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郷をつなぐ“資材置き場”の湯
福島県
弥五島(やごしま)温泉
■放送日:2005年5月15日
福島県と栃木県の県境にある福島県下郷町(現 南会津町)。会津若松市と栃木県を結ぶ国道121号線沿いの建設会社の資材置き場に弥五島温泉がある。
春を迎える福島県下郷町(現 南会津町)。栃木県に抜ける国道121号線沿いの弥五島集落に1軒屋の温泉がある。「弥五島温泉」。地元で建設会社を営む玉川護さん(59)と妻の貞子さん(57)が管理する日帰り温泉である。8年前、玉川さんが資材置き場の敷地に社屋を移転しようと、融雪用の地下水を掘ったところ思いがけず湯脈を当ててしまった。最初は工事用の小屋を利用したお風呂を作り近所の人達に入ってもらっていたが、次第に利用者が増えたため、平成10年に現在の温泉施設に建てかえた。玉川さんが温泉につけた名前は「郷の湯」。「町の皆が故郷のように親しめる」温泉になって欲しいと下郷町の名前から取ってつけたものである。郷の湯の休憩所では地元の農家や仕事を引退した人達などが集まり何時間もお喋りを楽しんでいく風景が見られる。気軽に立ち寄れる集落の憩いの場として利用されている郷の湯である。
玉川さんは郷の湯に来られない人にも温泉を楽しんでもらいたいと考えている。5年前からお湯をトラックに積んで老人ホームを訪ね、ボランティアでお年寄り達に入浴してもらう出張サービスを始めた。生まれた時からお世話になってきた弥五島への感謝の気持ちが玉川さんを動かしている。
玉川さんは去年、郷の湯の向かいに農業用ハウスを建て野菜作りを始めた。建設業が公共事業の削減で思わしくないため、農業に挑戦しようと考えているのである。初めての農業を支えるのが郷の湯のお客達。入浴がてらハウスの様子を伺いにやってきては農業の指導をしていく。皆に楽しんでもらえば十分と始めた温泉が、いつしか自分を支えてくれる人達との出会いを生み始めている。
資材置き場に湧いた温泉に広がる人と人のつながりを見つめる。
語り:鹿野 睦 アナウンサー
温泉を管理しているのは下郷町で建設会社を経営している玉川護さんと妻の貞子さん。9年前、会社の移転に伴い資材置き場で地下水を掘ったところ偶然、温泉を当てた。
せっかく当てた温泉を町の皆に利用してもらいたいと玉川さんは日帰り温泉を建てた。下郷町の皆に故郷のように親しんでもらいたいと「郷の湯」と名付けた。
150戸が住む集落の真ん中に位置する郷の湯には誰を誘った訳でもないのに世間話をしに顔なじみが集まってくる。玉川さんもここに混ざって時間を過ごすのが楽しみの1つ。
玉川さんは昨年から温泉熱を利用して野菜の栽培を始めた。公共事業の削減で建設業が苦境にたっているため農業に参入しようと計画している。お客に支えられながらの挑戦が続く。
泉質/
無色透明なアルカリ性単純泉 42度 ※飲用不可
効能/
切り傷、火傷、神経痛、打ち身など
宿泊/
宿泊設備なし 入浴料300円
営業時間 正午~午後10時 年中無休 大駐車場あり
観光/
「塔のへつり」
国の天然記念物に指定されている川沿いに切り立つ断崖、急斜面。100万年以上の歳月をかけて浸食と風化を繰り返してできた奇岩郡がそびえ立ち、象塔岩、獅子塔岩、鷲塔岩など十の岩があり、吊橋のたもとに虚空蔵菩薩が祭られている。遊歩道が整備されており吊橋を渡って侵食された部分を巡ることができる。
「大内宿」
江戸時代の宿場の面影を今もそのままに残した貴重な茅葺き集落で国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。街道沿いに、およそ40軒の民家が当時の面影を残して並び、昔ながらの家屋を生かした宿や食事処、本陣を復元した町並み展示館などがある。
交通/
*マイカー:
関東方面から 東北自動車道 須賀川ICより国道118号線を西へおよそ50kmいくと国道121号線とぶつかる。121号線をおよそ8kmほど南下した道路沿い右側。
東北方面から 磐越自動車道 会津若松ICより国道121号線をおよそ35km南下した道路沿い右側。
*鉄 道:会津鉄道 弥五島駅下車徒歩5分。
下郷町商工観光係 TEL:0241-69-1144
※掲載している内容は放送時の情報です。
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