「日本の男は、松田優作が住みついた男とそうでない男の二種類に分かれる」というのが作家リリー・フランキーの持論。リリーの中にはアニキ松田優作が住んでいて、肩越しからいつも見張り、怠けたり、変なことをすると「なんでおまえはそうなんだ!」と厳しく戒める。
まるで早死にすることがわかっていたかのように、太く激しく、生きた松田優作。強くないのにカッコイイ「探偵物語」、ゾッとするような悪を描いた「野獣死すべし」、“これは俺だ”と優作にいわしめた未発表台本「荒神」、そしてハリウッドを震わせた「ブラックレイン」。
優作は何を求め、何にいらつき、どこへたどりつきたかったのか。
「男がほれる男」のすべてを出演映像をぜいたくに織り交ぜながら描く。
<語り手> リリー・フランキー
<インタビュー> 松田美由紀 高田延彦 大槻ケンヂ 名倉潤 |