4月24日(土)放送
水俣病は終わっていない 〜医学からの再発見〜
メチル水銀の影響を
受けた脳細胞
 公害の原点と呼ばれる水俣病。しかし、未だに「水俣病とは何か」「水俣病患者はどんな人々か」という肝心な基本が、明らかになっていない。

 昭和31年の患者公式発見から現在にいたるまで、その長い歴史を医学という視点で見ると、様々な教訓が浮かび上がってくる。・・・奇病とよばれた発生当初。魚が原因だとわかるまでの調査。有機水銀を突き止め診断基準ができるまで。その後の病像をめぐる論争。

 現場の医師や医学者たちは水俣病をどんなふうに見てきたのか?医学はこれまで何を解明し、何を積み残してきたのか、いま何を解明しようとしているのか?

 そしていま、水俣病の医学はグローバルな視点からも注目されている。

 魚に含まれるメチル水銀の人体への影響を科学的に明らかにすることは、水俣の負の遺産を未来の人類へとつなげる重要な意味を持っている。

 水俣病の歴史を、医学の視点から光を当て、現在、そして未来へとつながる教訓を探る。
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