2021年09月24日 (金)ITで"はいかい"を見守る


9月21日はWHOなどが定めた「世界アルツハイマーデー」。
予測として2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると言われているなか、“はいかい”、つまり1人歩きによる事故の防止が喫緊の課題になっています。
福岡県内の施設や企業などは、“はいかい”を見守るためのIT技術を取り入れています。
その進化した現場を取材しました。

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久留米市のある老人ホームでは、デイサービスを含める50人以上の利用者のなかで、
およそ1割の方が、“はいかい”の可能性を抱える重度の認知症患者です。

限られた介護スタッフで、いつ外出するか分からない入居者を見守ることは、重要な課題でした。

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そこで・・・
(機械音声)「おじいちゃん どこ行くと」

これは監視カメラではありません。
地元のメーカーが開発した、“はいかい”を見守るための顔認証と通知システムです。

事前登録された方が外出する瞬間の様子を自動で撮影します。

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そして間もなく、事前に登録されたスタッフ宛てに、メールで動画が届きます。
動画では入居者がどんな服装で出たか、正確に知ることができます。
スタッフはこのシステムを利用して、入居者の予想せぬ外出を迅速に発見することが
できます。

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共生の里・荒木 山口敏伸施設長
「このシステムを利用することによって安心して その認知症の方が自由に行動ができるというようなこともあります。それによって認知症の症状が落ち着いたり、気持ちが楽になったりされるので」。

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この日訪れたのはシステムの開発者、弥吉伸二さんです。
開発の背景には、認知症を患った弥吉さんの母の存在がありました。
ひとり歩きをする母がいきいき出来るように見守りたい。
しかし、製品化の直前に他界してしまいました。

(弥吉伸二さん)
「僕は今、認知症の、ここの施設も同じなんですけど、みんな僕の母親に思えるんですよ。だからこの人たちが本当に歩くこと、あるいは健全な生活を送ることによって、
少しでも長生きしてほしい」。

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一方で、どれだけ見守っても、予期せぬ外出を止めることができなかった場合、
思わぬ事故を招く危険性があります。
行方不明の発見に有効なのが、GPSです。位置情報をリアルタイムで知ることができ、
早期発見につながります。
しかし、こだわりが強い認知症の方は協力してくれません。

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宗像市のある靴工房です。GPSを必ず持ってもらう加工を行っています。
理学療法士の資格を持つ、靴職人の宮尾勇樹さんは、履き慣れた靴のかかとに
GPSを埋め込むサービスを提供しています。
「一番履いているものにこういった加工するというのが、気づかれにくい点では一番理想です」。

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サービスを開始して2年、利用者は全国に広がっています。ひとり歩きを見守る家族の負担は大きく軽減されたと好評です。

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「本当にずっと目が離せない緊張した状態から、少し余裕をもってすることができるようになった」。

(靴職人宮尾勇樹さん)
「何よりやっぱり喜んでいただく声が一番のやりがいです。そんな時こそやっぱりやってよかったなと思います」。

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スタジオ一橋キャスター
みまもる人も心配でみまもっているわけで、「出ないで!おばあちゃん、おじいちゃん」
と怒ってしまう事もなるべくしたくないと思いますし、いざとうときのためにこういうことがあるということで、見守っている家族の方にとっても、見守られる認知症の方にとってもほんとにハッピーにお互いなれる仕組みかなと思いますよね。

ひとりひとり症状が違うこともありますし、結局は人間がこうしてみまもる必要もあるわけですし、ITの技術を導入することでみんながハッピーになれるということですよね。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:12時00分


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