2017年3月14日

2017年03月14日 (火)

ディレクターが食べた!聞いた!おいしい浜松

「新日本風土記 浜松」を担当した静岡局の加藤です。人口80万人の政令都市・浜松を取材して実感したのは、「とにかく広い・・・特にタテに・・・orz」ということ。撮影前の事前取材やロケでは西へ東へ、南へ北へ。しかし浜松市、東西は52キロ、南北にあっては73キロにのぼる長さ(面積は全国2位の広さだとか)。同じ浜松市内の移動なのに、2時間近くかかることも。その分、文化も、産業も多彩でした。だからこそ!?・・・おいしいものも多彩でした!

1unagi.jpgはい。何度でも出しますとも、うなぎ!

浜松は、浜名湖周辺でうなぎの養殖が始まったことから、明治時代以降、うなぎ料理店が多く立ち並んできました。現在も、30店舗以上のうなぎ料理店が軒を連ねます。また、元々は関東風のうなぎ料理店が主流でしたが、昨今は、関西風の蒲焼きを提供する店も増え、関東風と関西風、両方が楽しめる街でもあります。東京と京阪神のちょうど真ん中に位置することから、関東風でも東京のものほど柔らかすぎず、ちょっとカリッとした“ふんわりこんがり”した独特の風味を楽しめますよ♪

撮影でお世話になったのは、「うなぎの村こし」の村越武さん。

2murakoshi.jpgたくさんのうなぎ料理店が並ぶ浜松では、他の店に負けないよう、ただのうなぎの蒲焼きプラスアルファの独自メニューがいろいろ。村越さんのオリジナルメニューがこちら、うな丼のご飯に山芋のみじん切りとネギが入っている「しゃきしゃき丼」。

3don.JPG脂の乗ったうなぎと口当たりがよくシャキシャキしたご飯がとっても合う!女性でもお腹がもたれずに1杯ぺろりと食べられてしまうこと請け合いです。

浜松のおいしいモノは、うなぎだけじゃありません。番組をご覧になった方は、「浜松にもあんな山深い集落があったなんて」と少し意外に思った方もいらっしゃるかもしれません。タテに長~い浜松の最北端・水窪町には、山あいならではの食べ物が。

それは・・・「雑穀料理」。水窪で、先祖代々守られてきたアワ、ヒエ、キビ、タカキビなどの種を受け継いできたのが石本静子さん。

4ishimoto.jpgいまは雑穀を作る家も水窪町でもほとんどないそう。それでも、戦後の食糧難を支え、石本さん自身の暮らしを支えてきてくれた食べ物をこのまま失うのはもったいないと、雑穀作りを続けています。そんな石本さんは、雑穀を使ったオリジナルな料理と山あいの伝統食をアレンジして、農家レストランを開いています。その名も「つぶ食 いしもと」。雑穀を使ったフルコースのような料理が食べられるとあって、大人気。完全予約制なので、お越しの際は事前にお電話で予約をしてくださいね。

わたしたちがお邪魔したときは、年末で休業中。「ウチのお正月の準備で忙しいだに!」とのこと。実際、石本家の年末は、雑穀を使った餅作りで大わらわでした。

5mochi.jpg雑穀の餅は、アワ、キビ、タカキビそれぞれを餅米に混ぜて炊き、つきます。できあがりはこの通り。ほんのりと色づいた3色のお餅です。

6zakkoku.jpgご紹介したのは、石本家の年越しのお餅ですが、レストランでは、その時期にしかとれない山菜と雑穀とを組合わせたお料理が食べられます。浜松の最北端・水窪町にぜひお越しを!

つづいては、耳においしい!?浜松名物。番組では浜松の風が作る美しい自然と共にご紹介した“匠のバンド”ヤマハ吹奏楽団です。全国の吹奏楽コンクールで30回以上金賞を受賞するなど、日本を代表する職場バンドの一つです。

7suisougaku.jpg団員は、およそ9割が楽器工場で働く職人さん。昼間は他の従業員と同じように楽器工場で働き、終業後、夜間に専用の練習場で演奏の腕を磨いています。常任指揮者には浜松出身で国内外で活躍するサクソフォン奏者・須川展也(すがわ・のぶや)さんがいらっしゃっています。

8.jpg団員の方々が使う楽器は、もちろん自分たちが作ったもの。吹奏楽団でクラリネットを演奏している長尾さんは、ファゴット職人。吹奏楽団のファゴット奏者・藤井さん(写真右)の楽器は、なんと長尾さん(写真左)が作ったものだそう。

9nagao.jpgヤマハ吹奏楽団は、浜松の人々にはおなじみの楽団です。撮影では、年2回の主催コンサートを毎年楽しみに通う市民の方、中高生の吹奏楽部の部員さんにたくさん出会いました。ぜひ1度、みなさんも浜松へ“匠のバンド”の演奏を聴きにいらしてくださいね。なかなか来られない方は・・・CDも出ていま~す♪

ここからは、加藤と共に浜松を担当した横山から。

「人」「風」「光」「実り」。取材で出会った浜松のいろいろな顔は、どれも魅力的でした。中でも浜名湖の湖畔を走るローカル線は、ひととき旅人の気分にさせてくれました。

10tenhamasen.jpg天竜浜名湖線。通称「天浜線」。JR浜松駅からはまず東海道線で6駅。JR新所原駅まで出て乗り換えます。天浜線の新所原駅の小さな駅舎を見るだけで、もう旅気分。

11shinshobara.JPG尾奈駅から三ヶ日駅までは、線路に面してみかん畑が広がり、11月から12月にかけて、オレンジ色のみかんの実が目を楽しませてくれます。みかん農家の方によると、オレンジ色に染まるみかん畑もいいけど、5月の連休の前後になると、純白のみかんの花が一斉に咲いて、独特の甘い香りが楽しめるとのこと。うーん、休みを取って来なきゃ。

天竜浜名湖鉄道のもうひとつの魅力が、駅中グルメ。いくつもの駅には、駅舎の中にそれぞれ趣向の違ったお店があり、駅に降りるごとにおいしいものに出会えます。

たとえば、新所原駅の中にはうなぎ屋さんが。三ヶ日駅には三ヶ日牛100%の三ヶ日ハンバーガー、浜名湖佐久米駅ではオリジナルカレーとサイフォンで淹れたコーヒー、井伊直虎ゆかりの地に近い気賀駅では、名物貴重塩ラーメンが、あなたの胃袋を出迎えてくれます。

食べるのに夢中で、食べ物の写真がアップできず申し訳ありません!くわしくは天竜浜名湖鉄道のホームページにて。みなさんも一度カメラ片手に、おなかをすかして、ぶらりローカル線の旅を楽しんでみてはいかがでしょう。四季折々の風と、風景と、おいしいものが待っています。

投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


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