山ものがたり 5月20日(金)

日本各地で山開きが行われる新緑の季節。中高年から山ガールまで、登山道は行き交う人々でにぎわう。今、国内で年に1回以上登山を楽しむ人は840万人に上る。
もともと日本人にとって、山は暮らしの場であり、祈りの対象だった。山がもたらす水の恵みは、里の稲作農家をうるおし、人々は感謝の気持ちを込めて、山に祈りを捧げる。山間の里では、暮らしに必要なものは山から頂き、生きてきた。神秘の森、巨樹、荘厳な滝、奇岩など、剥き出しの自然を抱く山は、そのものが神であり、死者が帰る場所であるとさえ考えられてきた。さらに、高尾山や富士山など、登山の魅力で人々の心をとらえる山々も。日本人と山との様々な関わりを、四季を通じて巡る物語。

<オムニバス項目(抜粋)>
●月山…麓の稲作農家は早春に山頂の奥宮に詣で作柄を占い、秋に感謝を捧げる。
●高尾山…都心から50分、登山客数日本一の山。そこは豊かな自然のワンダーランド。
●霧島連山…百名山のひとつ、韓国岳。気まぐれな天候に迫られる決断。
●比婆山…亡き人の魂は山へ。三十三年に一度の大神楽で山へと送り出す。
ほか

すすきの 5月27日(金)

札幌、すすきの。そこは、わずか500メートル四方の土地に、3500の飲食店がひしめく日本指折りの歓楽街だ。スナック、小料理屋、ナイトクラブと様々なジャンルの店が建ち並ぶこの街では、どんな人でもすぐに行きたいお店が見つかる。
すすきのが形成されたのは、明治初期。札幌の街を作るために本州から集められた大工や職人たちを帰さないための策として、遊郭街を築いたのがきっかけとされている。
すすきのデートを楽しみにしている夫婦。一家代々この街に暮らす人。そして訪れる客を陰ながら支えるビルの管理人…。番組では、北の歓楽街が冬から春を迎えるまでの日々を描く。

<オムニバス項目(予定)>
●「すすきのの台所」…街に多い小さな飲食店とそれを支える市場の深い絆
●酒場に集合、謎の「共和国」…毎月1度の「定例国会」、集う男は淋しがり屋ばかり
●寺町すすきの…明治時代に次々と建てられた寺、今も歓楽街の中には修行に励む若者が
●バブルを生き抜いて…昭和のすすきのを象徴する「グランドキャバレー」最後の支配人
●故郷は、すすきの…遊郭ができて間もないころに移住、街の変化を見届けてきた古本屋
●憧れの街を守る…たった1人で、300ものテナントを守る「ビルの管理人」に密着

高野山(再) 6月3日(金)

標高900メートル、奥深い山中にこつ然と姿を現す空中都市・高野山。開祖・空海が真言密教の聖地として開いたこの町は、来年開創1200年という節目の年を迎える。
明治以降、女人禁制が解かれ、修行僧のほかに一般市民が多く住むようになり、町では「聖」と「俗」とが入り混じる独特の文化が形成されてきた。町のほとんどの人が寺と関わりを持ち、寺は衣食住の多くを町の人たちに頼っている。代々受け継がれている「御用聞き」の商店、寺の修繕からムササビ駆除まで相談を受ける宮大工。
そして、仏教関係者にとっても在家の人たちにとっても、日々の生活に影響を与えているのが“開祖・空海”の存在だ。町の人々は、親しみを込めて“お大師さん”と呼び、節目ごとに祈りを捧げてきた。
番組では、1200年に渡り受け継がれてきた高野山の文化と、そこに息づく人々の営みを見つめる。

<オムニバス項目(抜粋)>
●寺と共に生きる…
  僧侶の衣食住を支える商店。100年以上続く、寺との密接な関係。
●“お大師さん”への恩返し…
  手作りねぶたに稚児大師。町をあげて空海の生誕を祝う。
●今も生きる空海の教え…
  空海が愛した植物。今も高野山の至る所で人々を守る。
●“お大師さん”のお食事…
  1200年空海の元へ運ばれ続ける食事。その驚くべき中身とは。
●中門再建…
  172年ぶりの再建。高野山の宮大工としての誇りをかけて
●10万本のろうそく…
  空海と共に霊を送る、盆の祈り

「新日本風土記セレクション」(木)午後11:45 BSプレミアム

5月 5日 会津
  12日 長崎
  19日 伊勢志摩の海
  26日 皇居界わい