海部陽介さんは、彼らこそが海を渡って貝を運んだ「船こぎ集団」ではないかという仮説を立てた。
専門家チームが骨を詳しく調べたところ、彼らが日常的に肩の筋肉を激しく回していたことや、そうしたマッチョな弥生人が、ほかにも長崎県や熊本県の島から複数見つかっていたことが判明。さらに、沖縄や鹿児島の遺跡を調べると、貝を集め、加工し、北部九州に運ぶ「貝の道」があったこともわかってきた。
マッチョな弥生人の骨を通して、知られざる弥生時代の九州の人々の営みを探る。

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■マッチョな弥生人の発掘調査を行った人類学者の海部陽介さん

(国立博物館 人類学研究部 人類史研究グループ長
「3万年の航海 徹底再現プロジェクト」プロジェクトリーダー)

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■マッチョな弥生人の骨をCTスキャンで分析した
筑波大学足立和隆准教授
(専門はスポーツ科学)

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■長年「貝の道」について研究している
熊本大学木下尚子教授
(考古学)

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■貝輪をつけた弥生時代の人骨が展示されている場所

▽飯塚市歴史資料館
住所:〒820-0011 福岡県飯塚市柏の森959-1
電話:0948-25-2930

■番組内で紹介した貝輪を所蔵している施設
▽福岡市埋蔵文化財センター
住所:〒812-0881 福岡県福岡市博多区井相田2丁目1-94
電話:092-571―2921

【取材ディレクターの一言】
マッチョな弥生人が携わっていたかもしれない弥生時代の1000km以上にも及ぶ貝の交易。とてもロマンあふれる歴史だと感じました。また、貝の交易ルートをたどると貝の集積所や加工所と思われる場所が見つかっているというのは驚きでした。弥生時代に、まるで現代のビジネスにあるようなシステムがあるとは想像もしていませんでした。
今回、様々な研究者に取材をしたのですが、みなさん興味深い発見にワクワクしている様子がとても印象的でした。歴史書などではほとんど記されていない弥生時代の歴史ですが、想像力を働かせながら、遺跡から見つかる骨や貝などの遺物だけから歴史を探るというのは本当におもしろいと思います。研究者によると、最近は人骨のDNA分析などの研究も進んでいるらしく、今後さらにおもしろいことが明らかになっていくかもしれないと感じました。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18時30分 | カテゴリ:フォーカス福岡 | 固定リンク

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