2018年03月08日 (木)ありがとうのことば(2)


この3年間、数え切れない思い出をくれた福岡、九州を振り返っています。ありがとうのことば。


むうっとするような湿り気を、遠く離れた福岡市内でも感じていたあの日。
いつも冷静な仲間たちが、ニュースセンターを慌てて走り大きな声を上げていたあの時。
何が起きているんだ?緊急ニュースを出しながら、自分の理解を超える出来事が迫っているのではと恐怖したあの瞬間。

2017年7月5日九州北部豪雨。
地形がえぐられ、川は流れを変えさせられ、街は変わり果て、そして多くの人の命が奪われました。

土砂に埋まった福岡県朝倉市。美しい自然と果樹が広がるのどかな場所でした。流木が突き刺さった東峰村は、ホタルが飛び交う陶芸の村。私のようなよそ者が言うのもはばかられますが、本当に美しい地なのです・・・。

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災害後、何度も実際に取材やボランティアでうかがいました。

たくさんの「なぜなんだ」の涙に出会いました。たくさんの「自分も何か」の手に出会いました。たくさんの「これからだ」の瞳に出会いました。

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たくさんの人のたくさんの声。
『もうだめだと思った。でも農業せんと、親父が残してくれたこの土地、捨てるわけにはいかんのです』(壊滅的被害受けた70代梨農家)
『正直、時間が止まっています。でも、今ここでへたっていたらしょうがないし、前を向いていくしかない』(家が埋まった女性)
『テレビでボランティアが少ないって言って!もうみんな忘れてるでしょう!でもまだ行ってないところ、いっぱいあるっちゃ!できることやって!!』(ボランティアの男性)
『自分ひとりではどうしようもなかったです。想像もつかなかった、みなさんがこんなにまでしてくれるとは』(泥のかき出しを依頼した農家)
『何かひとつでも希望があれば・・。ひとつの希望さえあれば』(土砂につぶされた商店経営の夫婦)

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朝倉と東峰を訪れるたびに、生きることや日々過ごす大切さを考えるようになりました。前を向くとは、希望とは、助け合うとは、それでも土地とともに生きるとは。

いまもこの瞬間も、一歩一歩復旧復興に向けた動きが続くこの地。さまざまなことを教え続けてくれています。

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投稿者:井上二郎 | 投稿時間:12時10分


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