佐賀県西部、やきものの町として知られる有田町。JR有田駅から車で5分ほどのところに、地元の人たちに愛される小さな公衆浴場、有田温泉があります。17年前、偶然、見つかった温泉で、人気の理由は、ヌルヌルした肌触りの泉質です。湯ざめしにくく、神経痛や皮膚病に効果があるといわれ、女性の常連客からは「化粧水がいらないほど」と評判です。
ユニークな特徴は、スイミングスクールに併設されていること。温泉の待合室からドアを通り抜けると、すぐ隣には25mプールがあります。このプールも、原泉と加温した温泉で、温度を調節しながら利用しています。プールは会員制ですが、子どもたちの水泳教室や、高齢者向けの運動教室が行われ、地元の人たちの交流の場となっています。
ここに一番長く通っているのが山口信江さん(85)。このプールで運動を続けています。運動とともに山口さんにとって楽しみなのが、もちろんあったかい温泉のお風呂。プールサイドには、プールから上がって水着で利用できる温泉があり、ここで仲間とおしゃべりをするのが山口さんの日課です。
このスイミングスクールに通う人たちを、毎日、送り迎えしているスクールバスの名物運転手が江川昭利さん(73)。子供たちをあたたかいまなざしで見守っています。夜、仕事を終えた江川さんは、温泉につかるのが日課。常連客と一緒にゆっくりと湯ぶねにつかり静かに1日を振り返ります。
語り: 谷口 慎一郎 アナウンサー |