4月30日(土)放送
ドアに潜む危険 〜畑村洋太郎の実験記〜
 安全だと信じて暮らす生活空間の中に突然、「安全の死角」が姿を現し、かけがえのない命さえ奪ってゆく…。そのことを印象づけたのが、去年3月に幼児の命が奪われた六本木ヒルズ回転ドア事故だった。

  「安全の死角をなくすために何ができるのか――」。失敗学の創始者である畑村洋太郎・工学院大学教授を中心に、ドアメーカーの技術者、ビルの管理者、医師や法律家たちが「ドア・プロジェクト」を組織し行動し始めた。回転ドアはじめ、さまざまなドアが人体を挟んだときの衝撃度を測定し、その結果を徹底討議することで、誰もが無自覚に通り過ぎるドアに潜む「安全の死角」を洗い直そうというのだ。各分野第一線のメンバーが、事故の再発をどうすれば防げるのか必死で答えを出そうとしている。

 番組では、このプロジェクトの実験や討議を通じて、ドアで事故が起きることに無頓着な日本の技術的・社会的な背景を明らかにする。また独自の取材を通じて、子供や老人などの弱者が犠牲となる「不慮の事故」がいっこうに減らない日本独特の構造と、事故防止の方策を示してゆく。
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