写真:オスカー・シンドラー
「ユダヤ人を救った男」として知られる実業家、オスカー・シンドラー。そのシンドラーが残したトランクが見つかった。トランクの中には、戦争中、シンドラーが作成した書類と手紙。そして戦後、シンドラーが救ったユダヤ人(「シンドラー・ユーデン」)たちと交わした手紙と写真が詰まっていた。
シンドラーが救ったユダヤ人たちは、戦後安住の地を求めてイスラエルやアメリカへと渡っていった。一方シンドラーは戦後、アルゼンチンへ渡り事業を起こすも失敗。ドイツに帰国するが、立ち上げた会社は倒産。そんなシンドラーに、かつてシンドラーが救ったユダヤ人たちは援助を申し出、シンドラーの生活を救った。彼らはシンドラーを何度もイスラエルやアメリカに招いた。戦後、ドイツで失意の日々を送るシンドラー。しかしユダヤ人たちにとってシンドラーはいつまでも英雄だった。
番組では、発見された資料や新証言をもとに、シンドラーによるユダヤ人たちの救出劇の知られざる舞台裏と、戦後のシンドラーとユダヤ人たちの交流を描く。それぞれが歩んだ激動の人生の軌跡をたどりながら、今も消えない戦争の傷跡の深さ、そしてそれを越えようとする人々の絆(きずな)を見つめる。
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