2018年03月29日 (木)ありがとうのことば(5)


この3年間、数え切れない思い出をくれた福岡、九州を振り返っています。ありがとうのことば。

最近福岡を訪れる方々から熱い視線を注がれる場所、『糸島』

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福岡から西に電車や車で30分ほどで行ける半島です。海あり山あり、おいしいものもオシャレなカフェも、雑貨も遊び場も盛りだくさんの宝箱のような土地。私ももちろん大好きなのですが、糸島というと、私にとっては「励まされる場所」なのです。

福岡に来てからジョギングを始めました。いや、始めさせられました。3年前、『ロクいち福岡』の企画で「福岡マラソンに挑戦!」というものがありました。その当時の私は42.195キロという道のりがどれほどの長さなのか全く見当もつかず、いつもの調子で「おっ、いいすね」と安請け合い。その後、自分の発言には責任を持たねばならないと知った40代中年でした。

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コースは福岡の中心部をスタートして糸島半島をぐるりとまわります。私のようなへなちょこランナーにとって、ちょうど笑顔が消え、「なんでこんなことをやっているのか」あるいは「なんで俺がこんな目に」というネガティブ思考に支配されつつあるあたりで糸島に入ってきます。美しい海の景色、すがすがしい山の風景、それらがすべて足の痛みに塗りつぶされていくそのとき。

沿道の皆さんが声をからして応援してくれます。
「明日のことは考えるなー!」「人生最高のビールが待ってるぞ!!」「走れるだけ幸せだ!いやな顔はしちゃだめだ!!!」等々。

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お名前も存じ上げない、はじめましての皆々様が、知らない私たちのために大きな声を出してくれる。励ましてくれる。背中を押してくれる。すごいことだ、すごいことだとつぶやきながら、でもくじけそうになる心と戦いつつ。足の痛みは一歩ずつのしかかってきます。どう誤魔化しても寄せては返す激痛のことで頭がいっぱいです。

そんな中で、今も私の心にしっかりと刻まれている応援の言葉があります。

「なんとかここまで来たじゃない」

糸島の風に乗って届けられたこの言葉。「なんとかここまで来たじゃない」。そうだ、なんとか、なんとかここまで来たんだ。いろいろあったけど、やめようと思ったけれど、楽しいこととつらいことと同じ割合ではなかったけれど、でもなんとかここまで来たじゃない。躓きながら、転がりながら、なんとかここまで来たじゃない

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そうだな、そうだったな。振り返ればいっつもそうだったな。ここでやめたらここまでの道のりを自分で捨てることになるんだな。

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汗と涙で、普段からひどい顔が5割り増しのひどさにアップしながら、この言葉を繰り返し唱えてなんとかゴールすることが出来ました。

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走りきったとき、自然と「応援の言葉、ありがとう」と頭が下がりました。3年間で、フルマラソン2回にハーフマラソン1回。タイムは度外視とにかく完走のおじさんランナーは、糸島で出会えた素敵な言葉に支えられて、きょうも福岡の街をどたどたと駆け抜けるのでした。

投稿者:井上二郎 | 投稿時間:10時41分


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