突然ですが、みなさん「アダプテッド・スポーツ」って知っていますか?
あまり聞きなれない言葉ですよね。
「アダプテッド・スポーツ」とは、体に障害があり不自由な方や高齢者の方、子どもや男性、女性も問わず、誰でも一緒に参加できるよう工夫されたスポーツのことです。
NHK水戸放送局では、2019年秋に茨城県で国体・全国障害者スポーツ大会が行われる300日前にあわせて、この「アダプテッド・スポーツ」を小学校、中学校、3校の児童・生徒が考案して、発表するイベント「つくスポ!ゆめスポーツフェスタ」を行いましたので、その様子を紹介します。
今回は会場のあるつくば市の3校が、誰にでもできる「茨城発の新スポーツをつくろう!」というテーマで、5月から半年以上かけて、新しいスポーツ作りに取り組みました。
ある学校は、視覚に障害のある方もボール遊びや水遊びができないか…
という発想から、水風船や鈴(他人の位置を知るため)を使ったスポーツにしようと決まったようです。
しかし・・・
急に水風船が当たると痛い・びっくりする、鈴は周りの声と混じって聞こえない?など、
「アダプテッド・スポーツ」専門の大学の先生からのアドバイスや、生徒自身の気づきがありました。
そして改良を重ねたスポーツは・・・?
【1】ブラインド・ボール
(アイマスクをしたプレイヤー3人と、プレイヤーに指示を出す指揮者2人の計5人で構成。相手プレイヤーや指揮者にお手玉を当てるボール遊びのようなスポーツ)
ゲストのみなさんにも体験してもらいました。
パラリンピック陸上の鈴木 徹選手は、「普段は目が見えているけど(アイマスクをすると)、距離感や高さがわからず、当てるのが思ったより難しい!」
アドバイスを加えた先生からも、「人にものをお互いに当てる、ということは視覚障害の人たちのスポーツには普段ないので、面白い新しい要素が入っている」という講評が。
ほかの2つのスポーツは、【2】テーブルエアホッケー
(うちわやローラー、卓球ラケットなどを用いて、座ったままいろいろな人が楽しめるテーブルホッケーのようなスポーツ)
【3】車いすゴールゲッター
(キャスター付きのいすを押す人と、いすに乗る人がペアとなり、ドリブルやパスでボールをつなぎ、相手ゴールにシュートをする、車いすバスケットボールとハンドボールを組み合わせたようなスポーツ)
NHKリポーター(電動車いす使用)の千葉絵里菜さんも「車いすに乗っていると、速いスポーツはあまりしないのですが、(押してくれる人がいて)臨場感があり楽しかった」と、スポーツを楽しんでいました。
イベントのもようは、12月28日(金)午後6時10分~(総合・茨城県域)で放送します!お楽しみに!