2016年05月24日 (火)

楽しい高尾山

はじめまして。「山ものがたり」を担当したスタッフの藤本と申します。

沢山の山が登場した回でしたが、私が撮影のために足繁く通ったのは、高尾山です。高尾山のことを、心から愛している沢山の方にお世話になりました。とても感謝しています。そして、みなさんの気持ちが伝染して、私も高尾山が大好きになりました。

平日の朝、新宿駅の雑踏を人の流れに逆らうように京王線のホームに向かい、特急に乗ると、50分で高尾山口駅に着きました。あっという間に別世界です!時間の流れが全く違う感じでしょうか。ちょうど桜の季節で、散歩がてら登るにはもってこい!といっても、ケーブルカーで登ったんですが…。

このケーブル、乗って驚いたのは傾斜!すごい斜めっぷり。なんでも、ケーブルカーとしては、日本一の角度なんだとか。なんでそんなに急傾斜を登れるのかと思ったら、すごい構造でした。二台の車両が一本のワイヤーでつながってるんです。一台が上がると、もう一台は下がる。ちょうど真ん中で、すれ違う仕組み。自走式じゃなくて、ひっぱる式だから、急傾斜でも上がれるんですね。写真の線路の間にワイヤーが通っているの、分かります?

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    (写真:ケーブルカーがすれ違うところ。1本でつながっているから、同じ地点ですれ違う)

ケーブルカーが到着するのが、山上の高尾山駅です。駅を降りてすぐに、お土産屋さんやビヤガーデン!えええっ!ビヤマウントというそうですが、これは6月15日からで、それまではレストランです。それでも、いい景色見ながらビール飲めるのがいい!ちょっとのぞいてみたら、秋葉原にある会社の方たちが20人ほどの団体でワイワイ。なんでも、3ヶ月に一度は職場の仲間で高尾山に登に来て、帰りにはここでビールなんだとか。いいなぁ、こういう職場!ビヤガーデンが始まると、ビールのためだけに登ってくる会社帰りの人もいるそうです。

同じくケーブルの高尾山駅おりてすぐの店に、なが~~い行列が。「天狗焼」という看板。ちょー気になる!

実は高尾山は、天狗の住む山と言い伝えられてきました。これは、番組でも紹介した薬王院というお寺が修験の寺で、修験者を守る存在として天狗を大切にしているからです。境内には大天狗、小天狗の像があちこちに。大天狗は、鼻の長いいわゆる天狗で、小天狗は、くちばしのあるカラス天狗のように見えます。小天狗はまだ修行途中で、大天狗は修行を積んで神通力をもった天狗なのだそうです。そういえば、落語の「天狗裁き」に登場する天狗は、江戸の奉行所で捕まえた主人公を、ひとっ飛びで高尾山に連れてくるんだったっけ…。

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           (写真:本堂前に立つ天狗 上が小天狗 下が大天狗)

参道の脇にある樹齢450年の「蛸杉」も天狗伝説の一部。根の部分が蛸の足のように丸まっているこの杉。その昔、天狗が参道を作るとき、道一杯に根を広げていたこの杉を、「明日、引っこ抜いてしまおう」と相談して帰ったところ、翌朝、神妙に根を丸めていたという話。杉は道を開いたとして「開運蛸杉」になりましたとさ。こういう話、大好きです。

DSC_0987.JPG      (写真:蛸杉の根の部分 樹齢450年!よく道の方に倒れてこないなと感心!)

で、天狗焼。行列ができてないときに、食べてみました。まあ、鯛焼きの“小天狗の顔”バージョン…、と思いきや、あんこが違う!黒豆あんなんです。ほどよい甘さと、もっちり感がたまりません!行列ができるわけが分かりました。ちなみに1個140円。

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        (写真:天狗焼 かじった後ですいません)

あ、ちゃんと山頂にも行きました。山頂では、丹沢山系の無効に覗く富士山が迎えてくれました。そして山桜も、盛大に花をつけて…。高尾山は自然が豊かな山だという部分を、ちゃんと取材しなくてはと、山頂にあるビジターセンターを見学しました。ここは高尾山に住んでいる生き物のことなら、何でも教えてくれる東京都の施設です。生息しているムササビの生態についても、高尾山が、どうして植物の種類がとても多いのか、ちゃんと教えて頂きました。そして、ここの自然解説員の方が案内してくれるガイドウォークにも参加。(誰でも、無料で参加できます)どうして石垣の隙間からスミレがはえるのか?ムササビがえさを食べに来ているかを見極めるのには、そうすればいいのか?など、目から鱗の話を沢山聞かせてくれました。そうなんです、高尾山にはムササビがいるんです。もちろん野生の。えさを食べに来ているかどうか見極める方法が知りたい方は、ぜひこのガイドウォークに参加してみてください。子どもから大人まで、これは楽しいですよ。

誰もが、自然の中で楽しめるのが高尾山です。

 

 

 

 

投稿時間:11:31


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