3月6日(土)放送
第1部 クレーム処理に王道なし


 
 川田茂雄さん(58歳)が書いた「社長を出せ!実録クレームとの死闘」が30万部のベストセラーとなっている。川田さんは、大手カメラメーカーのクレーム処理担当として21年勤務、個別に対応したクレームは500件に上がる。「カメラが故障していて大切な海外出張の写真が一切とれなかった。旅行費用100万弁償しろ。」「カメラのレンズに小さいゴミがある。修理しろ。」など、難クレームが年々増えている。中には警察に連絡し全社一丸となって対応しなければならなかった悪質クレームもあった。大手電機メーカーのクレーム担当者の暴言がホームページで暴露され、副社長謝罪会見にまで至った事件もあり、クレーム処理を一つ誤ると企業に大ダメージを与える時代である。一方でクレーム処理の情報は社外にはもちろん、社内にも流れない。そのため、この本の出版後、川田さんのもとには企業や自治体からの講演依頼が殺到している。

 番組では、再現VTRで難クレームを紹介し、はたしてその状況をいかにして収めたのか、川田さんが回答するという形をとりながら、今の時代の企業には何が必要とされているのか考えていく。
第2部 学力向上へ・教師たちの挑戦〜福岡県芦屋町の一年〜




 授業内容の3割削減や学校の週5日制の実施などの教育改革が始まって一年余り、子どもの学力低下や教師の指導力不足が叫ばれる中、全国各地でさまざまな取り組みが始まっている。
 
 福岡県芦屋町では、地域の子どもの学力低下に危機感を持ち、町をあげて学力向上に取り組んでいる。教育長の中島幸夫さんは、町内3つの小学校に指導法の改善を求め、各学校の教師たちはそれぞれ独自のやり方で学力向上の成果を競い合うことになった。
 
 習熟度別授業で学力の底上げを狙う芦屋小学校、一斉授業にくふうを加えた芦屋東小学校、教師同士が指導力を磨く山鹿小学校。それぞれの手法で学力向上を目指す教師たちは、どんな壁にぶつかり、どんなことに気づいていくのか。成果が出せるのか。教育改革に揺れる芦屋町の一年を追う。

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