5月25日(日)放送
石ノ森章太郎・サイボーグ009を作った男

写真:石ノ森章太郎さん

 

2008年は漫画家・石ノ森章太郎生誕70年、没後10年にあたる。彼の死後も「サイボーグ009」や「仮面ライダー」など彼の作り出したヒーローたちは色あせず今なお新作が生み出されている。「バットマン」などで知られるハリウッド映画のプロデューサー、マイケル・ウスランによる実写映画化の計画も進行中だ。

天才漫画家と呼ばれ、時代の寵児(ちょうじ)となった石ノ森章太郎。しかし原作漫画がテレビで放映された作品とは大きく異なることは意外に知られていない。子どもも読む漫画でありながら原作は意外なほど暗く人間へのシニカルな洞察に満ちている。

漫画評論に定評のある精神科医・名越康文は中学生のときに『幻魔大戦』を読み「これ以上の漫画は存在しない!」というほど強烈な印象を受けたという。番組ではその名越が、関係者や遺族の証言、マイケル・ウスラン、植島啓司(宗教学者)、姜尚中(政治学者)、養老孟司(解剖学者)各氏との対談、そして初公開となる石ノ森晩年の直筆のメモなどを手がかりに未完の代表作「サイボーグ009」を読み解き、そのライフワークというにふさわしい作品に天才・石ノ森章太郎が込めたメッセージを探っていく。

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