8月12日(日)放送
城山三郎・昭和と格闘した作家

写真左:海軍特別幹部練習生時代の城山さん
写真中:晩年の城山さん
写真右:城山さんの仕事場

3月22日、「昭和」と格闘し続けた作家が、生涯を閉じた。作家 城山三郎、享年79。

「落日燃ゆ」、「小説日本銀行」、「粗に野だが卑ではない」など数々のベストセラーで多くの人々を魅了した城山三郎。作家生活45年、一貫して描き続けたテーマは「戦争」だった。17歳で海軍に「志願」、国の為に純粋に命を投げ出そうとするが、上官達の不条理に傷つけられた。その体験を描いた小説「大義の末」。東京裁判で一度も自己弁護をせず、従容として戦争責任を負い処刑された首相 広田弘毅の評伝「落日燃ゆ」。特攻隊員として指名された青年将校の苦悩と、遺された家族の軍隊への痛憤を記した遺作「指揮官たちの特攻」。いずれも軍隊という「組織」が「個人」を蹂躙(じゅうりん)した「昭和」という時代と格闘した結果、生まれた作品だった。

戦争体験が「精神の火傷(佐高 信)」となり癒えない心の傷になった城山は晩年、再び戦争中の日本に戻してはならないと、個人情報保護法案に反対。「もし法案が通れば、「言論の死」という碑(いしぶみ)を作り、賛成した議員の名前を全て列記する。」と、時の首相に直談判までして訴え続けた。

番組では作家 城山三郎の原点となった戦争体験、そこから生まれた作品群を取材。遺族を含め、関係者の証言を元に、「昭和と格闘した作家」城山三郎が残した「遺言」を探る。

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