2020年07月06日 (月)大雨に関する情報と警戒レベルについて
気象予報士の吉竹です。
九州北部は6月11日に梅雨入りして、梅雨が三分の二ほど経過、
いよいよこれから梅雨末期の大雨シーズンを迎えます。
2017年7月5日には朝倉市や東峰村を中心に九州北部豪雨が発生、
甚大な被害が出ました。
2018年には7月6日を中心に西日本豪雨が発生し福岡県でも大雨が降るなど、
7月上旬から中旬にかけては過去、大きな大雨災害がたびたび発生しています。
大雨災害から身を守るためには、
気象台から発表される情報などに十分気を付け、
早め早めの避難をするなど、積極的な防災行動が大切です。
これは気象庁から発表される気象に関する情報と5段階の警戒レベルです。
テレビなどで報じる場合は、それぞれ色分けしてわかりやすくしています。
例えば、
レベル5の「大雨特別警報」は黒
レベル4の「土砂災害警戒情報」は紫
レベル3の「大雨・洪水警報」は赤
といった具合です。
去年までは特別警報は濃い紫で表示していましたが、
土砂災害警戒情報の薄い紫と似た色で分かりにくかったので、
今シーズンからレベル5の大雨特別警報は黒に変更になりました。
そして、このような情報が発表されたら、
私たちはどのように行動したらよいのでしょうか。
まず、レベル3の「大雨・洪水警報」が発表されたら、
自治体からは「避難準備・高齢者等避難開始」を呼びかけます。
災害弱者といわれるお年寄りや体の不自由な方はこの段階で
安全を確保していただく必要があります。
次に、大雨警報が発表されているときに、
土砂災害の危険性がさらに高まった市町村には
レベル4の「土砂災害警戒情報」が発表されます。
崖の近くなど危険な場所に住んでいる方は、
速やかに全員避難が基本行動となります。
さらに、各自治体からは「避難勧告」や「避難指示」が
発表されることがありますが、
テレビでスーパーが流される「土砂災害警戒情報」の段階で
避難の行動をとることが大切です。
そして、レベル5の「大雨特別警報」が発表されたら、
この時点ですでに重大な災害が発生していることがあります。
「命を守る行動」をとる必要があります。
つまり、避難はレベル4の段階で完了しておくべきで、
特別警報のレベル5ではすでに手遅れというケースもあることになります。
毎年、全国で大雨による災害が発生しています。
大雨災害はいつ、どこで発生するかわかりません。
梅雨末期の時季、気象台、自治体から発表される情報には
十分注意してお過ごしください。
投稿者:吉竹顕彰 | 投稿時間:10時05分