2016年08月09日 (火)

宝塚名物に思う"一三さんの夢"

取材にご協力頂いた皆様、番組をご覧くださった皆様、本当にありがとうございました!
「宝塚」の回を担当しました、神戸放送局の積田と申します。

番組ではお伝えしきれなかった宝塚のとっておき。それは「焼餅」です!
1yakimochi.jpgモチモチした生地によもぎをたっぷり混ぜ込んで、中にはあっさりしたこし餡。
添加物・保存料は一切使用しないという、昔から変わらない製法で作られています。
よもぎの上品な風味に、表面を焼き上げた香ばしさが加わって、香り豊かで癒される味です。
1個が小ぶりなので2、3個は一気にペロッといけちゃいます!

2misesotouchi.jpgお店は昭和9年創業。
温泉と歌劇で賑わう宝塚の名物として駅前で焼餅を売り出して以来、もう82年になります。

阪急宝塚駅を出て宝塚大劇場へ向かう「花のみち」に続く道にあるため、
歌劇に通うほとんどの人がこのお店の前を通ったことがあるのではないでしょうか?

人気の秘密は味だけではなく、そのお値段です。
3nefuda.jpgなんと、1個およそ60円!
驚くべきこの値段設定は、実は、宝塚の街の生みの親・小林一三の精神によるものなんです。

阪急電車や宝塚歌劇、沿線の住宅開発から日本初のターミナルデパートまであらゆる事業を手がけた、商才溢れる一三。
その心にはいつも「大衆に夢を与えたい」という思いがありました。
そのため、劇場の入場料を安くしたり、デパートの食堂で安価でライスカレーを売り出したり、安く売って多くの人を引き寄せる「薄利多売」の精神を貫いたのです。

4kawamotosan.jpg彼を尊敬する焼餅屋の店主・河本宏さんは、その理念を受け継ごうと、
原材料費が高騰しても決して値上げせずに営業を続けてきました。
「歌劇は宝、一三さんは神様」とは浩さんの談ですが、
今もなお街の人に慕われる一三さんは本当にすごいことを成し遂げてきたのですね!

宝塚にお越しの際は、一三の思いがひっそりと息づく名物・焼餅もぜひご賞味ください。

投稿時間:11:00


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