2016年11月01日 (火)

知る人ぞ知る!瀬戸の島の人気スポット「志々島」

はじめまして。「瀬戸の島々」を担当しました、高松放送局の山下です。今回は、移動がとにかく大変で、取材以外にも、機材の運搬を手伝っていただいたり、食事を用意して頂いたりと、島のみなさんにご協力頂きました。番組にご協力して下さった全ての皆様に御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

私が初めて島に取材に行った時に、驚いたのは島の人たちの生き生きとした姿でした。言ってみれば、“何もない島”で、人生を楽しむように生きる島の人たち。その姿を伝えたいと思い続けてつくった番組でした。見て頂いた人に、「ああ、島の暮らしっていいな」と少しでも羨ましく思って頂けたら嬉しいです。

ここでは、番組ではお伝えできなかったけれど、私の大好きな島を紹介します。
番組で紹介した粟島のお隣にある、「志々島」(ししじま)です。

shishijima.jpg人口20人足らずの、この島には、知る人ぞ知る観光スポットがあるんです。
それが、こちら!

ookusu.jpg大きさが写真で伝わるか心配ですが・・・・樹齢1200年以上と言われるクスノキです。地元の人にはオオクスと呼ばれています。幹周りは12m、高さ40mの巨木で、香川県の天然記念物にも指定されています。あまりの大きさと生命力に圧倒されること間違いなし!このクスノキ見たさに、最近では関西や東京から訪れる人もいるそうです。

このオオクスに行く途中にあるのが、蚊取り線香のお接待です。

katori.jpg島の最高齢、92歳の上田富子さんが用意してくれています。線香の火の着け方から、島の日常生活まで、いろんなことを教えてくれます。
このちょっとした気遣いに、思わずあったかい気持ちになります。

tomiko.jpg

さらに、「志々島」には、こんなマスコットキャラもいます。

yagi.jpg島に移住してきた人たちで飼い始めたヤギです。荒れてしまった畑の雑草を食べさせる目的で飼い始めたそうですが、現在は観光客のアイドル的存在になっています。

そして、「志々島」にはこんなグルメも!

chagayu.jpg米が作れない島で、貴重なお米を食いつないでいくために生まれた「茶がゆ」です。かつて香川の多くの島で、白米の代わりに食べられていたもので、今でも島の人たちのソウルフードになっています。高知県の高級茶「碁石茶」を使っていて、食欲がない日でも、さらさらと食べられますよ!

お店も、車も、自動販売機もない島ですが、きっと懐かしくて温かい気持ちになりますよ。みなさんもぜひ「志々島」に遊びに行って下さい!

最後に、今回、瀬戸の島々を取材するなかで、私は何度も「豊かさ」ってなんだろうと思い直す場面がありました。

島の人たちの暮らしは、ほとんどが時給自足です。日用品やお肉なんかは買いに行きますが、自分で野菜を育てて、魚を釣って、生活しています。服も自分でつくる人もいますし、家も自分たちでつくる島の人もいます。だから、お金を1円も使わない日があるんです。当たり前といえば当たり前ですけど、自分の生活を考えた時に1日に1円も使わなかった日って……皆さんはありますか?

本来、生きていくためには、食べていければいいわけで、自給自足の生活は、そのまま、生きることに直結していると思います。一方、現代の人の生活は……満員電車に揺られ、会社に通って(上司に怒られて)ようやく給料がもらえて、スーパーで買い物して、ごはんを食べる……私も含め、現代人の生き方って、とても遠回りしてる気がしました。
野菜を育てたり、魚を取りに行ったり、そんな日々の仕事が直接、自分が食べていく、生きていくことに繋がるからこそ、島の人たちは1日1日に生きていることを実感できているんだと、私は感じました。

長々と書いてしまいましたが・・・、何が言いたいかというと、ありきたりな言葉ですが、「豊かさ」はお金だけじゃないということです。今回取材するなかで、私は、自分の価値観をボッコボコに壊された気がしました。

日常生活に疲れたとき、自分の人生を考え直したいとき、瀬戸の島々を訪れれば、生き方のヒントがあるかもしれません!

投稿時間:11:00


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