2011年05月20日 (金)NHK交響楽団 6月定期公演の聴きどころ
N響桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージが1年ぶりに登場。アシュケナージは、ピアニストとしても指揮者としても極めてレパートリーの幅が広い。昨年は、 ドヴォルザーク、マーラー、フランス音楽という多彩なプログラムを振ったが、今年は、マエストロが最も得意とする作曲家たちの作品を並べる。
Aプログラムはドイツ音楽。アシュケナージは、かつてベルリン・ドイツ交響楽団の首席指揮者を務めるなど、ドイツでも評価が高い。クリーヴランド管弦楽団とはR.シュトラウスの管弦楽曲集やブラームスの交響曲全集を録音した。R.シュトラウスの《変容》では、名手ぞろいのN響弦楽器のアンサンブルが堪能できるに違いない。ブラームスの《交響曲第4番》では、ドイツ系の巨匠たちとは一味違った演奏が聴けるだろう。
Bプログラムは、プロコフィエフとショスタコーヴィチ。まさにアシュケナージの十八番というべきレパートリー。ソ連での苦難の時代を知るアシュケナージがショスタコーヴィチの《交響曲第5番》をどう表現するだろうか。プロコフィエフの《ヴァイオリン協奏曲第2番》では、2007年チャイコフスキー国際コンクール優勝者である神尾真由子の独奏が楽しみ。
Cプログラムは、プロコフィエフとシベリウス。現在、アシュケナージはシドニー交響楽団とともにプロコフィエフの作品の録音をすすめ、アレクサンダー・ガヴリリュクとは2009年にピアノ協奏曲全曲を録音した。2000年に16歳で浜松国際ピアノコンクールに優勝したウクライナの鬼才が《ピアノ協奏曲第2番》で驚異的なテクニックを発揮することだろう。シベリウスは、フィルハーモニア管弦楽団と交響曲全集の録音を残すなど、早くから取り組んできたレパートリー。短いながらもシベリウスの集大成的傑作である《交響曲第7番》は大いに期待できそうだ。
(山田治生)
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投稿時間:10:20
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