3月24日(土)放送
あしたのジョーの、あの時代 〜団塊世代 心の軌跡〜

写真左:「力石徹の葬儀」が行われたのと同じ場所で対談
(左から)夏目房之介さん・夢枕獏さん・ちばてつやさん
写真中・右:講談社の講堂で行われた「力石徹の葬儀」(当時)

2007年問題。いわゆる「団塊の世代」が大量に60歳定年を迎えるにあたり、大きな社会変化が予測されている。 800万人(1947〜49年生まれ)という存在感で、戦後、ずっと時代の中心に居続けた彼らの精神構造を決定づけたものは何だったのか?その大きなカギの一つが漫画「あしたのジョー」であると言われている。

少年マガジンに連載されたのは1968年から73年まで。団塊世代の学生時代、そして社会に出ようとしていた時期と一致する。1970年3月、主人公・ 矢吹丈のライバル、力石徹が死んだ時には本物の「葬式」が行われて500人以上が集まり、その7日後に起きた「よど号ハイジャック事件」では、犯人側リーダー田宮高麿が「われわれはあしたのジョーである」という声明文を残した。

ボクサーの道を歩み始めた途端に、最大の目標(力石徹)を失い、ぼう然自失の中でさまよい続け、真っ白な灰になる(完全燃焼する)ことだけを願って生き続けるジョーの姿……。若き日に自分とシンクロさせながら読んだジョーの物語に、団塊の世代は、社会の第一線というリングから降りようとする今、何を見るのだろうか?

さまざまな分野の“団塊の世代”に、「自分と、あしたのジョー」を振り返ってもらうことを通して、“団塊の世代”の“心の軌跡”を読み解いていく。

<司会> 夏目房之介
<出演> ちばてつや 夢枕獏 宮崎学 残間里江子 猪瀬直樹 ほか

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