2018年02月17日放送放送内容まるわかり!

ゲームで金メダル? 世界が熱狂!eスポーツ

いま、対戦型のコンピューターゲームをスポーツ競技として行う"eスポーツ"が注目を集めています。世界ではプロ同士が賞金をかけて競う大会が開かれ、4年後のスポーツの「アジア大会」の正式種目に採用されることも決定。その一方、日本ではゲームをスポーツと捉えることへの社会的な理解、長時間プレイすることの心身への影響などの課題も指摘されています。世界に広がるゲームの"スポーツ化"とどう付き合うべきか考えます。

今週の出演者

専門家

馬場 章さん(東京アニメ・声優専門学校 講師)
原田 宗彦さん(早稲田大学スポーツ科学学術院 教授)
中谷 日出(NHK 解説委員)

ゲスト

吉村 崇さん(平成ノブシコブシ)
三田 寛子さん(女優)

今週のグラフィックレコーディング

グラフィックレコーダー
山田 夏子さん


首藤 アナウンサー
ゲームがスポーツって言われるんですけど、ぴんときますか?

三田 さん
私、まさにスポーツだと思うんですよね。みんな必死になって頑張っている、あのエネルギー見てたら、スポーツと一緒だな、って思うんで。

吉村 さん
僕は1980年に生まれたんで、ファミコンと一緒ぐらいだったんですけど、当時は「ゲームしないで勉強しなさい」って言われてた。それが時を経てこうなるっていうのはすごい時代ですね。でも、周りではこれで食べてる人とかいますよ。

三田 さん
そうなんですか?

吉村 さん
芸人やめてですね。

首藤 アナウンサー
そういう人もいる。世界では相当この動きが進んでるそうなんですよね。きょうはこの人が教えてくれます。


プレゼンテーション

徳永 アナウンサー
そうよ、あんた。ちゃんとさ、吉村さんの話聞きなさいよ。

首藤 アナウンサー
誰ですか?

徳永 アナウンサー
私、かあちゃんなの。

首藤 アナウンサー
おかあちゃん?

徳永 アナウンサー
首藤さんと一緒で、息子が1人いるのよ。

首藤 アナウンサー
ちょっと背中出てますね。

徳永 アナウンサー
うちの子、本当ばかなの。テストやらしてもさ、全然点は取れないわさ、運動神経からきしだめでさ、とりえはゲームだけよ。

首藤 アナウンサー
そんなにはっきり。

徳永 アナウンサー
家でずっと。ゲームはうまいのよ。だけど、世の中の評価は最低ね。法事で集まってもさ、「お前の息子は大丈夫か」ってみんな言うわけ。ところがさ、10年たったら変わるわよ、この価値観。国民的英雄になるわよ、この子。ゲームの世界がとんでもなくすごいことになってるから。

首藤 アナウンサー
本当ですか?

徳永 アナウンサー
そうよ。ぴんとこない理由は、ここで止まってんのよ、私の感覚も。

ほら、ファミコン。マリオだ、ドラクエだってはやったでしょ。ね。

三田 さん
まだ家にあるわ。

徳永 アナウンサー
ありますでしょ。そのあといろんな企業が、いろんな機械を生み出しては、コマーシャルもいっぱいあったわけ。つまり、テレビに向かって、つないだゲームで黙々と同じことを1人で孤独に繰り返しやっている息子だと思ってたの。違うの、いま。

首藤 アナウンサー
違うの?

徳永 アナウンサー
違うの。もうとっくに。21世紀になってからは、

ゲームはこういうものになってるのよ。

首藤 アナウンサー
オンラインゲーム?

徳永 アナウンサー
だって、いま、ゲームは家庭用のゲーム機だけじゃなくてさ、パソコンでやってんのよ。スマートフォンでもやってるじゃん、電車の中で。

つまり、どっちもインターネットで世界とつながっているわけだから、世界中の人と同じゲームでプレーして、協力したり、戦ったりして、どんどん進化してるわけ。
私、ずっとゲーム、ゲームって言ってきたでしょ。世界では、むしろ、こうやって言うのが一般的よ。

三田 さん
もうすでに。

徳永 アナウンサー
「エレクトロニック・スポーツ」で「eスポーツ」っていうの。見て、ほら。スポーツのイベントと全く一緒でしょ。ゲームをやってて、大画面で見て、お客さん実際に来て、ゲームのうまい人を見てキャーキャー熱狂するわけよ。ここ来なくても、世界中で、ネット配信で、パソコンとかスマホでこれを見られるわけ。

吉村 さん
すごいなあ。

徳永 アナウンサー
盛り上がってるのよ、いま。どれぐらいやってるか知ってる?eスポーツの競技人口。世界でいまこれぐらいって言われてる。

吉村 さん
日本の人口ぐらい。

徳永 アナウンサー
うちの息子、よーく見ると、こっちだったのよ。世界とつながってたの。

首藤 アナウンサー
急にかっこよく感じる(笑)。

徳永 アナウンサー
ほら、急に。価値観ってそんなもんよ。

首藤 アナウンサー
いやいやいやいや、まだ分からない。

徳永 アナウンサー
うちの息子がどんなゲームをしているか、その凄技、ちょっと見せてあげようと思って、息子からゲーム借りてきたから、こっちの画面で見てもらえる?

これはね、1対1で戦う格闘ゲームっていうのね。キャラクターを操作して、相手を先に倒したほうが勝ち。見やすいでしょ?
この方は元世界チャンピオン。

専用のコントローラーで何気なく練習しているように見えるけど、これ、めちゃくちゃ緻密な操作してんのよ。左側のキャラクターよく見といてよ。すごい連続技が出ます。1、2、3、4、5、6、7。

吉村 さん
おぉー。

徳永 アナウンサー
たった3秒の間に7回攻撃してんの分かった?

首藤 アナウンサー
いや、分からないぐらい速い。

徳永 アナウンサー
これ、実は60分の1秒の速さで正確に操作してる。それが少しでも狂うと、いまみたいな連続攻撃は成立しない。反射神経と正確な操作が必要。このまなざし、見て。
アスリートじゃん?かっこいいじゃん?ほらほら、変わってきたよ。

首藤 アナウンサー
でも、なんかちょっと違和感ありません?

徳永 アナウンサー
もう1個、ご覧に入れるわ。これはね、いま大人気の戦略ゲーム。

5人対5人で対戦するチーム制のゲームね。

勝敗のカギを握るのは、5人のチームワーク。こうやって、プレー中、声出して指示し合ってる。団体戦の球技と全く一緒ね。
例えば、これ。青チームが赤チームに攻撃を仕掛けるところね。黄色い丸で囲った1人が、まず相手の気をそらすために先陣を切って突っ込んでいきます。そうすると、赤いチームはそこの人に気を取られる。その隙に、この目標にあとの4人が迫ります。

吉村 さん
やべー、やりたくなってきたな。

三田 さん
私もやりたい。

徳永 アナウンサー
ほら、囲んだ。青チーム囲んで、隙を見て入っていって、この赤い拠点を、ほら、壊した。こうやって攻めていくと勝ちになる。
抱きしめ合ってるでしょ。勝つために仲間で戦略を練って高度な技を競い合う。それをスポーツと言ってきたんじゃないの?私たち。

首藤 アナウンサー
すごい。こんなの知らない。

吉村 さん
こんなに優勝した人たちが眼鏡かけてること、なかなかないですよね。

徳永 アナウンサー
視力は悪くなるみたいね。
ストイックなのよ、みんな。うまい人は。うちのせがれもここ目指してたのよ。ちょっと自慢の息子なわけよ。あんたの息子にもやらしたほうがいいわよ、これ。

首藤 アナウンサー
やらしたほうがいいんですか?

徳永 アナウンサー
そうよ。ちっちゃいころから。
いけるわよ。世界がどんだけ評価しているか。このデータをお見舞いするわ。これ。

ファンの人が多いの。ほら。オランダの調査会社のニューズーというところが調べたんだけど、eスポーツの観客数、去年1年間でだいたい4億人弱と言われてるの。

首藤 アナウンサー
えーっ。

徳永 アナウンサー
うなぎ登り。2020年には6億人いくんじゃないかって言われてるのね。ファン・観客が6億人いるスポーツって知ってる?ほかに。

吉村 さん
6億?

徳永 アナウンサー
メジャーリーグと同じ規模になるんじゃないかと言われてるの。つまり、うちのせがれは頑張ればイチローさんみたいになるわけじゃない。

三田 さん
夢がある。

吉村 さん
年俸とかすごいことになりますよね。

徳永 アナウンサー
年俸もすごい。賞金がすごいの。いちばんすごい大会の賞金、優勝すると、チームにこれがもらえる。

首藤 アナウンサー
12億。

三田 さん
えーっ。宝くじだってこんな当たってももらえないですよ。

首藤 アナウンサー
5人で山分け?

徳永 アナウンサー
実力で12億取れちゃうのよ、頑張れば。せがれが12億稼ぐかもしんないのよ、うち。

首藤 アナウンサー
それはお母さん、ローンが返せるみたいな。

徳永 アナウンサー
そうよ。もう企業動いてるわよ。ゲームがうまい人はもうスターなの。

世界では。だから、企業が言ってくる。「私たちの会社と一緒に、一緒に眼鏡開発しませんか?」「一緒にキーボード開発して売りませんか?」って、タイアップが始まってるし、もうヒーローになってるから、例えば若い人に人気のエナジードリンクっていう飲料のコマーシャルに出演しているゲーマーの方もいるの。ほら、イチローさんと一緒じゃない。

首藤 アナウンサー
確かに一緒。

徳永 アナウンサー
いけるわよ。あなた、引きつってるよ、顔が。
でもね、びっくりする情報、これよ。

なんと、スポーツの祭典・アジア大会。2022年は中国であるんだけど、正式競技になることが決まってんのよ。

吉村 さん
えーっ。

首藤 アナウンサー
陸上とか、100メートル走とかと同じ?

徳永 アナウンサー
いろんな種目がある中で、eスポーツっていうのが陸上とかと一緒にある。
さらに、この2文字をご覧いただきましょう。五輪、五輪、五輪。

首藤 アナウンサー
オリンピック。

徳永 アナウンサー
そう。まだ検討中ですが、なんと、2024年のパリオリンピックで、もしかしたらeスポーツが種目として採用されるかもしれない。いきなり正式種目でやるわけにいかないから、もし本当にパリで正式種目になったら、その1つ前でデモンストレーションやっときましょうってなるかもしれない。1つ前、どこですか?

一同
東京だ。

徳永 アナウンサー
うちのせがれ、いけるかもしれない。天才だから、うちの子。世の中の流れ変わるわよ。なんと、最近のニュースでこういうのがあったの。

今月1日、eスポーツ、日本で大きな競技団体がついに発足したの。そして、その皆さんが言っているせりふをご覧あれ。何も普通のスポーツ競技団体と変わらないじゃない。

首藤 アナウンサー
本当だ。選手の育成?

徳永 アナウンサー
ということはよ、うちの息子、もっと本気出して日本一になったらよ、

たぶん強化費出るんじゃない?金メダルでも取ってごらんなさいよ、オリンピックで。大逆転。親戚、見る目変わる。親戚がそもそも増える。

吉村 さん
増えますね。

徳永 アナウンサー
そう。感動したってみんなが言い始める。テレビのアナウンサーが泣く。成田に帰ってきたら報道陣がパチパチ撮る。ヒーローになる。銀座パレードする。国民栄誉賞もらえる。園遊会呼ばれる。年末は紅白の審査員よ、うちのせがれが。
どう?ほら。息子にやらしたら?もううちで言ってんの。「勉強しないでゲームだけしてなさい」って。
ほら、ヒーローになるために頑張んなさい。ポテトチップスいっぱい買ってあげるから。ね。じゃあじゃあ、さよなら、さよなら、さよなら。

首藤 アナウンサー
わわわ。でも、あのお母さん、本当に信じていいんですか?世界でこんなになってるんですか?

中谷 解説委員
おかあちゃんも言ってましたけど、2024年のパリオリンピック組織委員会は、いま本当に正式種目にするために協議に入ったんですよ。それを受けて、IOCが去年の10月に検討を歓迎してるんですよ。

首藤 アナウンサー
歓迎している。

中谷 解説委員
正式種目になることに期待してるっていうふうにコメントしてるんです、正式に。前向きなんですよ。

吉村 さん
えー、すごいなあ。

中谷 解説委員

世界の競技人口なんですけど、バスケットボール4億5000万人、サッカー2億7000万人。eスポーツ、低く見積もっても1億人以上は競技人口いるんですよ。盛り上がってないとは言えないですよね。

吉村 さん
それぐらいあったらオリンピックに入ってもいい種目ですよね。

三田 さん
これから趣味とか履歴書とかに「eスポーツ」って書いても、もう分かる時代に。

中谷 解説委員
そういう時代でしょうね。

吉村 さん
うわー、ゲームやっときゃよかった。

首藤 アナウンサー
でも、いまからでも。

吉村 さん
大丈夫ですか?間に合いますか?

馬場 さん

まだ間に合うと思います。eスポーツにもいろいろなジャンルがありまして、吉村さん 、どれがお得意ですか?

吉村 さん
僕、好きなのは、戦略とカードですね。

馬場 さん
先ほどおかあちゃんも言ってましたけれども、eスポーツには格闘ゲーム、戦略ゲーム、それ以外にも、スポーツゲーム。例えばサッカーとかバスケットのゲームであるとか、それから、シューティングゲームですね。最近はスマートフォンのゲームで、パズルゲームとかカードゲームとかありますけども、eスポーツにあるので、まだ遅くないです。

吉村 さん
なるほど。

三田 さん
普通のスポーツだと、自分の親が、例えばスキーが上手だったから、自分も上手とか、そういう遺伝子的なことが見込まれると思うんですけど、ゲームは遺伝とかは関係ないですか?やる気?

馬場 さん

遺伝が関係あるかどうかは分からないんですけども、例えばeスポーツ選手の能力を調べました。6つの能力について調べたんですけども、達成力、瞬発力、動体視力、集中力、思考力、遂行力とあります。
外側の赤い線が22歳のeスポーツ選手の平均。10人のeスポーツ選手に協力してもらって出したんですね。この黒い線が一般の22歳の青年の平均なんです。それ比較してみると、例えば達成力っていうのは最終的な正解を得る力なんです。それから、遂行力っていうのは正解を得るための過程、プロセス。それから、集中力とか動体視力、すべての項目でeスポーツ選手って優れている。

三田 さん
勉強でも達成力とか集中力があれば、仕事でもですけど、この能力ってほかでも問われるから、よく、ゲームできて、それもできてね、両方できる方いらっしゃいますよね。

中谷 解説委員
指先の器用さだけが問われてる感じがあるんですけど、実はそこには作戦力とか、瞬発力とか、それから、団体でやる競技もあるんで、コミュニケーション力が鍛えられる。

首藤 アナウンサー
スポーツが専門の原田さん、どうご覧になります?

原田 さん
eスポーツが出てきた背景みたいなのを少し解説しますと、去年、IOCのトップスポンサーににインテルが入ったんですね。
この会社は半導体ソリューションっていうカテゴリーで入ったんだけど、要はバーチャルリアリティーとか、360度映像とか、AIとか、ドローンですよね。ピョンチャンの開会式で1218機のドローンがすごいことやりましたよね。あれは全部インテルの技術でやってるわけですね。そこの中でeスポーツというのが注目を浴びてるから、インテルはそこに力を入れて。韓国っていま世界でいちばんeスポーツがはやってるじゃないですか。そこですでに「エクストリーム・マスターズ・ゲーム」という大会やってるんですね。
5Gの時代になってきましたから、5Gっていうのは第5世代の通信技術なんで、ものすごい性能のコンピューターが要るわけです。昔、F1レースから自動車の技術が発達してきたように、こういう世界的な大会で使われる技術が、われわれのパソコンにも汎用的に下りてくる。しかも、若い世代を入れないと、オリンピックってどんどん視聴率がこれから下がるって言われてるんで、新しいスポーツを入れて、若い人の注目浴びようと。

吉村 さん
ちょっといいですか?僕、すごい夢のある世界だなと思うんです。定年して、仕事をやめてから目指しても、金メダル取れる人もいるっていうことですよね。60歳、70歳でも、やろうとすれば。

原田 さん
時間があれば。時間かけられるわけですよね、定年退職すると。可能性あります。80歳がメダル取っても全然おかしくない。

吉村 さん
普通のスポーツだったら絶対無理じゃないですか。

原田 さん
ありえないことですよね。

中谷 解説委員
それから、障害があるとかないとかも関係なくて、いまオリンピックにはパラリンピックも一緒にやってますけど、それさえもなくなる。

吉村 さん
男女合同チームもありえるってことですよね。

馬場 さん
性別関係ないです。場所も関係ないです。


グラフィックレコーディング

徳永 アナウンサー
視聴者の皆さんの反応がひと目で分かるグラフィックレコーディング、担当は山田夏子さんなんです。

火をつけた私が言うのも何ですけども、スタジオ盛り上がってますが、

「そんなのスポーツじゃない」っていう声が強いです。「頭脳は使うが、体を使ってないじゃないか」「ゲームをプロ競技にするのはいいが、スポーツの名称は使うな」「汗水流して努力しているアスリートと同じとは思えない」。それから、「何の役に立つの?」。厳しい声を、いただいております。

吉村 さん
でも、12億賞金あるんだったら、そんなのどうでもいいですけどね。何の役に立つとか。

首藤 アナウンサー
お金の問題ですか(笑)。スポーツって言っていいんですか?

馬場 さん

長い人類の歴史考えてみると、スポーツの形も変わってきてるし、スポーツも発展してきてるって言えると思うんです。
例えば、採集・狩猟社会、要は人類が狩りをしていた時代には身体系の競技が発達をして、農耕社会、お米を作るようになってくる、作物を作るようになってくると、フィールド競技が生まれて、20世紀は工業化社会、この社会にはモータースポーツが生まれたわけです。
今世紀は情報化社会。なのでPCを使ったスポーツが新たに生まれてきても何らおかしくないと思うんです。それがeスポーツじゃないですか。

中谷 解説委員

スポーツ、これまで日本では「体を使う運動」というイメージ強いですよね。欧米では「競技」といいます。チェスやダーツもスポーツに分類されるんですね。

三田 さん
日本でいえば将棋もスポーツのところに入るわけですね、向こうの考えだと。

中谷 解説委員
そうなんですね。ただ、日本はそういう文化がなかなか育っていないので、皆さんおっしゃるように、どうもスポーツというには違和感があるというふうに考えがちなんです。

馬場 さん
世界のほうはどんどんスポーツだと認めていて、例えば中国では2003年に、国家体育総局っていうところが99番目の正式な体育種目と認めてる。

首藤 アナウンサー
2003年にすでに?

馬場 さん
そうなんです。15年前です。

吉村 さん
早えなあ。

三田 さん
じゃあ学校でも、それこそ「eスポーツのお時間です」なんていうことがありえる。

首藤 アナウンサー
国語、算数、eスポーツみたいな?

吉村 さん
eスポーツだけでいいなあ。

馬場 さん
北ヨーロッパの学校では、公立の学校でeスポーツの科目が体育の一環として行われています。ですから、国語、算数、eスポーツ、って、そういうカリキュラムです。

吉村 さん
ってなると、日本はちょっと後れてるってことですよね?

馬場 さん
10年後れてるとか言われることよくありますけれども、格闘ゲームは、まだ日本の選手強いです。それから、日本で作られたゲームソフトがあるので、まだまだ日本頑張ってる分野あるんですけども、先ほどおかあちゃんが紹介していた戦略ゲームの分野とかではまだ世界的な選手登場してませんので、後れてるかなと言えるかもしれないです。

中谷 解説委員
後れてると言えるかどうか分かんないですけど、ゲームに対するイメージが諸外国とはちょっと違いますよね。

吉村 さん
そうか。ちょっと遊びの部分が大きいと。

中谷 解説委員
日本では、サブカルといって、漫画・アニメ・ゲームっていうのは普通のカルチャーよりも低く見られている傾向があるんですよね。そういうこともあり、子どもたちが夢中になって、なかなか勉強に手がつかないほど集中しちゃうようなことの積み重ねで、ゲームとは、イコール悪みたいなイメージがついてますよね。

馬場 さん
最近では日本でも30代の男性・女性、ゲームやるようになってきましたけども、世界的に見ると、実はそれは当然なんですね。日本ではゲームって子どもの遊びみたいに思われてますけども、例えばアメリカのゲームプレーヤーの平均年齢って30代半ばなんです。34〜37歳ぐらい。フランスのゲームプレーヤーの平均年齢とると、41歳です。ですから、eスポーツのプレーヤーでも、40すぎのプレーヤーたくさんいます。賞金稼いでます。

首藤 アナウンサー
でも、やっぱり視聴者の方からは、

視聴者の声

愛媛県・60代・男性
「古い考えかもしれないが、スポーツとは汗をかくことだと思うので、スポーツとは言えない」。

原田 さん
チェスもオリンピック種目だった時代が戦前あったんですよね。なので、そういうマインドスポーツ系がオリンピック種目にならないっていう理由はない。

三田 さん
でも、いまオリンピックの中継も見ていて思うんですけど、eスポーツはすごく機械とか、パソコンとか、人間じゃないところの力がありすぎて、スポーツっていうカテゴリーには・・・ってちょっと思うんですけど。

原田 さん
プレーヤーに関してはそういう議論があるんですが、それを映像で見る人の、そこから得られる感動体験って、リアルスポーツとあんまり変わんないっていう研究結果もあるんですね。

吉村 さん
ちょっと動いちゃったりしますよね。マリオカートとかでも、ぐっとこう、こうなったりするんで。

三田 さん
体感しながらね。

原田 さん

勝ったらハイタッチをしてとか、応援する人とか、ヒーローが出たり。なので、「リアルスポーツとの融合」っていうのも少し考えていきたいなと。

あまり知られてないんですが、イタリアのサッカーリーグ、セリエAではASローマのeスポーツとか、ドイツのブンデスリーガでは、シャルケEスポーツというのがありますし。サッカーのプロチームがeスポーツのチームを持っていて、お互いに応援し合う。
これはファンを増やすため。eスポーツも楽しめるし、リアルなスポーツも楽しめる。Jリーグも今後、eスポーツのほうに少しかじを切ってやっていこうという方向性があります。

吉村 さん
さっきお話聞いたら、プレーヤーの平均年齢高いじゃないですか。30歳とか40歳とか。普通のアスリートだったら引退とか考えないといけない時ですけど、最初スポーツやって、そのあとeスポーツに転向する選手も出てくる可能性もあるってわけですよね。

原田 さん
全然ありですね。Jリーグで活躍する選手はeスポーツめちゃくちゃうまいっていう話も聞きますし。

首藤 アナウンサー
動体視力を持ち備えて。

吉村 さん
なるほど。

原田 さん
ピッチの上から見るのと全然違う、ゲームを全体ふかんできるんで、それが自分の技術向上に役立つっていうのも聞いていますし、さらに、年取ってもできるんで、究極のバリアフリースポーツということも言える。

三田 さん
これからテレビ中継でeスポーツ、もありえる時代になりますかね。

首藤 アナウンサー
アナウンサーもeスポーツの実況が。 あ、お母さん。

徳永 アナウンサー
賛否、だんだん強い声が両方出るようになりました。

「ゲームの悪影響ってどうなの?」「依存の問題が深刻になってるんじゃないんですか?」。それから、「ゲームばっかりやっていてはコミュニケーション能力育たないのでは?」っていう人。
それから、「小6の息子がまさにeスポーツ選手になると言って、勉強・習い事を拒否しています」。この方は「何とかしてください」って書いてある。

三田 さん
親としては心配でしょうね。

馬場 さん

昨年ですけども、WHO(世界保健機関)、国連の組織ですけれども、そこが「ゲーム障害」の定義をして、新たな病気に加えることになりました。(今年夏ごろ予定)それを見ると、「ゲームをしたい欲求を抑えられず、ゲームを続けてしまう状態が1年間続き、家族関係・仕事を含め、生活に支障をきたしている場合を『ゲーム障害』と言う」と、これだけ見ると、ゲームってやっぱり危ないと思うじゃないですか。

吉村 さん
そうですね。

三田 さん
母親的にはやっぱり心配になりますよね。

中谷 解説委員
いわゆるゲーム依存症を病気として認めたっていうことなんですね。

馬場 さん
そういうことですね。ただ、それでゲームが危険かというと、そうではなくて、これは言わば出発点なんです。ここから、ゲームの危険なところあるんであれば、それを科学的に解明しようとか、あるいはそうならないための対策を考えようとか、そういうことがやっと始まったっていうことなんですね。むしろこれからゲームのよいところ、悪いところ、これを科学的にちゃんと研究していこう。そういう時代になってきたっていうことだと。

中谷 解説委員
こういう問題をクリアして初めて、皆さんにスポーツとして認めてもらえるような状況になるんじゃないかと。

馬場 さん
私もeスポーツ選手の育成をやってますけれども、ただひたすらゲームをやるんじゃないんです。大事なのは人間教育なんです。それはどんな教育でも同じです。スポーツマンシップが大事だと思います。

首藤 アナウンサー
それを親は分からないじゃないですか。どこまでやってよくて、どこまでやったらいけないかっていう。

吉村 さん
そうか。明確なのが出てないですもんね。

馬場 さん
それはそれぞれのご家庭で考えていく必要がある。それを「ゲームリテラシー」って呼んでるんですけども、1日24時間限られてるじゃないですか。ごはんも食べない、夜も寝ないでゲームをやっていたら、それは改善しないといけないですよね。勉強する時間、お風呂に入る時間、ごはん食べる時間、ちゃんと考えた上で、じゃあ1日何時間できるかっていうのはご家庭によって違うと思うんですね。それを一緒に考えていく。それによって、こういうゲーム障害にならないための対策っていうのも、それぞれのご家庭で出てくると思います。

中谷 解説委員
基本的にeスポーツっていうのは競技、対戦なので、昔やってたロールプレイングゲームよりも、そんな長い時間できないんですよね。集中力を持って相手と戦うわけですから。

馬場 さん
そうですね。

首藤 アナウンサー
でも、どうしてもゲームっておもしろくて、もう1回、もう1回ってやっちゃいません? ロールプレイングじゃなくても。

吉村 さん
僕も、昔ですけど、気がついたら10時間やってたとか。半日、何だったら寝ないでやってた時期もありましたよ。20代とか。

馬場 さん
いまでもeスポーツ選手、日々のトレーニングは10時間ぐらいゲームやってます。それでも障害が起こらないように、体力トレーニングとか、あるいは勉強する時間、そういう時間とうまく組み合わせた上で10時間やるっていう、そういう科学的なトレーニング法を取り入れてるんですね。

視聴者の声

千葉県・40代・女性
「ゲームにはいい印象を持っているんですが、視力低下やゲーム依存が起きないようなシステムができたらいいなと思います」。

首藤 アナウンサー
そういう仕組み作りというか、対策ってできるものですか?

中谷 解説委員
ここはリテラシー、教育しかないんでしょうね、きっとね。

原田 さん
ちょっとスポーツに戻りますけども、スポーツの歴史っておもしろくて、ギリシャ時代から体動かして競技をするっていうのありましたよね。身体系。それが農耕社会になってくると、スポーツが制度化されてルールができて、ピッチとか大きさが決まって、みたいな。徐々に工業社会になると、モータースポーツが発展して、いまは情報社会に否が応なしに入っていますよね。そうなると、デジタルに対する素養・教養を身につけるっていうのはすごく大事になります。その導入部分としてeスポーツというのは、僕はとてもいいなと思います。
本当に極端な選手は、体を壊したりするのあります。それはリアルなスポーツにもありますよね。けがしたりとか、メンタルやられたりとか。それを予防するためにいろんなスポーツ科学が発展してきて、サプリメントとか、いろんなスポーツ科学が発展したんですが、同じように、eスポーツに対しても同じようなケアができる。
みんながみんな1億円稼げませんから、導入部分で、例えば小学校でeスポーツ教育をやることによって、自然に情報社会の中で戦う能力が身についていくっていう、そういう利点もあるのかなと思います。

中谷 解説委員
実際eスポーツ関連で、ゲームだけではなくて、IT関連の企業もかなり加わっているので、そういう能力もどんどんできてきて、IT関係に入る人も結構いるんですよね。AIとか、いまVR、バーチャルリアリティーとか、ゲームのノウハウを展開していくっていうこともあるので。

馬場 さん
学校の中でも、ゲームとのつきあい方っていうのをみんなで考える機会が、あればいいと思いますけども、社会がeスポーツに関心を持ってもらいたいと思うんです。
例えばアメリカの例なんですけども、eスポーツ選手を養成しようというので、専門の大学の学科や学部が作られています。約50の大学ではeスポーツ選手に対して育成のために奨学金出します。ですので、大学の授業料とか、あるいはトレーニングの費用、一切かからないんですね。中国でも去年、17大学でeスポーツの教育が始まってます。カナダのトロント大学ってエリート大学があるんです。日本でいうと東京大学ぐらいの大学なんですけども、そこでもeスポーツの教育、始めています。

徳永 アナウンサー
皆さん、おもしろいなと思ったのは、これです。この2つ。

「日本ではあまりにスポーツが神聖視されすぎてるんじゃないですか?」とか、「スポーツ=○○道っていう意識を打ち破らないと」。
さっきの原田さんの話じゃありませんが、日本人の「スポーツ」の感覚って何なんだろうね?っていうのを考える方が増えてきているような感じがします。

原田 さん
今度、オリンピックも新しい種目が入りますよね。2020年の東京にはサーフィンとか、スケートボード。ちょっとひと昔前は、あれ不良のスポーツだよねっていうイメージがありましたよね。

吉村 さん
今回のスノーボードもそうですよね。

首藤 アナウンサー
いまはキャーってね、なってますけど。

原田 さん
彼らが金メダリスト。賞金も稼ぐし、社会的地位も上がるということ。

吉村 さん
スポーツって、結構流動性があるんですよね、日本以外では。新しいのが出てきたり、廃れるものもあったりっていう。

原田 さん
おっしゃるとおりです。もう少し幅広に見ながら、私はeスポーツやってる人を「ニューロアスリート」「神経系アスリート」と呼んでるんですが、それは、フィジカルにやる、汗流す人も、この人も、基本は同じだろうと。それを支配してるのは遊びですよね。楽しいからやってるわけです、みんな。そこの共通部分は無視できないですね。

中谷 解説委員
日本の場合、「eスポーツ」という言葉がこれだけ皆さんに違和感を持たれてるっていう状況っていうのは、それが、日本が後進国になってしまった理由。eスポーツにおいて。いいとこも悪いとこも考えて、いまeスポーツっていうことを知ることがすごく大事だと思うんですよね。後れてしまったので、じっくり考えながらいい方向に行こうよっていう感じだと思うんですよね。

吉村 さん
ちなみに、学生とか、小学生とかのスカウトみたいなのはあったりするんですか?

馬場 さん
明確なスカウトはないですけども、大会で小学生、中学生が頑張ってる姿を見ると、ちょっと声をかける、かけられるっていうことはありますね。

吉村 さん
小学生とかが家で、「お母さん、eスポーツやりたい」って言っても、聞かないと思うんですよね、親が。だから、大人がこういう世界があるんですよっていうことをやったら、理解得られるかなっていま思ったんです。

馬場 さん
そうだと思います。大人の考え方、変えなければいけないと思うんですけれども、eスポーツってデジタル時代、デジタル技術を使った時代の自己表現、あるいは自己実現の1つだと思うんです。
例えば三田 さんのお子さんって、歌舞伎の名跡(みょうせき)を継がれて、舞台に立ったり、あるいはお芝居されてるじゃないですか。歌舞伎って数百年の歴史持ってますけれども、それに比べるとeスポーツって20年、30年。まだ短いですね。だけども、ゲームが好きだ。それは歌舞伎が好きなのと全然変わらないです。それを自分の仕事として、それで生活をしていこうという、若者にとって職業選択の可能性、1つ増えたと思うんです。自分の潜在能力を伸ばして、好きな分野で活躍したい。生活したい。そういう自己表現、自己実現、それがeスポーツじゃないかなと思っています。

徳永 アナウンサー
賛成派の方の声もちゃんとご紹介したいので。とても印象に残ったのは、さっき言ってる方いらっしゃった。これですね。「eスポーツは国や年齢、障害などを問わず、みんなが同じフィールドで戦えるのがいいと思います」というふうに、いいもんですねっていう人も増えてきてますね。

首藤 アナウンサー
奨学金の話もありましたけれど、将来の職業がいま変わってきてるじゃないですか。いままでのものと違って。

原田 さん
オリンピックが象徴的で、例えば2012年のロンドンオリンピックって「SNS五輪」って言われたんですよ。たぶん2020は「AI五輪」になると思うんですね。人工知能ですよね。いま日本、理工系に行く人が少なくなってるじゃないですか。そういうところを下から、eスポーツを手がかりとして、みんながみんな選手になる必要はないと思うんですね。小学校なんかでやって、デジタルな世界に親しんで、そっちのほうに行くかという、研究者の道に行く人もいるし、実際、AI技術者がたくさん生まれてるんですね。

馬場 さん
はい。eスポーツ選手ってゲームだけやってるんではないんで。ゲームに関するITの知識、頭の中にたくさん詰まってます。ARとかVRとか、そういう技術を使って、いまどんどんゲームが開発されてますから。

吉村 さん
なるほど。すげえ時代だな。

首藤 アナウンサー
どうしてもね、親になったとたんに「ゲームだめよ」とか言っちゃう、これは何なんだろうなっていうのがずっとあるんですけど。

原田 さん
世界の若者から後れていきますよね、日本の若者。そういう危機感も実は持たないとだめかなと思います。

視聴者の声

神奈川県・50代・男性
「若者に自分の興味や特技を広げる機会を与えることで、いずれ社会に役立つ可能性もあると思うので、ポジティブに取り組めばよいと思う」。

首藤 アナウンサー
そういうことですか?

馬場 さん
そう思います。大人が若者の動き、しっかりと見守っていくというか、若者がいま何をやろうとしてるのか見てほしいと思いますね。

原田 さん
先ほど言いましたように、リアルスポーツとの融合なので、もちろん汗かいてやるスポーツもだし、こっちもあるということで、完全バリアフリーなスポーツかなというのが、たぶんきょうの結論じゃないのかなと思いますね。

吉村 さん
おもしろい。夏・冬・eみたいな、そんな。

原田 さん
車いすの人と、おばあさんと、おじいさん、誰がやっても対等にできるという。

首藤 アナウンサー
しかも、夏・冬も関係ないかもしれないですね。
吉村さん 、金メダルいきます?

吉村 さん
金メダル取りにいきますよ。っていうか、12億がずっと頭にあるんですよ。

首藤 アナウンサー
そればっかり(笑)。

吉村 さん
すいません。

首藤 アナウンサー
どうもありがとうございました。

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