1月24日(日)放送
なぜ人は絵を描くのか 〜日比野克彦・サハラ1000キロの旅〜

写真・左:日比野克彦さん
写真・右:砂漠を疾走

写真:岩に描かれた牛の絵

 

エジプト、カイロからサハラ砂漠を疾走すること1000キロ。最後の秘境といわれる巨大な岩山「ギルフ・キビール」が現れる。その岩肌には、約1万年前から5千年間も描き続けられた絵がびっしりと残されている。弓を射る人の姿、キリンなどの動物。謎の「泳ぐ人間」。はるか昔の暮らし、自然環境を伝えてくれる。
なぜこのような絵を描いたのか?今回、芸術家の日比野克彦さんが、ここを訪ねた。これまでラスコーやアルタミラなど「古代人の絵」を見てきた日比野さんにとって、今回の旅は「人類はなぜ絵を描くのか」という根源的で壮大な問いを考える新たな場となる。同行した古代美術の専門家・小川勝さん、エジプト文明の研究家・松本弥さんと3人、議論を交わす。
さらに、サハラ砂漠を横断する旅も魅力的だ。1億4千万年前に溶岩が吹き出したという黒砂漠。6500万年前は海の底だったという白砂漠。突然現れる古代人の生活跡。無限に広がる景色の中に、壮大な地球の歴史が見えてくるのだ。
芸術家としての原点を見つめたいと10日間の砂漠の旅に出た日比野克彦さんとふたりの専門家に密着。膨大な古代の絵の姿とともに、熱く語り合いながら秘境を目指す大冒険のすべてを記録する。

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