2012年01月24日 (火)

"陸の孤島" 奥能登の奥深~い文化

「奥能登」を担当した古屋敷です。古都・金沢から北に100km、能登半島の最北部を占める奥能登と聞いて、まず“陸の孤島”というイメージを思い浮かべるという方は多いのではないでしょうか。大荒れの日本海、猛吹雪、絶海の孤立集落・・・こうしたイメージが定着したのは、松本清張のベストセラー推理小説「ゼロの焦点」の影響が大きかったといわれていますが、取材を続けているうち、「“陸の孤島”だからこそ奥能登ならではの歴史や民俗、文化が集積して今なお受け継がれているのだなあ。」と感じることが数多くありました。ひとつ例をあげてみます。

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(写真① 満開!のとキリシマツツジ)

5月の大型連休の頃、燃えるような真紅の花を咲かせる「のとキリシマツツジ」。これは九州原産で、江戸時代に園芸品種として一時流行した「キリシマ」が北前船など海のネットワークを通じて奥能登に持ち込まれたものですが、実は原産地のキリシマをはるかにしのぐ規模! 樹齢100年を超える大木が、あちこちで満開の花を咲かせるのです。どれだけきれいな花を咲かせるかが腕の見せ所。庭木としてはもちろん、盆栽も盛んで、重さ2トンを超える日本一の大きさを誇る鉢植えもあります。一度、良いものとして受け入れると、世間の流行に関係なく、大切に守り続ける。奥能登の人々のこうした気質を如実に表す花です。最近では、能登空港での展示会や、オープンガーデンと称して各家の能登キリシマツツジを見学する催しも開かれています。ぜひ一度、出かけてみてはいかがでしょうか。

投稿時間:10:27


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