5月18日(日)放送
安らかな最期を迎えるために 〜尊厳死を考える〜

写真左・中:救急医療の現場
写真右:「尊厳死の宣言書」

 

延命治療を中止することは許されるか。たとえば、回復の見込めない末期の患者から人工呼吸器を外す行為は「尊厳死」なのか「殺人」なのか。この問題は、日本の医療現場では長いあいだ「グレーゾーン」だった。実際には、患者や家族との「あうんの呼吸」で人工呼吸器を外すという医師もいる。

しかし最近、医師の刑事責任が問われる事件が相次ぐ中で事態は大きく動き始めた。どのような場合に延命治療の中止が許されるのか、医師たちが「免責」される基準が必要となり、厚労省や学会などが終末期医療のガイドラインを発表。国会では、党派を超えた議員連盟が結成され、尊厳死法案を提出しようと準備を進めている。

私たちの誰もが、安らかな最期を願っている。「尊厳死のルール作り」が進む中で、その願いは叶えられるだろうか。
番組では、救急医療や、より良いターミナルケアを模索する医療の現場を取材しながら、スタジオに多彩なゲストを招いて尊厳死について論じ合い、どうしたら安らかな最期を迎えられるのか考える。

キャスター:飯野奈津子 NHK解説委員
出演: 中島みち(ノンフィクション作家)
     光石忠敬(弁護士)
     中川翼(定山渓病院院長)

Copyright (C) NHK(Japan Broadcasting Corporation) , ALL rights reserved. 無断転載・転用を禁じます。