2013年5月28日

2013年05月28日 (火)

時の川越え、どんぶらこ

「川越」を担当した原村政樹です。

今回は「江戸の香り漂う」がテーマです。私も川越に住んで37年になりますが、自分も知らなかった魅力を数多く発見しました。

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川越と言えば蔵の街。そこで観光客が伺い知ることのできない、蔵での暮らしを紹介しました。蔵は財産を保管する場所、暗くて風通しの悪い場所と思われがちですが、「内部を明るく風通しを良くする工夫」が凝らされ、住民たちは築100年以上の蔵を大切に暮らしています。僅か30年で壊して建て替える戦後の住宅。高価な家を消耗品とする戦後の価値観に問い直しを迫られました。

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菓子屋横丁。江戸末期に近郷の農家が飴作りをここで始めたことが始まりと言われています。今も手作りの飴にこだわる家族がいます。親子2世代が力を合わせての飴作り。見た目にも美しく、昔懐かしい味の飴を30種類近くも産み出す手職の技。小さな飴に想いを込める職人の姿に、仕事の原点を見ました。

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川越の街を取り囲む農村。武蔵野と呼ばれる台地に江戸時代から続く伝統農業が営まれています。雑木林が生産する大量の落葉を堆肥にして畑に返す江戸の循環農業です。農業の基本は土作りだと手間暇をかけて野菜を育てる農家の営みに、経済効率の尺度では計れない、自然のリズムに寄り添った生き方の大切さが伝わってきました。

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川越祭。華麗な山車を維持するのは町内会の人々。山車を司るのは鳶職。そして山車の舞台でお囃子を披露するのは農村部に暮らす人々。江戸時代から町と村が一体となって360年間受け継がれてきました。

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地元の文化を大切に暮らす川越の人々の息づかいから、グローバル化で世界が均一化されつつある現代に、未来への大切なメッセージが込められていると感じました。私が暮らす川越に魅力溢れる人々が暮らしていることに新らためて驚き、益々、我が街が好きになりました。今後も川越の魅力を探し歩いていこう、そんな想いが募る番組制作でした。

 

投稿時間:11:15 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


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