皆さんは、「折り鶴」を折ることができますか?
今日では、折り鶴は平和のシンボルと考えられ、世界中の多くの国々で平和を願って折られています。
被爆から今年で74年、戦争を体験した人たちは減り続け、誰も戦争を知らない時代が訪れようとしています。
NHK広島放送局では、“うたの力”でひとりでも多くの人に「平和について考えるきっかけ」を届けようと、2008年から“平和・いのち”をテーマにした音楽番組を制作しています。
今年も番組の趣旨に賛同してくださった、素晴らしいアーティストの皆さんが広島に集い、平和・いのちの尊さを歌う「いのちのうたフェス」の公開収録を行うことができました。
出演してくださったアーティストの皆さん
メインMC:吉岡里帆、サブMC:ハライチ、出演:STU48、クミコ、島谷ひとみ、HIPPY、宮沢和史、Little Glee Monster
この番組の関連企画として、番組に出演されたアーティストの皆さんと当日会場にお越しいただいた来場者の皆さんとで折り鶴を折り、平和への願いを形にして届ける企画も。
お父様が広島のご出身ということもあり、広島に深いご縁と思い入れをお持ちの吉岡里帆さん。折り鶴には羽の部分にサインが。世界に一つだけの折り鶴です。
会場にお越しいただいた来場者の皆さんも参加して、自宅や会場で折った折り鶴に平和への願いを託しました。展示がみるみるうちに色鮮やかに彩られていきます。
3時間で2760羽もの折り鶴が集まりました。
いよいよ開演。Little Glee MonsterがJupiterを熱唱!被爆地広島から折り鶴を世界に広める活動に取り組む若者たちに応えます。
島谷ひとみさんは、西日本豪雨の被災地となった広島県呉市・熊野町、岡山県真備町の子供たちと復興ソングを合唱。復興へのメッセージを届けました。
この瞬間、この場所で、音楽を楽しむことができる「平和といのちの尊さ」を噛みしめながら会場がひとつになって終演を迎えました。
3日後、集まった折り鶴に糸を通して千羽鶴をつくり、平和記念公園にある「原爆の子の像」に捧げました。
この像のモデルは、被爆から10年後に白血病で亡くなった少女、佐々木禎子さん。
入院後、回復を強く願って薬の包み紙などで鶴を折り続けました。
折り鶴が平和と結びつけて考えられるようになったのは、彼女の存在が大きく関わっているのです。
今回収録した「いのちのうたフェス」は、【総合テレビ】8月6日(火)午後7時30分から、中国地方向けに放送します。全国放送は、【総合テレビ】8月9日(金)午前1時から(8月8日(木)深夜)の予定です。
NHK広島放送局『被爆74年今年の夏の「ヒロシマ・ナガサキ」特集番組』ホームページ
ぜひ、ご覧ください。
最後になりましたが、今回の折り鶴の企画には、広島女学院大学・折りづるひろば実行委員会の皆さんにご協力いただきました。ありがとうございました。