“センパイ”に聞いちゃいました!!

2023.03.23

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アニメ映像編集

様々な方へのインタビューで、価値観が広がりました

堀場みどりさん

アニメ制作会社でビデオ編集を行う堀場みどりさん。高校3年間、テレビドキュメント部門での制作活動に力を入れてきました。取材を終え、いざ編集作業に取りかかる時に「素材が足りない」と頭を悩ませたことも。そんな堀場みどりさんに、制作過程で工夫していたことを聞きました!

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現在はアニメ制作会社でビデオ編集を担当している

現役時代に参加したNコンの思い出は?

私は高校3年間を通してテレビドキュメント部門に参加させていただきました。
平成20年、1年生の時に初めて制作した作品では全国大会へ行けず悔しい思いをしました。しかしご縁あって全国大会決勝の見学に行く事ができ、そこで拝見した作品の完成度の高さと面白さに衝撃を受けたのを覚えています。

Nコンに参加してよかったことは?

決勝大会の見学から帰ってきて、「あの時見た作品のように面白い物を作りたい」と何ヵ月も取材に打ち込み、2年時には全国大会に進出する作品を制作することが出来ました。決勝には進めなかったものの、会場で自分の作品を流す時の緊張感は今でも忘れられません。

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朗読部門に参加(高校2年生)

番組制作スキルの向上のため、どんなことをしてましたか?

自分はドキュメントを制作する事が多かったので、主にニュースから題材を得ることが多かったです。特に地元のテレビ局や地元紙でローカルのニュースをよく見るようにしていました。
例えば、白鳥の餌付け自粛を呼び掛けるニュースを見て「どうして餌付けをしてはいけないのだろう」と疑問を抱き、それを番組の題材にした事もありました。
ドキュメント制作の中で苦労した事は、充分取材したつもりでも編集してみると「素材が足りない」となる事です。特に1年生の時は「もっと色んな画やインタビューを録ってくるべきだった」と本気で後悔しました。
しかし何本か制作する中で、インタビューをする際あらかじめ用意した質問だけでは無く個人に合わせた柔軟なインタビューを心がける等して、後の編集時に困らないような取材が出来ました。結果、より濃い内容の番組を作る事が出来たと思います。

当時の部活動を振り返って、今、思うこと

私が高校の頃はSNSが無かったので、SNSを使って他校の方と情報交換をしてみたいです。
今は各種動画編集ソフトの無料webセミナーが開催されているので、そういう所に参加してみても良いかもしれません。
ここ数年、中々取材に行けないので大変だとは思いますがリモートで取材をしやすくなった分、遠方の方にもインタビュー出来ますし、リモートならではの番組作りができそうですね。

現在の仕事や人生で役立っていることは?

私はアニメの制作会社でビデオ編集やオフライン編集(※)という作業をしています。
動画編集という点では高校時代の放送局での活動と同じですが、実写とアニメでは編集の内容が大分変わってきますから、技術的な所で当時の経験が直接活きている所は少ないです。
しかし今のようにフリーの編集ソフトも充実しておらず、高校生にとって動画編集のハードルが高かった時代に編集ソフトを使用できていたというのは貴重な経験でした。
また技術的な面よりも、番組を制作するにあたり地域の方々を始めとして色々な方にご協力いただき、様々な業種の方にインタビューをさせていただいたのは、自分にとって大きな経験だったと思っております。高校生という多感な時期に、家族や学校関係者以外の方のお話をたくさん聞けたことは私の価値観を広げてくれました。
※オフライン編集…1カットごとに出来上がった映像を一本につなぎ合わせてテンポを調整したり、放送尺ピッタリになるように編集する作業

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編集作業中の堀場さん

現役生のみなさんへメッセージ

普段から、ニュース等を見て疑問に思った事、学校生活を送る上で気になった事はどんな小さな事でもメモしておくと良いと思います。
Nコンに出場する事で、他人と協力して1つの作品を作る事の楽しさや難しさ、そしてそれを他人に評価してもらう緊張感を学生のうちから学べる経験は将来きっと役に立ちます。
「高校生らしさ」を意識し過ぎて悩む事もあるかもしれませんが、難しく考え過ぎず自分の伝えたい事を作品にぶつけてみてください。


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