6月10日(日)放送
アンコール(第169回・2007年2月17日放送)“星の王子さま”と私

 “心で見なくては、ものごとはよく見えない。かんじんなことは、目に見えない。”

1943年の出版以来、世界中で愛されてきたサンテグジュペリの名作「星の王子さま」。日本では、著作権がきれた一昨年来、新たに新訳が17冊も登場、合計100万部近く売れたと言われている。

飛行士でもあった作者サンテグジュペリの遺書とも言われる、原作わずか100ページ足らずの小さな物語が、なぜ今、これほど求められるのか?

番組ではまず、星の王子さまの中の“ことば”に着目。作家の池澤夏樹さんなど、新訳の翻訳者の方々に作品への思いを取材すると同時に、作者の妻がモデルと言われる“バラ”にひめられた物語や、翻訳者がもっとも翻訳に苦しむといわれる“アプリボワゼ”という、物語のキーワードを通して、作品にこめられた作者の思いや哲学にせまる。

また、50年来の愛読者で「星の王子さまは座右の書」という歌舞伎俳優の中村吉右衛門さん、やはり愛読者の一人で、「星の王子さまは人間の孤独を深く描いた本」と語る作家の柳田邦男さんなど、物語を愛するさまざまな人々の思いを取材。

「星の王子さま」が現代になげかけているメッセージとはなにかを描く。

<出演> 
柳田邦男さん(作家)、池澤夏樹さん(作家)、中村吉右衛門さん(歌舞伎俳優) ほか

Copyright (C) NHK(Japan Broadcasting Corporation) , ALL rights reserved. 無断転載・転用を禁じます。