2011年04月15日 (金)

お薦めスポット ~西陣エリア・お地蔵さんとご近所さん~

今回、取材をしていて一番心が落ち着いたスポットは、高級織物の産地で知られる「西陣」です。西陣といってもそういう名前の町はなく、上京区から北区にかけて織物に携わる職人や中小企業が集まった地域の総称です。

歴史は古く、平安時代に朝廷が式典に使う織物を作るために職人を住まわせたことに始まります。その後、応仁の乱で西軍が陣地を置いたことから西の陣地、西陣と呼ばれるようになりました。

nishijin.jpgこの町の楽しみ方はそぞろ歩き。開発が進んだ今でも、伝統的な町屋や長屋がちらほらと軒を連ね、その間を入り組むように小路があります。角を曲がればなにやら立派な祠が・・・。のぞき込むと、そこには愛らしいお地蔵さんの姿。なんと、白化粧と最高級の西陣織・金襴緞子で飾られているのです。

ちょうど地蔵に供えた花をかえているおばあさんを見つけたので話を聞いてみると、地蔵は町内10世帯ほどで世話をしているとのこと。「毎年、お盆に新しい金襴緞子に替えるんです。輝いていてきれいですよ。」と微笑まれました。そこに通りがかった近所のおじさんが嬉しそうに話しに加わってきました。「地蔵盆ではみんなが地蔵の前に集まって一緒にご飯を食べるんや。踊りもするんやで。」と少々自慢っぽく話してニヤリ。かつて、ご近所はみんな機織りを営んでいたそうです。

jizou.jpg同じ職業人としての運命共同体の意識が地域をつないでいるんですね。昔ながらの暖かい人間づきあいが残る西陣の街。気持ちの良いさわやかな風がお地蔵さんを撫でるように吹き渡っていきました。

着物が着られることが少なくなった現在、跡継ぎがいなくなったり、高齢で廃業する家も少なくなく、西陣は活気がなくなったと言われます。実際、売りに出ている町屋もちらほらと目につきました。

しかし、最近はこの情緒ある町並みを気に入って、町屋に移り住む若者たちも増えているそうです。彼ら彼女たちの手工芸品店などから、新しい西陣の文化が開けていくかもしれません。

ぜひ、漏れ聞こえてくるガチャンガチャンという機織りの音を聞きながら小路を歩いてみてください。寺社仏閣などの観光地では感じることのできない京都に暮らす人たちの息づかいが、西陣の風情のなかに垣間見えてきますよ。

◎紹介した地蔵の見られる場所
京都市北区紫野上柏木町周辺
・電車:京阪電鉄「北野白梅町」駅から北西へ徒歩20分。
・車:千本どおりの「千本鞍馬口」交差点から西500mほど
◎お地蔵さんは京都市内のあちこちで見かけることが出来ます。


 

 

投稿時間:11:00


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