気づけば私もカラコロン ~城崎温泉~
城崎温泉を担当した、江頭です。
1時間の長い番組でしたが、城崎の魅力は「人」だと、伝えたいことはそれに尽きます。
たとえば、外湯の脱衣所で出会うおばあちゃんたち。不慣れな浴衣に苦戦していると、「おいで」と手招きしてくれて、自分の着替えもしないまま、浴衣を着付けてくれたりする。
どこの外湯でもそうやって、誰かと出会い、誰かが助けてくれる街です。
ちょっと疲れてひとり旅、愛を感じるふたり旅、家族みんなで思い出旅・・・。
どんな旅にも、城崎の「人」が、そっと心に寄り添うもてなしをくれると思います。
★わたしのおすすめポイント
わたしのおすすめは、場所でも食べ物でもなくて恐縮ですが、ひとつ。
「夜8時少し前に、耳をすます」。
城崎を訪ねたら、ぜひ、やってみてほしいこと。
旅館の夕飯が始まる、夜7時ごろ。観光客が街から消えて、にぎやかな大通りは静まりかえります。
そして、夜8時少し前。(少し前、がポイントです。8時を過ぎると駄目)。
宿で夕飯を食べ終わり、「湯めぐりにでも出かけようかなあ」と、ふくれたおなかをさすっている時間です。
このときに、ぜひ、窓のほうへ耳をすませてみてください。
“・・・・カラコロ カラコロ カラコロ”
遠くからそっと聞こえる、下駄の音。
城崎が最も美しく、にぎわう、夜の始まりの音です。
下駄の音が少しずつ増えてくるのを聞きながら、
「どこの外湯に入ろうかな」「帰りにビールを飲もうかな?」「やっぱりジェラートも捨てがたい・・・」
夜の遊びに思いをはせ、わくわく胸を躍らせる時間は、最高の安らぎです。
街で出会った若いカップルが、温泉とご馳走、遊びをたのしむ城崎の夜を、こう言っていました。
「幸せでしかない。」
胸にすとんと落ちる、いい言葉。
にぎやかな城崎の夜を、心安らぐひとと一緒にたのしんでもえたらと思います。
投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク