10月25日(日)放送
シリーズ日本と朝鮮半島2000年 第7回 東シナ海の光と影 〜倭寇の実像を探る〜

写真・左:韓国テアン水中発掘現場のユンソナさん
写真・右:倭寇との戦いの戦績碑(韓国)

写真・左:水中発掘品を見るユンソナさん(韓国)
写真・右:水中発掘の現場

写真:「倭寇図巻」(東京大学史料編纂所 所蔵)

 

14世紀、東シナ海に猛威をふるった「倭寇」。彼らの存在は日韓の研究者の間で大きな議論を呼んできた。現在、倭寇は単なる海賊ではなく、重武装した騎馬軍団として朝鮮半島の内陸深くまで侵入していたことがわかってきたが、その中に朝鮮半島の人々も加わっていたかどうか、そこが今ホットな論争となっている。彼らは一体何者だったのか?

倭寇の誕生から消滅までのメカニズムをたどると、東アジア各国の国家権力が弱体化するのにともない、権力の空白地帯となった東シナ海の姿が浮かびかがってくる。
また、沈没船が積み荷とともに一隻丸ごと引き揚げられるなど、韓国沿岸でめざましい成果をあげている水中考古学によって、倭寇の活動基盤となった日本と中国、朝鮮半島をつなぐ交易ネットワークの実像が明らかになってきた。
番組では、東アジアの関係史に大きな影響を与えながらも、正史には刻まれてこなかった海の民・倭寇の実像を、最新の研究成果を踏まえて迫っていく。

●リポーター 女優・タレント ユンソナ(韓国全州出身)

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