2017年09月23日放送放送内容まるわかり!

"余り物"がカネを生む? 急拡大!個人間取り引き

今、インターネットの利用者どうしで品物・サービスを取り引きする「個人間取引」が増えています。フリーマーケット感覚で物の売り買いができるフリマアプリ、空き部屋を旅行客などに貸す民泊、宅配や家事代行を仲介するアプリなどが次々と登場。 その一方、コンピューターウィルスの入手方法、現金、盗んだ品など不適切な出品も相次いでいます。個人間取引の安全を保つためにはどのようなルールが必要なのか、専門家を交え考えます。

今週の出演者

専門家

原田 由里さん(一般社団法人ECネットワーク 理事)
森 亮二さん(弁護士)
三輪 誠司(NHK 解説委員)

ゲスト

増田 英彦さん(ますだおかだ)
安田 美沙子さん(タレント)

今週のグラフィックレコーディング

グラフィックレコーダー
山田 夏子さん


首藤 アナウンサー
ここに用意したもの、

実際にスマホのフリマアプリで売られているもの。

安田 さん
えーっ。

首藤 アナウンサー
どんぐりもあるし、紙袋に。
これもですね、アルミホイルの芯とか、牛乳パック。

安田 さん
300円。

増田 さん
えっ、売れるんですね。

安田 さん
鉛筆も使ってますよね。これいる?

首藤 アナウンサー
全部売れたんですって。実際に。

増田 さん
はぁー。

首藤 アナウンサー
個人間で取り引きすることを「CtoC」というんですね。

CはConsumer、消費者のことなんです。これ、いま人気。市場が伸びてる。


プレゼンテーション

田中 アナウンサー
ちょっと、ちょっとー。

首藤 アナウンサー
怪しい人が(笑)。

田中 アナウンサー
いやいやいやいや。CtoC、CtoC。「Consumer to Consumer」のことなら私にお任せ。いらっしゃいませー。

増田 さん
任せにくいです。

田中 アナウンサー
私は皆さんのCtoCを応援する会社「深読みマーケット」の田中と申します。よろしくお願いいたします。
CtoCが大好きでね、「うれしい、たのしい、CtoC」というモットーでございます。私から見たらですよ、皆さんの周りにあるものはすべて宝物に見えます。

安田 さん
えーっ。

田中 アナウンサー
私たちのフリーマーケットでね、皆さんはお金にすぐ換えることができちゃうわけでございます。

増田 さん
でも、たぶんその眼鏡は売れないでしょうね。

安田 さん
いらないかなあ。

田中 アナウンサー
とにかくこのCtoC、フリーマーケットって公園の広場みたいなイメージがありますが、そんな規模で私たちはやっておりません。これです。

スマホのアプリを作りました。インターネット上で取り引きの場所というものを作ったんでございます。
私たち運営会社は・・・

一般の「売りたいな」という人と、

一般の「買いたいな」という人たちを、ここで結びつけるということをやっているんでございます。
こういう個人と個人の取り引きのことを

CtoCといっているんでございますね。これがいま大変な人気で。なんでかっていうと、フリマアプリはものすごく簡単なんです。
例えば女性の皆さんは、家で着なくなった服、多いんじゃないですか?

首藤 アナウンサー
そうですよね。

田中 アナウンサー
家にあるままだったらお金にならないけれども、スマホがあれば、ぱちっと写真を撮ります。それを、ここのわれわれのサイトに上げていただくんでございますね。

登録も簡単です。電話番号とメールアドレスだけ。

首藤 アナウンサー
それだけ?

田中 アナウンサー
名前隠してもいい。運転免許証みたいなのもいらない。これだけでいい。そうすれば、この商品の写真と、あと、名前ね。「黄色いコートです」。あと、ちょっとお勧めのことを書いてください。「みんなに人気の色ですよ。春先に重宝できますよ」って、そんなこと書いて。
値段も自分で決めることができる。これが楽しいっていう人がいるんです。このへんの駆け引きを楽しんでる人もいる。これ、本当に簡単。
じゃあ、買う人はどうするか。

これもスマホがあれば、われわれのソーシャルサイトをのぞいていただければ、1日新たに100万点以上出品されるぐらい、ものすごい数。

首藤 アナウンサー
すごーい。

安田 さん
そんなにあるんだ。

田中 アナウンサー
ないものないわけですよ。家具から楽器から、ありとあらゆるものがそろう。その中から、例えば、その黄色いコートいいわね。ぽち。これでもう完了。注文完了と。簡単なわけでしょ。

首藤 アナウンサー
押せばいい。

田中 アナウンサー
はい。なんでまだやらないのかな?

首藤 アナウンサー
だって、ちょっと大丈夫かな。お金来るかなとか。

田中 アナウンサー
お金ね。お金のやり取りがあるから。そのへんも、私たち運営会社ですから、安全に運営しておりますよ。

首藤 アナウンサー
大丈夫ですか?

田中 アナウンサー
ええ。ちょっとどういう手順か見ていきましょうね。例えば、これが欲しいな。ぽちと。お金をどこにまず預けるかっていうと、ここじゃなくて、

われわれのとこに1回預けてください。こういうことでございます。で、お金が入りましたよという連絡をわれわれのほうから売り手さんに連絡します。そうすると売り手さんは、分かりました、それだったら商品を送りましょう。

こうやって発送するわけです。そうすると、皆さんの元に届くと。こういうことなんですね。
ものが届きましたよという連絡を私たちのとこにしていただければ、その連絡を経て

このお金を売り手さんに払うということ。なので、ものは届いたけどお金が入らないとか、お金払ったけどものが来ない。そんなことがないと。

増田 さん
なるほど。間に会社が入ってくれてる分だけ、お金のやり取りでの危ない部分はないということ。

田中 アナウンサー
そういうことなんでございますね。ただですよ、若干の運営費ということで、手数料を、数%だけちょっと売り上げからいただくと。
でね、個人と個人、フリーマーケットですから、例えばこういうこともできるわけ。

買う前に直接、交渉ができる。企業さんとはなかなかできないですよ。個人と個人だから、値引き交渉とか。

首藤 アナウンサー
値引き交渉していいんですか?

田中 アナウンサー
ええ。あと、ちょっと不安なことあればどんどん質問して聞いてください。納得した上で、よりおてごろ価格で買えちゃうかもしれないという。

首藤 アナウンサー
すごい。

田中 アナウンサー
すごいでしょ。だから、いまこのフリマアプリの市場っていうのは大変なことに。

去年だけで3052億円のお金が動いたんです。

首藤 アナウンサー
去年だけで?

田中 アナウンサー
ええ。フリマアプリって2012年ぐらいにできていますから、4年間でぼんっとこのぐらいの数字。

安田 さん
みんなやってます、私の周りは。

田中 アナウンサー
そうでしょ。手軽さっていうのがいちばんでございまして、「うれしい、たのしい、CtoC」でございますよ。
こうなってきますと、ここも応援してるんです。

出ました。国。国は、まさにCtoCが"日本の課題"を解決するぞ。こういうことを言っております。

首藤 アナウンサー
どういうこと?

田中 アナウンサー
いま、CtoCっていうのは、フリマという、分野だけじゃない。いろんな分野に広がってるんです。例えば、これもCtoCだ。

空き家が増えてたりとか、部屋を貸したい、家を貸したいという人と、いま外国人の方がたくさん日本に来てくださってます。宿を探してる人がいる。そういった個人と個人を結びつけると。
空いてる、いままで使ってないものを有効活用するっていう意味では、フリマも民泊もCtoCなわけ。

増田 さん
いいですか?
民泊ね、いろんな問題もありますけれども、そこに出品されてる民泊というのは、運営会社がチェックをして、問題がないというのをチェックした上で出品されてるんですか?

田中 アナウンサー
そのあたりですね、ちょっとまだお話を聞いていただいて。

増田 さん
ちょっと早かったですか?

田中 アナウンサー
さらにいきますよ。こういったものもCtoCでございます。

移動手段。乗り合いのサービスって考えていただければいいんですけれども、車を自分で持っている。で、時間もちょっとあるという人と、逆に移動手段が全然ないんですっていう人、そういう個人と個人を結びつけるということになればですよ、例えば地方で暮らすお年寄り。バスや電車がなかなかない。そういう人たちにとってはインフラ不足の解消ということで、いま試験的に始めている場所もある。宿不足からインフラ不足まで、そういった課題を解決できるCtoCでございます。
さらにこれもCtoCでございます。

安田 さん
これ、商品になるんですか?

増田 さん
ねえ。これ、びっくりしましたね。さっきのVTRで。

田中 アナウンサー
皆様の中にも1つや2つ、誰にも言ってないけれどもちょっとした特技っていうのがあるかもしれませんね。
似顔絵が上手とか、占いが得意とか。
例えばそういう特技があれば、もしそれを必要とする人がいれば、サービスとして商品にしちゃえばいい。売っちゃえばいい。

首藤 アナウンサー
えぇー。

田中 アナウンサー
そうすれば、いままではなかなか日の当たらなかった活躍の場が与えられる。国が言う。1億総活躍ってことにもつながるんじゃないかなんてことも。

首藤 アナウンサー
そこも1億総活躍に?

田中 アナウンサー
国の課題を解決するわけですから。いまこれ大変なことになっていまして、私が言っても皆さんぽかーんとしてますけれども、実際数字があります。それがこれです。

去年、こんなにお金が動いているんですよ。CtoC市場が。1兆1800億円でございます。
これはもうね、皆さんたちやらないとね、乗り遅れちゃって大変なことになりますよ。ですから、皆さん。スマートフォン。これさえあればですよ、しっかり。

電話のベル

田中 アナウンサー
あ、買ったっていう人から電話が。はいはい、はい、深読みマーケットでございます。ええ、ええ、買ったけれども、商品に傷があった? 

あらら、それはあれですけれども、それは売った人とね、お話し合いはちゃんと進めてるでしょうか? お客様どうしで、ちゃんとお話が。

電話のベル

田中 アナウンサー
また電話かかってきた。今度は売ったっていう人から電話かかってきた。はいはいはい、はい、深読みマーケットでございます。

ええ、ええ、売ったけれども、難癖つけられた。それは大変でございます。それはまたお客さんどうしでいろんなお話し合い。ちょっと待ってくださいね。
ごめんなさいね。すいません、ちょっと対応してるんですけど。皆さん、いいですか? CtoCっていうのはですね、あくまで個人間取り引きでございまして、お客様とお客様でトラブルを解決、まずしていただくっていうことが。あんた、どっちの味方? どっちの味方とか、そういうことじゃなくてですね、これはお客様どうしで解決して。

増田 さん
スマホを全部売って1台にしたほうがいいんちゃいます?

首藤 アナウンサー
そっか、そっか。そこが問題。トラブル多いんですか?
原田さんは、インターネットを介した取引きのトラブル相談に乗ってらっしゃる方なのですが。

原田 さん
われわれ、インターネットの、主に取り引きのトラブルのご相談お受けさせていただいてる団体なんですけれども、

実は私たちのところにこの1年間でいただいたご相談、どういう分野が入っているのかということを出させていただいておりますけれども、通信販売というのはいわゆる販売業者さんがお売りされていて、買われてトラブルになったというものが入っているんですが、その次に個人間取り引きといって、いまおっしゃっていただいたCtoCというものですね。こちらがこれぐらいの割合になっております。

首藤 アナウンサー
ちょっと多いような印象ですけれども。そもそもどうしてそういうトラブルが起きてしまうんですかね?

原田 さん

構造としてこういうものが挙げられるんです。悪意のあるケースと、悪意は決してないんですけれども、当事者間の行き違いとか、感覚の違いでトラブルになってしまうというのがあります。
こちらの悪意のあるケースというのは、例えば本当は使い古されて、もうあまり使えないようなものをきれいなものですって言って売ってしまったりとか、逆に売り主さんや買い主さんの中には、売ったんだけれども、さんざん使い倒されたあとに返品をしてくるという、売り主さんからのトラブルというのもあるんですね。
ただ、だいたいの方はちゃんと真面目に善意でやってらっしゃいます。ただ、その中でも、例えばお洋服を買った時に、ちょっと化粧品がついていたとか、香水のにおいがついていたとか、そういった、どちらかというと悪意はないんですが、感覚の違いみたいなところで発生するトラブルというのは非常に多くなっています。

首藤 アナウンサー
いわゆる、売り買いの時のクーリングオフ、返品みたいなことはできないんですか?

原田 さん
実は、これ個人間取り引きですし、基本的にはクーリングオフ制度というのは法律的なものとしては入ってはいないんですね。だから、さっきもお話しされていらっしゃったように、基本的には当事者間の話し合いっていうのがまず基本として入ってくるということなんですね。

安田 さん
私もやってたんですけど、コメントを書く欄があって、「返品とかは受けかねます」みたいなことを書いとくんですけど、それでも返したいって言われたら、どうしたらいいんですか?

原田 さん
個人間の取り引きの場合は、先ほどご案内があったように、運営会社さんがいったんお金を預かって、そこで当事者間でやり取りするんですね。
なので、逆に言うと、買った方が一定のお手続きをしないと、売り主さんのところにお金が払い出されないので、逆に言うと、きちんとしたものを売ったんだけれども、買った人からこういうものはあまり欲しくないとかっていうような、時には理不尽な言い方をされることもあると思うんですけれども、ただ、そうすると、手続きしていただかないとお金も手に入らないし、ものも向こうに送ったままという形で、売り主さん困っちゃうケースがあるんですね。なので、そういった場合はなるべく返品に応じたほうがトラブルとしては少ないかなというふうに思います。

首藤 アナウンサー
視聴者の方からもトラブルのメール届いてまして。感覚の違いなんですかね、これも。

視聴者の声

島根県・30代・女性
「商品情報に記載されていない大きな染みがあった。写真をつけて問い合わせたが『染みは見えない』と言われた」。

東京都・20代・女性
「自分で販売したものが、確認して送ったのに、違うものが入っていたとクレームが来たことがありました。記憶が定かでなかったため、全面的に相手の言い分にこたえました」。

増田 さん
やっぱりそういう感じで、いま訴訟とか増えてるんですか? 訴訟まではいってないんですか?

森 さん
個人間取り引きで、自分の使った洋服であったりとか、そういったものの、金額も小さいもののやり取りですので、なかなか訴訟するとなると、時間だけではなくて費用もかかりますので、訴訟にはなかなかならないというのが現状です。

増田 さん
ですよね。ってなったら、示談とかになってくるわけですか。

森 さん
そうですね。当事者間で相談をして、場合によっては運営会社に対して相談に入ってくれっていうようなこともありますけれども、運営会社は運営会社で、そこは当事者間での、個人間でのやり取りですというふうに言いますし、そういったことのご相談が相談センターですとか、そういったところに上がっていくんだろうというふうに思います。

首藤 アナウンサー
ニュースになってたりするのは、三輪さん、本当にだめな場合ですよね。

三輪 解説委員
いまお互いの当事者間の、それぞれのトラブルという話が多かったんですけども、

実は手軽さを悪用するという形で、事件化するとか、または違法なやり取りが行われるということも問題になってるんですね。
例えば、いちばん上とかは現金の出品があったというのがあって、これは「貸金業法」違反にあたるんじゃないかという指摘がありまして、いまは禁止されてるということですね。

首藤 アナウンサー
禁止。現金はだめ。

三輪 解説委員
そうですね。このほか、覚醒剤の密輸の現場として民泊を悪用されるとか、今月ちょっと問題が明らかになりましたのが、中学生がコンピューターウイルスに関する入手先の情報というのを出品して、買い手もついちゃったということで、先ほど安田さんも、手軽なんでということがあったんですけど、手軽さが悪用されて、あと、おまけにインターネット使うっていう、実際目に見えないところもありますので、そこを悪用されて犯罪に使われてしまうということが問題になっているということなんですね。


グラフィックレコーディング

田中 アナウンサー
これまでの議論の流れ、視聴者からの声、リアルタイムで書き留めている、グラフィックレコーディング。

描いているのは山田夏子さんです。
ちょっとトラブルに巻き込まれちゃったなという声、やはり来てまして、

「落札した商品がたばこ臭かったです」とか、「思っていたのと違うと文句を言われちゃいました」「クーリングオフができない」。そういう話もあります。
一方で、これものすごくちゃんと使ってますという人もいるわけですね。

「すごくいいですよ。いらなくなるものを売って節約にもなります。それでまた欲しいものも買えます」「欲しい人の手に渡って生かされるのであれば、それはうれしいですね」という声だったり、さっきのライドシェアですね。これも、「お年寄りの通院にはとっても便利。重宝していますよ」という声だったり、「60代でも簡単にできますよ」。こうやって、魅力的だよって感じる人もいますね。

首藤 アナウンサー
実際こういう市場が広がってるわけですから、魅力なんでしょうね。

増田 さん
ねえ。ただ、いろんなルールで大丈夫なんかなって思うんですけど、ライドシェアに関してはお金払うわけですか? 乗せてもらうのにお金払うんでしたら、それはいわゆるタクシー的な感じになっちゃうから、そのへんは法律的には問題ないんですか?

三輪 解説委員
いわゆるタクシーの代わりみたいな形になると、いわゆる白タクみたいな話になってしまうんですけれども、例えばガソリン代を分け合うとか、タクシーの料金とは違う組分けをいろいろ考えた上で、一部の地域で試験的にやってると。
法律上、いわゆる白タクにあたらないような形の法律の制度を考えているというところだと思います。

首藤 アナウンサー
さっきのグラフィックレコーディングにありましたけれども、結構使ってる人多くて、いいよねっていう魅力を送ってくださる方、多いんですよね。その魅力はどういったところにあるんですか?

森 さん
先ほど紹介ありましたけれども、空いた時間に家事を手伝ってアルバイト代を稼ぎたい。あるいは特技で翻訳ができる、イラストが描ける。そういうことが一方にあって、もう一方に仕事に、子育てに忙しいお父さん、お母さん。家事を手伝ってほしい。SNSで使うイラストを描いてほしい。そういったそれぞれの人たちがいたわけですけども、これをつなぐ仕組みがなかったんですね、これまでは。そこを突破して、つなぐ仕組み、マッチングを実現したのがこういうサービスであって、だから非常に便利に使われているんだろうっていうふうに思います。

首藤 アナウンサー
ありますもんね。ちょっと助けてほしいとか。

原田 さん
フリマアプリでも、なかなか普通では手に入らないようなものとか、あとはハンドメイドのものとかも結構売られていまして、センスのいいものですと、そういった個人が作られたものを買うというようなケースもありますね。
そして、売る側も、売れるとうれしいっていうのがあるんですね。

首藤 アナウンサー
うれしかったですか?

安田 さん
うれしかったです。お店の気分です。

原田 さん
そうですよね。フリマの場合は早い者勝ちなので、本当にいいなって思うとすぐに売れるんですね。そうすると、結構それ自体が快感になったりとか、売り上げ的には例えば500円とか1000円ぐらいなんですけれども、ただ、売れたっていう快感が、何となくSNSの「いいね!」をいっぱいもらったみたいな、そういうすごいうれしい感覚っていうのが同時に味わえるというところもメリットかなと思いますね。

三輪 解説委員
さらに特技を提供するということについては、人助けしたみたいな感じの気持ちも当然なりますし、あと、ご高齢の方がそういった特技があるんでという、例えばシルバー人材センターのようなものをネットで簡単に提供できるというサービスにも、そういう雰囲気につながっていくっていう可能性もあるとは思うんですよね。

首藤 アナウンサー
もったいないという日本人の精神にも合ってたりするんですかね。

原田 さん
確かにそうですよね。リサイクルの点では非常にいい考えだと思いますね。

安田 さん
1円でもいいからお金になったらうれしいなみたいなとこありますよね。捨てるんだったらみたいな感じで。

首藤 アナウンサー
そういう感覚で安田さんはやってました?

安田 さん
やってました。売れなかったら捨てようと思ったものを写真撮って載っけたりとかするから、むだがないっていうか。

首藤 アナウンサー
さらに誰かの手に渡るなら。

安田 さん
そう。使ってもらえたらいいなって思いますもんね。

首藤 アナウンサー
ここでメールも紹介したいんですけれども、素朴な疑問が来てまして、

視聴者の声

東京都・30代・女性
「個人間取り引きでトラブルが起きた場合、どこに相談したらいいんでしょうか」。

原田 さん
トラブルが発生した時に、本来は、例えば皆さんの自治体とかお住まいの地域の消費生活センターがいちばん早い相談の窓口にはなるんですけれども、ただ、実は消費生活センターとか国民生活センターっていうのは、消費者を守るといいますか、消費者の財産を守るために存在するというようなところなので、例えば先ほどのようなCtoCと呼ばれるものですね。つまり、お店から買ったのではなくて、売り主も個人という場合は、実はこういった消費生活センターとか国民生活センターが、直接ご相談を対応するというような対応ではないんですね。
例えば、運営会社さんに対する苦情であれば、事業者さんへの苦情なので、消費者という立場になるんですけれども、お互いの売り主と買い主、どちらも個人なものですから、この場合は積極的に介入するという窓口自体は実はほとんどないんですね。
なので、運営会社さんっていうところが頼りになるというような考え方になるかと思いますね。

増田 さん
ある程度は運営会社さんのほうでクレームは受け付けてくれるわけですよね。

原田 さん
受け付けることはするんですが、基本的には、お金の部分は握りますけれども、当事者間の、お洋服にちょっと傷があったという、先ほどの認識の違いみたいなものは基本的には当事者間でお話し合いしてくださいねという立場を取ってらっしゃいます。

首藤 アナウンサー
弁護士の森さんが監修してくださった、クイズを用意したんです。みなさん考えてみてください。

首藤 アナウンサー
Aさんは近所のリサイクルショップでブランドもののジーンズを見つけました。ネットで高く売れるかもしれないと思って購入して、フリマアプリを使って倍以上の値段で売りました。そして、売れました。これはラッキー。その後も同じように出品を繰り返しています。これはオッケーですか? だめですか?

増田 さん
これは、でも、商売になっちゃってるから、いわゆる古物商的な感じのルールが適用されて、だめなんじゃないんですか?

安田 さん
海外の方って日本で買ったものを高く売ったりしてますよね。だから、オッケーなのかなって思います。

首藤 アナウンサー
さあ、森さん、答えは。

森 さん
これは実はだめなんですね。

首藤 アナウンサー
「古物営業法」違反。

森 さん
こういう転売を繰り返してやりますと、すでに使ったものを転売を繰り返してやると、古物営業っていうことになって、都道府県の警察の許可を得ないとやっちゃいけないということなんですね。
一方で安田さんのおっしゃってることも間違いではなくて、日本で買いましたと。それを自国で売る場合、使ってないもの、新品を、お化粧品とかそういうものを買って売るということは、これは別に古物ではないわけです。古物というのは使ったものということですのでね。
もう1つ申し上げれば、自分で使ったものを売る場合も、古物営業ではないということになります。

首藤 アナウンサー
じゃあ、Aさんが1回履いて売ったらどうなんですか?

森 さん
これも、本当は転売目的だとだめだから、ちょっと1回履いてみたいなのは、やはりだめなんですね。買う時に、自分で使う目的だったか、転売目的だったかということが基準になります。

安田 さん
アプリを使わずに直接売ってもだめなんですか? 友人にとか。

森 さん
これはアプリについての法律ではないので、自分でこういうことをやって、ご自宅でとか、お店でとか、同じことをしても古物営業法違反になる。

増田 さん
でも、それは本人しだいなとこあるから、抜け道いっぱいありそうですね。ジーンズちょっと破って、自分がデザインしましたで出品した場合、セーフになったりするんじゃないんですか?

森 さん
例えばアプリに出品があった場合に、それだけ見ても、それが果たして古着屋さんから買ってきたものなのか、自分で使ってたものなのか、それだけ見ても分からないですよね。ただ、それだけ見ても分からないですけれども、そのアカウントから何回も同じものが、古着が出て、そんなジーンズ何着も履いて、おかしいですよね。そういう場合には運営会社も、アカウントを止めるとか、そういった対策をしているということのようです。

首藤 アナウンサー
しかし、分かりづらいかもしれない。

三輪 解説委員
古物営業法、これは要は盗品が流通して出回らないための法律なんですけども、これ古物ですよっていうふうに売った側がちゃんと言ってくれるかとか、そこらへんがネット上の取引ではよく分かんないところもあるわけなんですよね。実際そういう盗品が横行しないための法律ではあるんですけども、なかなかそれが本当に見破れるのかというところがものすごく難しい。

増田 さん
ちゃんと許可を取ってるリサイクルショップも、フリマアプリで出品することは可能なんですよね?

森 さん
それは可能だと思います。 ただ、もちろんフリマアプリの規約しだいですけれどもね。

田中 アナウンサー
視聴者の方からも疑問が1つ来ました。これです。

「ライドシェア、これで例えば事故が起きた時、保険どうするんですか?」。この疑問が来てますね。

首藤 アナウンサー
どうなんでしょうか?

森 さん
ライドシェア、いま本来の形では、日本では行われていなくてですね。
試験的なんですけども、本当の姿としてどうかと言いますと、個人のドライバーに乗せてもらうわけですから、そういう不安があるというのは当然のことなんですけれども、そのためにいろいろ規制を作って、消費者を保護しているわけですよね。保険もそうですし、安全基準だったり、能力だったり、そういう一定の資格なり何なりを持った事業者だけを許可してサービスを提供させているというのが規制なわけですけれども、それをなくしてしまうと、そういう安全性がなくなる。
ですので、そういう場合には、運営会社に代わりに保険に入らせたり、運営会社にきちんとしたドライバーだけを登録させたり、そういうことによって規制の代替措置を講じていくということが考えられているわけです。 ですので、そういうことができなければ、全く消費者を放り出して、個人間取り引きのリスクにさらしてしまうような形での規制緩和というのは難しいということになるかなと思いますね。

首藤 アナウンサー
こっちの市場はぐんぐん伸びていて、法律が追いついていないという言い方もあれかもしれないですけど、どうなんですかね、そのあたりって。

森 さん
そういう面はちょっとあるかなと思っていまして、いま申し上げたような、もし運営会社の代替措置によって消費者が守られるのであれば、それはむしろ規制緩和をしたほうがいいという面はあると思うんですよね。
まずシンプルに考えて、競争が増えますから、価格が下がるということはあるんだろうと思います。ですので、規制の姿、規制の働きを見て、本当に消費者保護のための規制なのか、それとも、新規の個人間取り引きの運営会社が参入してくることを防いで、既存の事業者を守るだけのものになっていないかという検証はしなければいけない。そういう状況なのかなというふうには思いますね。

田中 アナウンサー
また新たな疑問来ましたね。「相手と連絡取れなくなったらどうすればいいんでしょうか?」。

増田 さん
これは間に運営会社が入っているから、運営会社の問題でしょ?

原田 さん
そうですね。運営会社によっては、たとえば悪意があるケースですと、例えばそのあと連絡取ってほしくないからっていって、SNSのようにブロックするっていう機能があるケースがあるんですね。そうすると、物理的に取れなくなってしまったりするケースもあるので、その場合は運営会社に申し出ていただくことによって、一時的に連絡が取れるようにとか、連絡するように促してもらうというようなことは対処していただいている運営会社さんもいらっしゃいます。

首藤 アナウンサー
運営会社の責任についての声も来ています。

視聴者の声

埼玉県・10代・女性
「運営会社が責任を負うべきです。サービスを利用している売り手や買い手が負うのはおかしいです」

長野県・50代・男性
「運営会社は手数料を取っておいて、トラブル起きたら当事者間で解決って、なんですか、それは。責任丸投げ・搾取もいいところ」

首藤 アナウンサー
厳しい意見もあるんですけれども、どうでしょうか。責任。

森 さん

それは確かに裁判でも争われたことがありまして、これは名古屋のオークションサイトの事件なんですけれどもね、オークションで詐欺がありましたと。出品者もどこかに行ってしまって、お金だけ払わされてということなんですけれどもね。
そういう場合に運営会社が責任を負うんじゃないかということで、訴えられたわけですけれども、もちろん利用規約には「運営会社は責任を負いません。これはあくまでも出品者と落札者の間の取り引きです」というふうに書いてあるわけですが、裁判所としては、そんなことはないですよと。一定の限度で安全に取り引きをさせるような義務を運営会社も負いますという判断をしました。
しかし、その義務というのは何なのかというと、何でもかんでもというわけではなくて、ここにありますように、注意喚起の義務はある。詐欺がたくさんあるので注意してくださいねというふうに注意喚起をしなければいけませんね。出品者情報を確認して提供する義務があるか。そういう義務はない。出品者の評価システム、レビューみたいなものですけれども、その時はなかったのかもしれませんが、その義務はない。それから、補償制度を作りなさい。その義務もないということで、原告が主張していた義務のうちの一部分はあるというふうに認めたわけです。
ただ、この義務については、運営会社がその義務を果たしている、注意喚起をしていましたということで、運営会社が勝訴したという事件なんですけれども、重要なことは、利用規約に「運営会社としては一切責任を負いません」と書いてあったとしても、そうではないということ。
逆に言うと、詐欺の結果が発生したからといって、運営会社が何でもかんでも責任を負うわけではないという、この2点ですかね。

首藤 アナウンサー
三輪さん、運営会社は、対策はどんなふうにしてるんですか?

三輪 解説委員
先ほどの違法なケースいろいろありましたけども、必ずしも違法というものじゃなくても、

出品禁止物というのを独自に設けて対応してるというのはあるんですよね。

増田 さん
領収書?

三輪 解説委員
領収書。ただの領収書、紙かもしれませんけど、脱税に悪用できるかもしれないということで、出品禁止になってるのもありまして。
コンタクトレンズ。法律で、事業者として販売するには、医療器具にあたりますんで、簡単に販売できないんですけども、個人が売る場合には、結構法律的にはグレーで。
つまり、どう判断していいかが個別判断だということを厚生労働省も言ってまして、しかし、目に入れるもので、健康上の問題というのも当然懸念されるわけですから、いま自主的な規制という形で出品禁止になってるというのもあるんですね。
でも、まだ禁止されてないといいますか、そういうのもありまして、例えば読書感想文。何年か前に書いたのが500円とかで出品されてるんですよね。中には「すぐ書き写せます」とかって書いてあるのもあるんですけど、これはいまのところ出品禁止にはなってない。

首藤 アナウンサー
なってない。いいんですか?

三輪 解説委員
もしかしたら参考にとか、そういう程度かもしれませんけど、なってないんですよね。このほか、大学の出席カード。使い方考えると、どうなのかなって思うんですけど。

増田 さん
出品禁止になってますけど、とりあえずは出品したら1回上がっちゃうんですか? それとも、アプリの運営サイトがちゃんとチェックした商品しか上がらないようになってるんですか?

三輪 解説委員
現状のシステムとしては、1回出ます。

増田 さん
上がっちゃうんですよね。

三輪 解説委員
一応監視チームがありまして、何百人かの体制で、上がったものについて言葉でフィルターして、危ないものが出てないかチェックしたりとか、あと、目視で確認するっていうのがあるんですけど、先ほど話、1日100万点以上出る時もあるっていうのが。追いつくのかという問題もあるんですね。
1回出ちゃうと、見てる人は、これ売っていいんだなって誤解するところあるじゃないですか。なので、できれば出品前にチェックするという、それなりの体制を作っていくという必要はあるんじゃないかとは思いますけどね。

原田 さん
運営会社さんも想定していないようなものが出るというようなことが。あります。

増田 さん
そうですよね。無限大ですもんね。

原田 さん
なので、運営会社さんもチェック体制は取ってらっしゃるんですけれども、絶対それで100%大丈夫というわけではないので、運営会社さんもある程度積極的に責任というのはあるんじゃないかなというふうに思っています。

増田 さん
さっきので言うたらね、どんぐりを売ってるのびっくりしたんですけど、そう考えたら、カブトムシとかクワガタとかを売ってるのはオッケーなんですか?

三輪 解説委員
いまのところの規約、自主的な規制で、生き物だめですよというところが多いですね。

増田 さん
基本ね。でも、売りたい人が出品したら、1回は上がっちゃうんですね。

安田 さん
個人情報って、もっと細かく書いたりとかしなくていいんですか?

三輪 解説委員
いまのところは書かなくてもいいようなシステムにはなってますね、確かに。

原田 さん
匿名で取り引きできるような仕組みというのが取られているんですね。100人、200人の個人の方と取り引きするのに、すべて個人情報を開示したり、例えば先ほどの運営会社がいったんお金を預かるみたいな形で、前は直接、銀行振込口座とかを個人の方が開示して振り込んでもらってたわけですから、そこらへんをなるべく知らせないようにして取り引きするというような仕組みというのが、いまフリマのほうでは主流になっています。

首藤 アナウンサー
手軽だから増えていってるっていうこともありますしね。そこらへんが難しいところなんですが、田中さん、お願いします。

田中 アナウンサー
はい。ツイッターでもかなり盛り上がっています。その中で、これ規制したほうがいいじゃないのっていうのと、規制しなくていいよっていう2つの意見が来てます。

規制すべきだっていう人の意見の中では、例えば、「取り引きする相手が未成年という経験をした」。あとは、「なかなか日本語が通じにくい人とはちょっと不安がありますね」ということだったり、店長なんですけれども、小売店の。「万引きされて、それがフリマにアップされる」。過熱すればするほどこういうことが起きちゃうんじゃないか。
あとはそれ以外でも、「ネットの世界は無法地帯の感覚があります。きちんと取り締まりしてほしい」「CtoCにも一定の管理、規制が必要。例えば暴力団などが介入、資金源にしないようにするためにも規制がいるんじゃないか」っていう意見と、いや、規制はいらないよ。

首藤 アナウンサー
割れますね。

田中 アナウンサー
自由をなくさないでほしいと。「規制すればするほど利便性薄くなっちゃうよね」「自己責任で取り引きするっていうのは当然でしょ」「国が、逆に絡んじゃうと、せっかく盛り上がってる市場がしぼんじゃうんじゃないのかな」「フリマのだいご味、なくさないで」という意見もありますね。どっちなんでしょうね。

首藤 アナウンサー
どっちなんでしょうね。便利さを保ちつつ、でも、安全も確保するっていうことはできるんでしょうか? それぞれの業界は何すればいいんですかね。

森 さん
規制の機能ですね。これは消費者を守る。もう1つは、個人間取り引きの当事者だけではなくて、その周囲の人っていうのもあるんですね。例えば民泊の場合って、典型的に問題になるのは近隣の人。先ほどのお話もありましたけど。そこも含めて規制の要否というのを考えなければいけません。
民泊の場合は、新しい法律ができまして、一定の限度で民泊ができるようになったんです。ただ、それは周囲の環境みたいなことにも配慮するように、民泊をやる人に一定の義務を課していますし、その法律はちょっと違うかもしれませんけども、ものによっては、先ほども言いました、運営会社に義務を課すことによって、取り引きの当事者であったり、周辺の人を守るということも考えられると思うんです。
ですので、ものによる、民泊は民泊、ライドシェアはライドシェア、ほかのシェアリングエコノミーは、どの程度安全な、個人間にしても大丈夫なのか。
それぞれのサービスに応じて規制を緩和できるかどうか、規制を緩和したほうが消費者のためになるのかというのを考える必要があると思うんですね。ですので、いろいろご意見分かれるの、これは当然でして、イメージされてるサービスが違うということがあるんだろうと思います。

首藤 アナウンサー
原田さん、売る人、買う人、私たちはどうすればいいですかね。

原田 さん

これは1つの参考なんですけれども、例えば自分でルールを作っていただいて、高いものは買わないとかですね。

首藤 アナウンサー
いくらぐらいまでにするとか。

原田 さん
するとかですね、次々魅力的なものが出て、安いとついついいっぱい買っちゃったりするんで、そういうところとか、あと、ちょっと疑問があったらすぐに質問して、どういう方なのかっていうコミュニケーションを楽しんでみると。
コミュニケーションを嫌がらない方もいらっしゃるので、そういったところで、ある程度自分のほうでこういうような取り引きをしようっていうふうに思っていただく。
もう1つは、規約をきちんと確認してくださいということなんですね。取り引きのルールをきちんと守っていただかないと、万が一のことがあっても、運営会社とかからお金を返してもらったりとか、補償が受けられないことがあるので、必ず取り引きのルール、確認していだいて、それを守っていただくというのをお願いしたいです。

首藤 アナウンサー
増田さん、やってみますか?

増田 さん
そうですね。きょう放送終了後にね、安田さんがやってるっていうことなんで、この服が出品されてないかどうかチェックしたい。

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