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よくあるQ&A
「どんな子がひきこもりになりやすいのですか?」「不登校はひきこもりにつながりますか?」など、ひきこもりに関するよくある質問と一般的な答え27項目をとりあげました。ひきこもりに伴って起きやすいさまざまな症状についても、まとめています。

監修:
精神科医 斎藤環氏 / 国立精神・神経センター精神保健研究所 社会復帰相談部

 

Q1 「ひきこもり」は病気ですか? 回答を見る
Q2 ひきこもりは最近増えたのでしょうか? 回答を見る
Q3 どんな人がひきこもりになりやすいのですか? 回答を見る
Q4 男性のほうが多いのですか? 回答を見る
Q5 日本特有の現象なのですか? 回答を見る
Q6 ひきこもりの原因は何なのでしょうか? 回答を見る
Q7 いじめが原因のことが多いのでしょうか? 回答を見る
Q8 不登校はひきこもりにつながりますか? 回答を見る
Q9 昼夜逆転の生活は改めさせるべきでしょうか? 回答を見る
Q10 ひとり暮らしさせたほうがいいのでしょうか? 回答を見る
Q11 きょうだいはどう対応すべきですか? 回答を見る
Q12 家庭内暴力があるのですがどう対応すればいいですか? 回答を見る
「ひきこもり」に伴っておきやすいさまざまな症状と対応について
Q13 ひきこもりに伴って二次的に様々な症状が起きることは
あるのでしょうか?
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Q14 「死にたい」と訴えるのですが、自殺の心配はないのでしょうか? 回答を見る
Q15 自分の臭いが気になる(/他人の視線が気になる/
自分の容姿が気になる)ために外出できないのですが?
回答を見る
Q16 近所の人が自分の噂をしている」「表に駐車している車が自分を
監視している」などの被害妄想的な訴えがあるのですが?
回答を見る
Q17
-1
長時間手を洗い続ける(/同じことを何十回も確認する)のですが、
どう考えてどう対処すればいいのでしょうか?
回答を見る
Q17
-2
何週間もまともに入浴しておらず、ほとんど着替えもしないのですが、
どう考えてどう対処すればいいのでしょうか?
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Q18 子供返りして甘えてくるのですが、どう考えてどう対処すれば
いいのでしょうか?
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Q19 「憂うつだ」「やる気や自信がなくなってしまった」という気持ちが
強いのですが。
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Q20 過去のいじめから受けた心の傷が、いまだに尾をひいている
ようなのですが。
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Q21 摂食障害(拒食、過食)があるのですが、ひきこもりと関係が
あるのでしょうか?
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Q22 「人格障害」と診断されたのですがどう考えればいいのでしょうか? 回答を見る
Q23 医師によって診断名がばらばらなのですが、どう考えれば
いいのでしょうか?
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Q24 どのように相談先を選べばいいのでしょうか? 回答を見る
Q25 医師とカウンセラーはどう違うのでしょうか? 回答を見る
Q26 本人を相談や治療に結びつけるにはどうしたらいいのでしょうか? 回答を見る
Q27 ひきこもりの治療に薬を使うことをどのように考えたらいいでしょうか? 回答を見る
Q1 「ひきこもり」は病気ですか?
 「ひきこもり」は、特定の病名や診断名ではありません。さまざまな要因によって自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている「状態」のことです。厚生労働省の定義などを参考にすると、
・ 自宅にひきこもって学校や会社に行かず、家族以外との親密な対人関係がない状態が6ヵ月以上続いており、
・ 統合失調症(精神分裂病)やうつ病などの精神障害が第一の原因とは考えにくいもの

 を「ひきこもり」と呼ぶことになっているようです。もちろん、統合失調症(精神分裂病)やうつ病などがあって、ひきこもり状態になることもあります。こうした場合にはその診断に応じた治療(薬物療法など)が必要となります。


 しかし、背景に精神障害がない場合の「ひきこもり」とは、ひきこもることによって、強いストレスを受けてひどく消耗した心身を守ろうとしている状態である、とも考えられます。「挫折」や「正当に周囲に評価されなかった」「周囲から受け入れられていない」と感じる体験がもとで自信や安心感を失っている状態で、いわゆる「怠け」や「反抗」として片づけられる問題ではないといえます。

  たとえ表面上「いっさい生産的な活動をせずに、平然としている」ように見えたとしても、本人は「親から見捨てられるのではないか」「自分は社会に適応できる能力を持っていないのではないか」といった強い不安や葛藤を抱えていることが多いのです。

 そうした葛藤が強ければ強いほど、ひきこもりはこじれやすいともいえます。それはある意味での「弱さ」かもしれませんが、そうであればあるほど、そういう「弱い」状況にあるのだということを、家族が認め、本人がどういう葛藤を抱いているのかをていねいに整理していく必要があります。

 上記の「基準」はあくまでひとつの目安であって、「ひきこもり」か否かの定義にばかりこだわってもあまり意味はありません。本人や家族が何らかの困難や葛藤を抱いて苦しんでいるなら、それは援助の対象となるとお考えください。

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Q2 ひきこもりは最近増えたのでしょうか?

 ひきこもりの問題は最近にわかに注目されてきましたが、「ここ数年で急に増えた」ということはありません。かつては「ひきこもり」という名前がなかったというだけで、同様の事例は少なくとも70年代後半から報告されていました。ただ、その一部が長期化し、長い間に、じわじわと蓄積して増えてきたということは言えるかもしれません。


 ひきこもり状態にある人は全国に50〜100万人いる、と推定されていますが、厚生労働省が岡山大学に委託した調査結果によれば、ひきこもりの子を持つ家庭は、控えめにみても、全国で約41万世帯にのぼるとのことです。

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Q3 どんな人がひきこもりになりやすいのですか?

 「どちらかといえば内向的で、手のかからない"よい子"が多い」と言われますが、特定の性格傾向、家庭環境との関連性は明らかではありません。活発で社交的な人、強く自己主張するタイプと見えていた人がひきこもりになってしまうこともよくありますし、家庭環境もさまざまです。

 不登校について文部科学省(当時の文部省)は平成4年に「どんな子でも不登校になりうる」との見解を出しましたが、ひきこもりに関しても、「どんな人でもなりうる」と言えるでしょう。

 子育てのしかたや家庭環境など、過去の家族の問題が原因とは決めつけないことです。

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Q4 男性のほうが多いのですか?

 医療機関や相談機関などである程度数を集めた統計をとると、7〜8割が男性、という結果になることが多いようです。

 原因はいくつか考えられますが、女性の場合、同じひきこもり状態にあっても「家事手伝い」「花嫁修行中」などと言えばあまり問題視されない場合が多いということがあるでしょう。それに対して日本社会においては男性に対して、「稼ぎ手」「一家を支える者」として社会参加に向けたプレッシャーが強いため、よけいに葛藤を深めてしまう、という側面があるかもしれません。

  参考までに、「NHKひきこもりサポートキャンペーン」の「ネット相談室」に寄せられた相談においては、ひきこもっている本人の6割が男性、4割が女性という結果となりました。これは、これまで言われることが多かった男性8割、女性2割ということからすれば2倍の数字であり、女性が予想外に多かったという結果となっています。これまであまり表面化してこなかった女性が、インターネットを利用して相談を寄せてきたために顕在化したのではないかとも思われ、これまで言われている以上に女性の割合は多いのかもしれません。

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Q5 日本特有の現象なのですか?

 欧米では一般的に、成人した子供は家を出るのが当たり前で、いつまでも親と同居することは考えられない、といった社会風土がありますし(イタリアなど例外もありますが)、精神科医やカウンセラーをはじめとする専門家や援助機関の利用も盛んです。また、アジアやアフリカなどでは、経済的状況から家族全員が働かざるを得ない場合も多いといえるでしょう。ここ数年、韓国でもひきこもりが増えているという報告はあるようですが、今のところ日本以外の国で「ひきこもり」がクローズ・アップされた例はほとんどないようです。海外での確実な統計や報告もありません。


 ただ、米国の精神医学会が定めた精神疾患の分類と診断の手引き「DSM-W」には、「回避性人格障害」「社会恐怖」といった項目があり、「批判、否認、拒絶に対する恐怖のため、重要な対人接触のある職業的活動を避ける」といった、ひきこもりの人にも共通する問題が記載されています。同じような悩みに苦しむ人が、諸外国に存在しないわけではないと考えられます。

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Q6 ひきこもりの原因は何なのでしょうか?

 人がなぜひきこもるのかは、究極的にはわかりません。百人百様の理由があるといえます。いじめや虐待といったひとつの要因だけで長期のひきこもりが起きるケースはむしろそれほど多くなく、本人自身もはっきりと理由を言えない場合もしばしばあります。

  原因として思い当たることは探していけばいくつも見つかるかもしれませんが、それが決定的な原因かどうかはたいていの場合よく分からないのです。ひきこもりは社会状況の影響なども含めたさまざまなレベルの問題が、複合的にからみあって起きているといえるでしょう。

  むしろひきこもり状態においては、原因以上にそれが長期化していく過程のほうが重要です。さまざまな個性を持った青年たちが、多様な原因からひきこもるにもかかわらず、ひきこもってからの状態像が似通ったものへと単純化されていく傾向があるように思います。それは恐らく、親子の間でコミュニケーションがこじれていくパターンが似通っていることと関係があると思われます、たとえば、子どもがひきこもる → 親が叱咤激励を繰り返す → 不安からますますひきこもる、といったコミュニケーションの悪循環は、多くの家庭に共通して見られるものです。

  子供がひきこもってしまったことに関して、自分を責めてしまう親御さんは多いのですが、子育ての期間に生じる「問題」と思われるような事柄は、どの家庭にも必ず一つや二つはあるものです。「過保護だった」「放任しすぎた」と子育ての仕方や家庭環境に原因を求めたり、「お前の育て方が悪い」「あなたが家庭を顧みなかった」などと夫婦で責任転嫁しあったりしても、解決にはつながりません。

  これまでの子育ての仕方や家族関係だけに原因を求めたり、両親が責任を押し付けあったりする「原因探し」「犯人探し」にばかりエネルギーを注ぐよりは、今起こっている問題を認識し、これからの適切な対応を考えることによって、一歩でも改善を進めるほうがはるかに有意義でしょう。

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Q7 いじめが原因のことが多いのでしょうか?

 ひきこもりの人が、その原因として過去のいじめられ体験をあげることがあります。ただ、「いじめ」だけが原因で何年もひきこもるケースは、それほど多いわけではありません。
むしろ周囲がいじめのことを気にしすぎたり、こだわって繰り返し話題にしたりすると、「ひきこもり」からの回復を妨げる場合もあるようです。特に、ひきこもってから何年も経過しているような場合には、「いじめ」にこだわらず、現在の「ひきこもり」の問題に焦点をあてて対処していくほうが有意義でしょう。

 ただし、非常に過酷ないじめを受けた場合、それが大きなストレスとなって、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状がみられることがあります。PTSDについてはQ−20で解説してありますので、そちらをご参照ください。

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Q8 不登校はひきこもりにつながりますか?

 精神科医の斎藤環氏が、1989年に「社会的ひきこもり」にあたる患者80例の患者を調べたところ、不登校経験者は86%近くと、かなりの高率を示しました。

 しかし、不登校の人すべてが将来的にひきこもってしまうかといえば、決してそうではありません。文部科学省が平成10年から11年にかけて行った、中学3年生時点で不登校だった人の追跡調査によれば、5年後(20歳時点)に就労または就学していなかった人は23%でした。このなかには、たとえば結婚して専業主婦になった人なども含まれるため、実際には「ひきこもり」の状態にある人はもう少し少ないと考えられます。

 つまり、不登校がすぐさま「ひきこもり」につながるわけではなく、大半はその後社会的に適応できるようになります。ただし、ひきこもっている人の中で見ると、不登校を経験した後、社会再参加の機会をキャッチすることが難しく、自宅での生活が長期化したケースが多い、ということは言えるでしょう。

 参考までに、「NHKひきこもりサポートキャンペーン」の「ネット相談室」に寄せられた相談を見てみると、年齢も10代から40代までと幅広く、また、大学・大学院に行ってから、就職してから、あるいは結婚してからなど成人してからのひきこもりも多く、多様な実状が浮かび上がりました。ひきこもりのきっかけは必ずしも「不登校」に限定されず、かなり多様であると思われます。

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Q9 昼夜逆転の生活は改めさせるべきでしょうか?

 昼夜逆転は、ひきこもりの人にはよくみられる状況です。明け方眠って夕方起きてくるという生活は、家族にしてみれば一番腹立たしい状態ともいえます。まずこうした生活態度から何とかしようとする家族は多いのですが、生活リズムだけを家族と同じようにさせようとしても、本質的な解決には結びつかないということを知っておいていただきたいと思います。

 こうした逆転が起きるにはさまざまな理由があります。ひとつは、昼間太陽光線に当たらないため、体内時計が狂ってしまい、日内リズムがずれてしまうというもの。もうひとつは心理的な理由です。昼間みんなが学校や職場に通ったりして、活発に活動している時間帯に、何もしないでひきこもっていると、世間にどんどん取り残されていってしまうような不安感や焦燥感、劣等感にさいなまれるものです。昼夜逆転は、こうした苦痛を避け、周囲を意識しないための工夫であるとも言えるでしょう。

 逆に言えば、ひきこもり状況が変わってくれば、昼夜逆転のような二次的な症状は消えてしまいやすいと言えます。また、ひきこもりの状況のなかで頑張って早起きしても、本人にとって役に立つことは少ないのではないでしょうか。生活リズムの乱れについては、むしろあまりこだわらないほうが望ましいでしょう。

 なお、一日を通して眠れないといった不眠の状態については、さまざまな神経の障害も考えられ、薬物療法によって症状が軽減する場合もあります。専門機関へのすみやかな相談をお勧めします。

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Q10 ひとり暮らしさせたほうがいいのでしょうか?

 一人暮らしをさせれば自立するのではないか、と考える親も多いようですが、改善の見通しのない中では、やめておいたほうが無難だというのが、多くの専門家の一致した意見です。自宅でひきこもっていた人が単身生活を始めても、そのままアパートでひきこもってしまうことが多いからです。こうなると家族とのコミュニケーションの機会が大幅に減ってしまい、適正な援助や治療に結びつけることが格段に難しくなってしまいます。あくまで原則は家族との同居、とお考えください。

 ただし、本人自身が強く単身生活を希望している場合や、家庭内暴力などの問題行動により単身生活を選択せざるを得ない場合も確かにあることでしょう。その場合、きちんと期間や条件を定めた「契約」を作っておくのもひとつの方法です。

 「さしあたり1年間、家賃や生活費は援助するかわりに、(1)適正な援助なり治療なりを受けること、(2)定期的に帰宅すること、(3)家族と会食の機会を持つこと」

 などの条件を定めるのです。親の訪問を拒否しないこと、親が専門機関に相談に行くことを拒まないこと、なども条件につけて良いかもしれません。もちろんこれらの条件が破られたら、単身生活もそこで見直し、というルールを作っておきます。

 また一定期間ごとに、「契約」を作り直すことも必要でしょう。親子関係をそこで整理し、適正な距離感を保っていくことが大切です。

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Q11 きょうだいはどう対応すべきですか?

 きょうだいがどこまで本人に関わるべきかというのは、非常に難しい問題です。ひきこもりの問題は、どれだけ関われば回復するという見込みが立てにくい問題といえます。きょうだいが関わる場合、時間的限度があることがほとんどでしょう。ある時期は濃密に関わって、その後結婚や転勤などによってだんだん関わりが薄れてしまったりすると、本人を落胆させる結果になってしまう可能性もあります。かといって、きょうだいが自分の人生を犠牲にして一生かかわれるものでもないでしょう。

  一般的にはきょうだいの関わりは中途半端になりやすく、中途半端な関わりはかえって害が大きいとも考えられます。

 また、きょうだいが頑張りすぎると、親がつい任せきりにしてしまって、必要な努力をしなくなってしまう場合もあるでしょう。きょうだいはあくまでも、援助や治療とは無関係の部分で本人の気軽な話し相手、心の支えになってあげられるように心がけたら、非常に有意義だったということが多いようです。 一方、きょうだいが「両親がひきこもりの当人にばかりかまけている」という不満や不公平感を募らせたり、批判的になっているケースもしばしば見られます。

 このような場合、まずはきょうだいの不満や、ひきこもっている本人への批判をていねいに聴き、理解してあげるよう心がけてください。自分の気持ちも汲んでもらえた、という満足感がもてれば、激しい反発や不満は徐々におさまっていくことが多いようです。

 ただ、ひきこもりへの対応の基本は、どのような場合にも家族が「ひきこもりは怠けや反抗ではない」「基本的に専門家の援助を必要とする状態である」「家族の協力が重要である」と理解することだ、というのが、多くの専門家の一致した意見です。きょうだいにもこのことをしっかりと伝え、理解してもらうよう努めてください。また、家族みんなが、具体的な体験を共有することも必要でしょう。親が家族会や治療相談に通いはじめたら、そのことを家族が理解し、共有するようにしてください。

 このような全体的な枠組みを作った上で、家族それぞれが、現実的な短期目標をたてることも必要です。きょうだいに対しても、それぞれの自己実現があるように、十分な配慮をしてあげるよう心がけてください。

 さらに問題が起きた場合には、そのつど家族のあいだで、それについて話し合ってみてください。それぞれの立場からの意見を取り入れることで、問題の解決に役立つこともあると思います。

  また、家族みんなで外食をしたり、旅行に行ったりすることも有意義です。きょうだいとの関係を断ち切ったり、隔離したりするのではなく、できるだけ良い関係を持てるように、いろいろ工夫していただきたいと思います。

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「ひきこもり」に伴っておきやすいさまざまな症状と対応について
Q12 家庭内暴力があるのですがどう対応すればいいですか?

 「ひきこもり」状態にある多くの人が安心感を得られずに、孤立感・焦燥感・不安感を募らせています。追い詰められた気持ちから「こうなったのも家族のせいだ」など他者を責める気持ちが高じたり、「もうどうなってもいい」と自暴自棄になる場合もあります。心配する家族とのやり取りなどからいらだちを募らせると、小さな刺激が他者や自分自身に対する攻撃的行動、つまり家庭内暴力を引き起こしてしまうこともあります。

 しかし、いかに強い苦しみが背景にあるとはいえ、暴力に甘んじてはいけません。「いかなる暴力も100%拒否する」、これが基本的にとるべき態度です。特に、身体をたたく、殴る、蹴るなどといった肉体的暴力は、それがどんなにささいなものであっても拒否する姿勢を貫くべきです。毅然とした態度で「そういうことはしてほしくない」「暴力はいやだ」と伝え続けてください。ただし、拒否するということは暴力で対抗するということではありません。暴力での対抗は暴力の連鎖しか生みません。

 ただし、暴力といっても、比較的軽いものから慢性的なものまでいろいろです。たとえば、親が言葉や態度で刺激した結果起こっている暴力については、まず何が本人を刺激しているかよく反省し、悪い刺激になるような言動をやめてみることです。もちろん、ご本人に直接尋ねてみてもいいでしょう。ちょっとした皮肉や偉そうなしゃべりかたが原因だったりすることもあります。この種の暴力は、そうした刺激がなくなれば、おさまることがほとんどです。

 しかし、ささいなことから毎日のように突発する、いわば慢性化した暴力に対しては、刺激をやめるだけでは不十分です。このような場合、次のような対応が考えられます

(1) 第三者が介入すること
 家族以外の誰かが家庭に関わることで、暴力が減少したり、なくなることがあります。たとえば、下宿人をおく、留学生を受け入れるなど何らかの工夫で他人が家に同居することにより、暴力が治まってしまうケースさえあります。これは、家庭内暴力は密室で起こる暴力、言い換えるなら他人の前では起こらない暴力であるためです。

(2) 司法の介入、つまり警察への通報
 世間体、報復を考えてここまで踏み切れる家族は現実には少ないようです。世間体はともかく、報復に関してはタイミングさえ誤らなければ防ぐことができます。ひきこもりや家庭内暴力をする人というのは、決して善悪の判断がつかないわけではなく、そうせざるをえないところまで追い込まれて暴れているわけですから、激しい暴力が起こった直後、悪いことをしたという自覚があるうちに対応すれば、恨まれることは基本的にはないと考えてください。

(3) 避難
 家庭内暴力から避難することはきわめて有効な対応です。しかし、「ただ避難すればよい」ということではなく、「いかに避難するか」ということを考えていただきたいと思います。

 避難する際には次の点が重要です。

  1. 避難するタイミング…暴力のために家族が避難した、ということが明確にわかるように、避難は大きな暴力が起こった直後にすることです。逆に言えば、暴力が起こっていないのに、「起こりそうだ」という理由で避難してはいけません。また、事前に「それ以上暴力を振るうなら一緒には暮らせない」などと告げておくこともフェアなやり方です。暴力が起こったら、必ずその日のうちに避難してください。避難先は、ホテルでも親類宅でも構いませんし、婦人相談所など専門機関のシェルターもあります。長期化しそうなら週単位で契約するマンションやアパートを借りるという方法もあります。
  2. 避難中の連絡…2. 避難中の連絡…家を出たらすぐに外から電話を入れることが大事です。「これから定期的に連絡する、生活の心配はいらない、いずれ帰るがいつになるかわからない、どこにいるか教えられない、暴力が完全に治まるまでは帰らないが、あなたを見捨てたわけではない」とはっきり告げてください。本人が「自分は親から完全に見捨てられた」という絶望したり、自暴自棄になることを防ぐためです。それ以降は、定期的に連絡を続けてください。
  3. 戻るタイミング…3. 戻るタイミング…親が避難したあとの本人の感情は、まず、「後悔」に傾き、しばらくすると「怒り」に変わり、次第に親が避難した事実を「受容」し、もはや暴力は振るえないのだと悟る「あきらめ」の時期がやってきます。この「あきらめ」の時期が「戻るタイミング」です。ここまでに最低でも1週間はかかるでしょう。避難した直後の「後悔」の時期には、本人は泣いて謝ったりしますが、ここで帰宅すると暴力が再発する確率が高いといわれています。「あきらめ」の時期になってから、一時帰宅を繰り返し、暴力もなく、通常の会話ができるような状態が続くようであれば、本格的に帰宅するようにします。
  ひきこもりの経過の中で家庭内暴力が起こることは決して珍しいことではありません。自分ひとりや家族だけで抱え込むのではなく、早い時期から周囲の人や相談機関などとの連携を持っていくことが大切だと思います。上記の対応に関しても、専門家との連携があればなおスムーズに進むと考えられます。
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ひきこもりに伴って二次的な様々な症状が起きることはあるのでしょうか?

 「ひきこもり」そのものは病気ではありませんが、ひきこもり状態が長期化してこじれた場合に、さまざまな症状が二次的に現れることがあります。とりわけ、対人恐怖症状、強迫症状、被害関係念慮(被害妄想)といった深刻な症状がひきこもり状態をいっそう助長する場合がしばしば見られます。

 ただし、ひきこもりに伴って二次的に起きている症状なのか、あるいは、その背景に精神疾患があるのかどうかという判断は、実際に医師が直接診察しない限り、下すことはできません。中には、精神疾患が背景にあって、社会に対する恐怖や意欲の減退、自閉的な傾向を引き起こし、「ひきこもり」の状態になることもあります。「ひきこもり」という呼び名にある意味で安心して、重大な精神疾患が見逃されたり、治療が遅れてしまうということは避けなくてはなりません。特に精神疾患が背景にある場合には、服薬によって症状が大幅に軽減する場合もありますので、そのような場合には、精神保健福祉センターや保健所、医療機関などへのすみやかな相談をお勧めします

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Q14 「死にたい」と訴えるのですが、自殺の心配はないのでしょうか?

 ひきこもっている人はしばしば、自分に対する否定的な気持ちがこうじて、自殺を口にすることがあります。しかし、実際に死に至るケースはごく稀です。ただ、本当は死ぬ気はなかったのに「はずみ」で死んでしまうということもありうるので、楽観は禁物です。また、「死にたい」という訴えに対して、「どうせ死ねないだろう」「死ねるものなら死んでみろ」的な挑発をすることは、「はずみ自殺」を誘発する怖れがありますから、絶対にしないでください。「死にたい」という訴えに対しては、「とにかく死んでほしくない」「死なれたら悲しい」という気持ちを何度でも繰り返し伝えることが最も大切で、理詰めの説得は逆効果になりやすいようです。

 また、「うつ病」が背景にある場合や、重いPTSD(心的外傷後ストレス障害)がある場合(トラウマとなった出来事がありありと脳裏によみがえる「フラッシュバック」の症状がある、など。Q−20も参照)は、自殺の危険性はいっそう高まるので、治療を含めた緊急の対応が必要となります。

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Q15 自分の臭いが気になる(他人の視線が気になる・自分の容姿が気になる)ために外出できないのですが?
 ひきこもりに伴ってしばしば現れるのが対人恐怖、つまり人が怖いという症状です。ただし、これは単に他人が恐ろしいというよりは、一般に「他人からどう思われるか」についての不安や葛藤が中心となります。こうした葛藤は、ときには自己臭恐怖、視線恐怖、醜形恐怖などの形をとる場合もあります。

 自己臭恐怖は自分の体からいやな臭いがして、皆が避けていくように感じる症状です。視線恐怖は、公共の場所に行くと皆がじろじろと自分を見るような気がする症状です。逆に、自分が何か物を見るとそれを汚してしまうように錯覚する、自己視線恐怖もあります。自分の顔や体つきが醜いと思い込んで外出ができなくなるのは醜形恐怖という症状で、ときには容姿を変えようとして美容整形を繰り返すような場合もあります。


 具体的な解決方法としては、とにかく安全な形で人間関係の場数を踏むことが大切です。他人から肯定的に受け入れられる経験を積み重ねられれば、恐怖心は薄れていくでしょう。治療やカウンセリングを受けたり、ときには不安をやわらげる薬を使って、恐怖心や緊張感を和らげるのも一つの方法です。


 もちろん、家族の関わり方も重要です。対人関係を求めて外海に出航を繰り返す本人に対して、家族ができることは、本人が帰るべき安心できる港であり続けることかもしれません。そのような港があれば、本人はたとえ傷ついても、傷をいやして再び新たな対人関係へと向かっていく勇気を持つことが出来るでしょう。傷つかないことが大切なのではなく、傷ついたとしても、それを癒す場所があることが大切なのです。

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Q16 「近所の人が自分のうわさをしている」「表に駐車している車が自分を監視している」などの被害妄想的な訴えがあるのですが?
 ひきこもっていると、ときどき「近所の人が自分の噂をしている」「向かいの家が布団を強く叩いているのは自分への当てこすりだ」といった、ちょっと妄想的な訴えが出てくることがあります。これを、「被害関係念慮」といいます。「妄想」という言葉は厳密に言うと統合失調症(精神分裂病)などの精神疾患でしか使いませんので、「念慮」という言い方をします。あるいは「妄想様観念」「妄想様反応」などと呼ぶ場合もあります。

  「ひきこもり」に伴って二次的にこうした症状が起きることは珍しくはありません。ただ、その場合は、本人がなぜ被害的な訴えをしているのか、その筋道や因果関係が比較的に分かりやすいことが多いのです。これに対して統合失調症による場合は、独特の「奇妙さ」、「飛躍」がよく見られます。とりわけメディアを巻き込むことが多く、「テレビ(あるいはラジオ)で自分の悪口が流れている」とか「電波や電磁波が送られてきて苦しい」といった訴えになりがちです。
ひきこもりに伴う二次的な反応ならば、ひきこもり状況が改善するなどによって、被害妄想的な訴えが減ってくることもよくあります。しかし、精神疾患による場合は、薬物治療が必須になります。

○被害関係念慮(被害妄想)への対応
 被害的な訴えに対しては、強い否定や理詰めの説得などは、ほとんど無効か、かえって思い込みを強くしてしまいます。では、どうすればいいか。まず時間をかけて、繰り返し訴えに耳を傾けることです。そして、親からの"感想"として、「あなたの言うことはわかる気もするけれど、どうもお母さんには、そういうことがあるようには思えないんだけど」といったような、「曖昧な否定」の態度で接することをお勧めします。もちろん、そんなことで簡単に被害感が消えるわけではありませんが、「議論」や「説得」よりは受け入れやすく、信頼関係を傷つけることもないでしょう。

 近所への「被害関係念慮」がある場合、引っ越しをしたいと訴える事例もありますが、引っ越しをしても改善されるとは限りません。むしろ頻繁に外出や外食に誘い出すなどして、外界との接触を促すことをお勧めしますい。ある程度外出が可能になるだけでも被害的な訴えが改善することはよく見られます。

  また、「被害関係念慮」がこうじて、「(僕の悪口を言っている)隣の家に殴り込む」などと言い出す場合もあります。このような場合、「もし暴力をふるえば、ふるった側の非になるだけで解決にはならない。そういうことはやめてほしい」と繰り返し頼んでみることをお勧めします。それで考えがすっかり変わるわけではないにしても、多少は抑えが効くはずです。本人も心のどこかで、止めて欲しいと願っていることが多いものです。

  実際に問題行動を起こしてしまった場合は、少々のことでも出来るだけ警察に介入を依頼することです。ことを荒立てたくないと願うご家族は多いのですが、それでは問題は解決しません。あらかじめ本人にもそのように告げることで、多少は行動を抑えられるでしょう。多くの場合、一度通報しただけでかなり長期間、そうした問題を防げるはずです。

<参考>
「ひきこもり」と「統合失調症(精神分裂病)」について
 「近所の人が自分の噂をしている」などの被害妄想的な訴えがある場合、「統合失調症」の疑いも否定できません。とりわけ、10代後半くらいから発症する統合失調症のなかには、経過が非常にひきこもりと似たものがあります。次第に無口になって成績が下がり始め、だんだんと部屋にこもりがちになり、いよいよおかしいと気づいた時には、もう慢性化している、というケースも少なくありません。

 統合失調症かどうかの鑑別が大事なのは、この病気こそ、早期診断・早期治療が治療の鍵を握っているからです。統合失調症には現在よい薬が開発されていますから、もはや不治の病ではありませんが、対応が遅れて慢性化してしまうと、治療がきわめて難しくなってしまいます。 
ただし、この鑑別はかなり困難で、精神科医が直接本人を診察する必要があります。少しでも疑わしいと思われる場合は速やかな受診をお勧めします。もしご本人が受診に抵抗が強いようでしたら、保健所に保健師の家庭訪問を要請するという方法もあります。保健師の定期的な訪問を続けてもらううちに、本人の改善、安定につながったという事例も多いようです。ここでは一般の方でもある程度判別できるポイントをいくつかご紹介します。

  • 「幻聴」
     その場にいない人の声が聞こえてくる幻聴がある場合は、ほぼ統合失調症と考えていいでしょう。幻聴があると、本人の言動にさまざまな影響が出ます。もちろん、幻聴があってもそれを認めない場合もありますが、たとえば、意味の取れないことをブツブツ言う独り言とか、特に面白いことがないのにニヤニヤクスクス笑ったりする独り笑いなどがある場合には、幻聴の存在を疑ってみる必要があります。また、部屋の明かりを消して長時間立ち尽くしている、家の廊下の隅で不自然な姿勢で長時間佇んでいる、などの症状が見られる場合、幻聴の命令に支配されそうになっていることが多いものです。ひきこもりの人はこのような緊張した姿勢はあまり好みません。

  • 「コミュニケーションに対する態度」
     ひきこもりの人も統合失調症の人も、コミュニケーションを避けているように見えます。しかし、ひきこもっている人の多くは、実は他人との出会いやコミュニケーションを切望しているものです。ただし、そこには条件があって、自分のことを100%理解してくれる人とのみ、純度の高いコミュニケーションがしたいということなので、なかなかチャンスがもてないのです。

     しかし統合失調症の場合、時期にもよりますが、無理に対人関係を勧めすぎると、病状が悪化してしまうことがあります。つまり、視線や会話などの対人刺激が、有害な刺激になってしまう傾向があるのです。そのため薬での治療などを通して病状の安定を図ることが最優先で、リハビリはその後、慎重に進めていくというのが普通です。

     ただ、統合失調症の場合もひきこもりの場合も、家族が叱咤激励などで無駄なストレスをかけないようにするという点では、基本的な対応はそれほど変わらないといっていいでしょう

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    Q17-1 長時間手を洗いつづける(同じことを何十回も確認する)のですが、どう考えてどう対処すればいいのでしょうか?

     ひきこもりに伴って起きやすい症状に「強迫症状」があります。ある調査では、ひきこもり状態にあると思われる人の半数以上に強迫行為を主とする強迫症状がみられたというデータもあります。強迫行為が原因でひきこもっているケースもありますが、長期間にわたるひきこもりの結果、二次的に強迫行為が起こっていることが多いようです。ひきこもりの場合は、ひきこもっている状況そのものが将来に対する不安や恐怖の原因になります。強迫症状は、こうした不安や恐怖を少しでも和らげるために生じてくると考えることもできます。ですから、ひきこもりに付随して二次的に起きている強迫症状の場合には、その症状だけに注目するのではなく、本人の置かれている状況全体を見据えながら、包括的に対応していく必要があると思われます。また、両親とのコミュニケーションに問題があることのサインである場合も多く、会話が回復することで状況が改善することもあります。

     強迫症状の中で一番多いのは「不潔恐怖」です。洗面所にこもりきって20回も30回も手を洗い続けるとか、何時間もお風呂から出てこられないといった強迫行為が見られます。「確認強迫」というのもあります。例えば会話している時に唾が顔に掛かったのではないかとか、鍵をかけたかどうかといったことを気にして、何度も同じことを人に確認するといったものです。やめたくてもやめられないだけに、本人も相手もくたくたになってしまって、それでも終わらないという大変苦しい症状です。

     このような症状が強くて困っている場合、「困っている」という意向は伝えてもいいでしょう。そして、強迫症状をどこまで受け入れるかという一定の枠組みを保持することが大切です。たとえば、トイレやお風呂の使用時間を設定して段階的に短くするように協力してもらうとか、確認行為につきあってあげるにせよ、答える回数を設定して、それを本人にも告げたうえで、その回数以上は答えないようにする、といったことです。ただし、その伝え方には注意が必要になります。それが「症状」である以上、家族がやめるよう「注意」したり「説教」したりしても無意味です。風邪をひいて咳をしている人に「うるさいから静かにしてくれ」と言うようなものです。まずは本人の辛さを十分に理解する必要があります。

     ただし、あまりに程度が激しい場合は、家庭内だけで対応する限界を超えているかもしれません。そのような場合には、むしろ、強迫症状の苦しさに焦点をあてて、治療に結び付けていただくことも大事です。強迫症状は、さまざまな疾患に伴いやすい症状でもあり、統合失調症やうつ病はもとより、てんかんや器質性の精神疾患などでもよく見られます。「強迫性障害」という疾患の場合など、服薬治療が有効なことも多いため、できるだけ早い時期に医療機関に相談されることをお勧めします。

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    Q17-2 何週間もまともに入浴しておらず、ほとんど着替えもしないのですが、どう考えてどう対処すればいいのでしょうか?

     ひきこもっていることで生活リズムが乱れ、数日に1回しか入浴しなくなるとか、何日も着替えず不潔にしているというような事例はしばしば見られますが、何ヶ月もということになってくると、「強迫性障害」や「統合失調症(精神分裂病)」である可能性も考えられます。

     Q−17−1でも解説してあるとおり、強迫性障害に「不潔恐怖」がともなうと、洗面所にこもりきりで何十回も手洗いを繰り返してしまうといった強迫症状が見られますが、これがこうじてくると、お風呂に入っても自分が納得できるまで洗うには何時間も費やす必要が出てくるため、逆にまったく入らなくなり、今度は異常に不潔な状態で生活するようになってしまうことがあります。

      あるいは「統合失調症」を発病している場合、自発性の低下や、身なりや外見に対する無関心などから入浴や着替えをしなくなっている可能性もあります。また、Q−16でも解説してありますが、「見られているのではないか」「何か起きてしまうのではないか」といった不安が強く、入浴や着替えができなくなっている可能性も考えられます。

     いずれにしても入浴の困難は外出の困難に直結してしまうため、非常に重要な症状です。こうした症状がある場合、やはりご家族だけでも医療機関への相談をなさることをお勧めします。

     →このホームページの「相談機関リスト」で、最寄りの保健所の連絡先などが検索できるようになっておりますので、ご参照ください。

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    Q18 子供返りして甘えてくるのですが、どう考えてどう対処すればいいのでしょうか?

     「子ども返り」「幼稚化」のことを「退行」と言います。長くひきこもっていると、特に母親に四六時中まとわりついて、体をべたべた触ったり、一緒に寝てほしがったりするなど、子供っぽい言動が目立ってくることがあります。度が過ぎた退行はしばしば家庭内暴力につながるので、注意が必要です。

     DV(ドメスティック・バイオレンス、配偶者間の暴力)にも共通することですが、退行している人は、暴力の対象を自分の所有物のように錯覚しています。子どもが母親に暴力を振るっている場合にも、母親に対してそうした錯覚があります。「自分の持ち物」なのに言うことを聞かないのは許せないと、ものすごく腹を立てて大暴れするのですが、所詮は「自分の持ち物」だと思っているのですから、暴れた後は非常に後悔します。反省して涙ながらに「もうしません」と誓ったりします。しかししばらくするとまた腹が立ってくる、ということの繰り返しです。逆にいえば、ここに家庭内暴力を予防するヒントがあるといえます。つまり一番重要なのは退行を防ぐことなのです。

      退行をさせないためには、親子間に適度な距離感を取り戻すことが必要です。まず思春期を過ぎた子どもの場合、基本的に「スキンシップ」は避けたほうがいいでしょう。「握手」「肩たたき」程度の常識的な範囲のものはともかく、過度のスキンシップを許してしまうと、そこから退行がひどくなり、家庭内暴力などを誘発する結果になることが多いからです。ベタベタ触られたり、同じ布団で眠ることを求められたりしたときは、「お母さんはそういうことはしたくない」「お母さんは嫌だ」といった返し方で、毅然と断ることが必要です。(「やめなさい」という言い方は、ある意味、相手を子ども扱いしているのでお勧めできません)。また、「甘えさせてくれたら勉強する」といった取り引きに応ずる必要は一切ありません。

      ただ、これまで許してきたスキンシップを、突然すべて禁止するのが難しい場合もあるでしょう。その場合も、同じ部屋で寝ることまでは認めるが、同じ布団で寝るのは断る、など徐々に距離をとっていくように努力してください。本人の訴えにじゅうぶんに耳を傾け、家族の会話を充実させることで、こうした欲求は十分にカバーできるはずです。

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    Q19 「憂うつだ」「やる気や自信がなくなってしまった」という気持ちが強いのですが。
     「憂うつだ」「やる気や自信がなくなってしまった」「感情がなくなってしまった」というような気持ちが強く、死にたいという気持ちや絶望感をはっきりと口に出す場合、うつ状態やうつ病の可能性も考えられます。「自分の人生はもう終わりだ」「生きているのが苦痛だ」「死にたい」といったうつ気分を訴えるひきこもりの人は多く、両者の区別は結構難しい場合があります。しかし、うつ病のみによるひきこもり状態というのはそれほど多くはありません。一般にうつ病は、ごく生真面目で責任感の強い中年以降の人が罹患しやすいものだからです。

      うつ病と診断する上で重要な症状は、不眠や食欲不振、また朝に抑うつ気分が強く午後になると回復するといった身体的な症状です。また、自分の状態についての考え方も、微妙に異なっていることが多いようです。同じようなうつ気分を訴えていても、ひきこもりの人の訴えの多くは、空虚感とか、虚しさ、後悔という感じに近いようです。典型的なうつ病の人の根底にあるのが「もう自分の人生は絶対に取り返しがつかない」という「後の祭り」感だとするならば、ひきこもりの人の場合は、「中学生に戻ってやり直したい」といった「やりなおし願望」だといえるかもしれません。

     通常のうつ病であれば、抗うつ剤の服用によって、症状はかなり確実に改善します。最近では新薬も開発されて、一定の成果をあげています。また、ひきこもりに伴って二次的にうつ状態になっている場合などでも、気持ちを楽にしたり、ちょっとした行動を起こすきっかけに薬の力を借りるということも一案だと思います。いずれにしても、早期に医療機関に相談に行かれることをお勧めします。

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    Q20 過去のいじめから受けた心の傷が、いまだに尾を引いているようなのですが。

     「いじめ」だけが原因で、何年もひきこもるケースはそれほど多くはありません。しかし、非常に過酷ないじめを受けた場合、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が見られることがあります。この疾患は、人が非常に強いショックやストレスを経験した結果として、その後さまざまな症状を呈するようになるものです。たとえば、学生服の集団を見るとパニックを起こす、いじめられた場面がありありと脳裏によみがえる(フラッシュバック)などの症状があるために、社会生活をおくることが難しく、「ひきこもり」に至ることはあり得ます。激しいいじめの被害者が抱く人間不信は、他の精神疾患にはあまり見られないほど深いとも言われます。

      また一般に、他人からの非常に強い攻撃と暴力にさらされた人は、その人自身も攻撃的になることがあります。その攻撃性が人に向かうと家庭内暴力となり、自分に向かうと自傷行為や自殺に至ることもあります。

      こうした症状が見られる場合には、早期に専門機関に相談することが重要です。非常に強いストレスの記憶というものは、すっかり消してしまえるものではありませんが、家族だけでなく専門家による援助や治療を受けつつ、有意義な人間関係を重ねていくことで、過去のトラウマからの影響を弱いものにしていく作業が必要だといえるでしょう。

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    Q21 摂食障害(拒食、過食)があるのですが、ひきこもりと関係があるのでしょうか?

     特に女性の場合、ひきこもりと同時に拒食、過食といった摂食障害が見られることがしばしばあります。その場合は、摂食障害の治療を第一にすべきでしょう。ひきこもり状態に焦点を当てて対応するよりも、「摂食障害の治療」として対応するほうが、本人の治療意欲にもつながりやすいでしょう。また、摂食障害ならば対応してくれる治療機関もずっと多くなるはずです。心療内科などで専門の外来を設けているところもあります。

      一方、男性の場合は、ひきこもりに伴う一時的な過食、いわゆる「ストレス食い」のパターンが多く、これは疾患としての摂食障害とは異なった問題と考えて良いでしょう。こちらの場合は、むしろひきこもり状態に焦点をあてて治療的対応を考えたほうがいいでしょう。いずれにしても専門家による治療相談は不可欠です。摂食障害の程度によっては、入院治療も検討されるとよいでしょう。もし入院に踏み切れれば、どちらの治療も並行して可能になるからです。

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    Q22 「人格障害」と診断されたのですがどう考えればいいのでしょうか?
     最近では、ひきこもりのケースについて「回避性人格障害」という診断名を用いるケースが多いようです。「回避性人格障害」というのは、ほぼ全世界共通の診断マニュアルである「DSM−W」(既出 Q−5参照)による診断名なので、標準化という点から考えればこの診断名のほうが適切であるといえるかもしれません。実際、「回避性人格障害」の特徴としてあげられている、「批判、否認、または拒絶に対する恐怖のため、重要な対人接触のある職業的活動を避ける」などの項目は、ひきこもり状態にかなりの部分該当します。

      ただし、まだ人格的にも成熟の途上にあるともいえるひきこもり事例を「人格障害」という固定的な見方で捉えることには疑問も出ています。臨床場面では多くの場合、この診断名は、治療がほとんど不可能と思われるような問題行動のパターンに対して与えられることが多いからです。ひきこもりや回避傾向が子ども時代から一貫して見られるケースは少なく、多いのはむしろ、思春期において何らかのきっかけでひきこもってしまうようなパターンでしょう。ひきこもりの場合における回避傾向は、ひきこもっている最中には顕著に見られても、ひとたびひきこもり状況から脱しかけるとむしろ積極的、活動的になっていく人が多くみられます。また、ひきこもりの場合は、例外なくひきこもっていることで自分を責め、内面的な激しい葛藤に苦しむなど、自責傾向が前面に出てきます。しかし、人格障害の場合は、つきつめていくと「葛藤の訴え」も表面的なものに過ぎず、その本質は責任転嫁と葛藤回避にあることが見えてきます。もちろん、ひきこもりと人格障害が無関係であるという訳ではありませんが、全体としてみた場合、けっして大勢を占めるわけではないことをもう一度強調しておきたいと思います。

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    Q23 医師によって診断名がばらばらなのですが、どう考えればいいのでしょうか?
     ひきこもりは知見の集積が少ない分野であるだけに、かかる医師によって「思春期危機」「統合失調症(精神分裂病)」「うつ状態」あるいは「人格障害」など、異なった診断を受けるケースも稀ではありません。精神科の診断は、身体的な検査ではわからないだけに、内科や外科などの他科にくらべるとどうしても確実性が低くなりがちです。明らかな精神疾患が背景にある場合には、それほど診断も分かれませんが、そうでない場合には、どうしても医師の立場や専門領域によって診断が異なってくることがあるようです。どうも診断に納得がいかないという場合には、ほかの医師に「セカンド・オピニオン」を求めてみるのもいいでしょう
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    Q24 どのように相談先を選べばいいのでしょうか?
     

    2003年7月に、厚生労働省からひきこもり対策のガイドライン(最終版)が全国の精神保健福祉センターと保健所、市町村に出されました。これを受けて、少なくとも精神保健福祉センターや保健所の窓口では、「ひきこもり」の相談に応ずるという体制が整いつつあります。
    嘱託の医師や保健師などの専門職が、面接や電話での援助相談を受け付けているところもありますし、一部では家族会や、本人向け就労支援などの取り組みも始まっています。また保健所は、地域の医療機関や相談機関の情報に通じている場合もありますので、地元の医師、カウンセラーなどの専門職や、民間の支援機関などについて、尋ねてみるのもよいでしょう。

    (→HPの「相談機関リスト」では、各センターや保健所の取り組み詳細が検索できるようになっていますのでご参照ください。)

     地元で医師を捜す際には、一カ所だけで諦めないことが大切です。電話帳などでできるだけ多くの候補をリストアップしてください。保健所などで閲覧できる全国精神障害者家族連合会編の「社会資源名簿」なども、参考になるでしょう。

      リストが完成したら、まずそれぞれの治療機関に電話をかけてみることをお勧めします。「不登校など、思春期事例を扱っているか」「両親だけの相談でも受け付けてもらえるか」などについて問い合わせ、相談に応じてもらえそうかどうかを確認してみてください。応じてくれそうなら、候補を数ヵ所に絞って、実際に親だけで受診してみてください。そこで最終的に、長く信頼関係が結べそうな治療者を見つけることです。

      ひきこもりからの回復において、医師、カウンセラー、保健師などの専門家との安定した信頼関係は重要です。信頼できる専門家に出会うまである程度の試行錯誤は必要かも知れません。ただし、ときには妥協も必要でしょう。医師を選ぶ際にも、あまり何度も医師を変える「ドクター・ショッピング」を繰り返すと、治療そのものへの疑問や不信が強まってしまうことがあります。治療において「出会い」はたいへん重要ですが、信頼関係を時間を掛けて築き上げていくことも、それ以上に大切だと思います。

      すでに治療を受けているが、診断や治療方針に疑問がある場合は、主治医以外の医師の意見「セカンド・オピニオン」を求めるということも可能です。

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    Q25 医師とカウンセラーはどう違うのでしょうか?
     ひきこもり事例に治療的に関わる場合は、医師・家族・カウンセラー・ケースワーカーが連携プレーを組むことが理想です。精神科医の場合、必要に応じて薬物を使用できることや、家族関係の調整や対人関係の訓練のために一時的に入院治療も行うこともできること、精神疾患が見つかった場合にはスムーズに治療方針が切り替えられることなどの利点があります。

      一方、外来に時間のとれない医師も多く、話を十分に聞いてもらえないなど不満を持つケースもあるほか、大学病院などでは、カウンセリングのみの受付をしていない場合もあります。

     もし必要であれば、現在かかっている医師に「カウンセラーを紹介してほしい」と頼んでみるか、医師にかかりつつ、そのまま他のカウンセラーを探す、という方法もあるでしょう(医療機関にカウンセラーがいる場合でも、機関や医師によって、カウンセラーの役割などが違うこともあり、個別に確認する必要があります)。

      また、医療機関で行われているカウンセリングは、保険が適用される場合とされない場合があります。保険が適用されない場合は、(カウンセリング専門の機関を含む)一回あたり、数千円から一万円以上かかる場合もあるので、事前に確認をしたほうがいいと思われます。

      なお、精神科医は「医師」という国家資格を持っていますが、「カウンセラー」という国家資格はありません。経験や知識に応じていくつかの認定資格がありますが、取得している人の数が最も多い資格としては「(財)日本臨床心理士資格認定協会」による「臨床心理士」があります。

     1988年に制定されたもので、文部科学省が認可する財団法人が認定するという点で、準公的な資格ともいわれています。カウンセリングを希望する場合、カウンセラーが資格を持っているということは、一つの目安とはなりますが、いずれにしても、医師や公的機関に相談し、信頼できるところを紹介してもらい、自分にあった人を見つけていくことが大切でしょう。

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    Q26 本人を相談や治療で結びつけるにはどうしたらいいのでしょうか?
     ひきこもっている本人が「自分はこのままでいいからほっといてくれ」と専門機関への相談や治療を拒否したり、「このまま親の世話になって生きていく、親が死んだら自分もそれまで」などと言いだす場合があります。しかし、こうした言葉を額面通りに受け取る必要はないでしょう。むしろ本人にも「何とかしたい」という思いがあるのに、親からの干渉を嫌って、そういう予防線を張っている場合もあります。

      では、本人を治療や相談へと動機づけるにはどうすればいいのでしょうか。もちろん議論や説得、叱咤激励などは逆効果です。最も効果的なのは、まず親が率先して行動してみせることでしょう。まず親が病院や支援機関に相談し、通い続ける姿勢を本人に見せることによって、少しずつ本人の気持ちを動かしていくことです。最初は本人が嫌がる場合もあるようですが、それは「強制的に治療をうけさせられる」などと誤解してのことがほとんどです。「親としては心配だから、親だけでも相談に行っておきたい」「安定した気持ちで対応できるように、親自身の悩みを相談したい」というスタンスを明確にすれば、次第に受け入れるようになるものです。

      まず親が一定のペースで相談を続けつつ、本人への誘いかけを粘り強く続けてみることが大切です。あまりしつこく説得はせず、当日出がけに必ず一声かけて誘う、拒否されたらあっさり引っ込める、ということを繰り返すうちに、本人が応じたという事例が数多くあります。

      ひきこもりの人は、親が自分のために一生懸命動いている姿は細大もらさず見ているものです。初めはまったく拒否的であったとしても、だんだんと相談や治療の内容に関心を示してきたり、医師について質問してきたりするようになるでしょう。そのような関心を持つようになれば、本人もいずれ通院を開始するはずです。 

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    Q27 ひきこもりの治療に薬を使うことをどのように考えたらいいでしょうか?

     「ひきこもり」そのものは病気ではありません。しかし、ひきこもりが長引くと、様々な精神症状が現れて、いっそう抜け出しにくくなることは珍しくありません。「ひきこもりを治す薬」はありませんが、今起きている症状を和らげるために薬が有効な場合は少なくないのです。治療を助ける潤滑油として、ときには薬の助けを借りることもあっていいでしょう。


     たとえば、少量の抗うつ剤を服用し始めたらずいぶん動けるようになった、という事例もたくさんあります。また、強い緊張を感じそうな場面(緊張して電車に乗れない、人前でしゃべれないなど)で、少量の抗不安薬を用いることでリラックスできる場合もあります。たとえ服薬しながらでも、そうやって「場数」を踏んでいけば、次第に慣れて自信がつくものです。あとは万が一に備えて「お守り」として身に着けておくだけで済む場合もあります。イライラや暴力などの衝動性が激しい場合や、視線恐怖などの対人困難には、抗精神病薬という種類の薬を用いる場合があります。これは、主に統合失調症(精神分裂病)の治療に用いられることが多い薬剤ですが、実際は他の疾患でも用いられ、ひきこもりにおいても有効な場合があります。


     もちろん合わない薬を無理して飲む必要はありません。薬は効果が実感できて、初めて意味があったといえるでしょう。ただし、精神科の薬の中には、効果が表れるのにある程度日数がかかるものもあります。自分だけで判断しないで、担当医と相談しつつ、必要に応じて取り入れてみてください。もちろん薬や診断名について疑問があれば、担当医に相談してみることです。きちんと説明を受け、納得して服用することが何よりも大切です。


     薬の「副作用」については、口が渇くとか、体がだるくなるとか、眠気が出てしまうことなどもありますので、「飲み心地」がいいかどうかを確かめつつ用いるのがいいでしょう。これに加えて、ときどき肝機能や血糖値などをチェックしておけば、安全性についてはほぼ問題ないものと思われます。薬の「後遺症」や「依存症」を心配される方もいますが、医師の指示を守って外来で治療を受ける限りにおいては、ほとんど問題になることはないでしょう。

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