2月7日(土)放送
アラスカ、わが愛〜ジニーとシリア 自然保護にかけた半世紀〜
アラスカ・マッキンリー山 シリア・ハンター(左・故人)
ジニー・ウッド(右)
 果てしないツンドラの大地、風のように失踪するカリブーの群れ、夜空を染め上げるオーロラ。太古のままの姿で人々を魅了するアラスカの大自然。半世紀前、この辺境の自然を愛し、住み着いてしまった2人の女性がいる。ジニー・ウッドとシリア・ハンター。未踏の大地に彼女らのあこがれと冒険心はかきたてられた。しかし、ここにも開発の波が次々と押し寄せるようになる。核実験場計画、ハイウェイ計画、そしていま世界が注目する北極圏野生生物保護区の油田開発計画…。

 極北のアラスカの自然は、特異でぜい弱な生態系だ。再生速度が遅く、一度傷付くと回復に膨大な時間がかかる。この繊細な自然を守ろうと、2人はいやおうなく自然保護の運動を繰り広げていくことになる。先住民など地元の人々の暮らしや気持ちを尊重しつつ、アラスカの代えがたい価値を広く世間に認めさせる運動は並大抵ではなかった。彼女たちの友人のなかには、当局の弾圧を受け、アラスカを追っわれていった人たちもいた。常に闘いの先頭に立ってきたジニーとシリアは、いつしかアラスカ自然保護の母と呼ばれるようになっていた。

 ふたりがアラスカと出会って半世紀、ブッシュ大統領の油田開発計画をめぐり両院で激しい攻防が続けられているいま、アラスカの壮大な自然の魅力とその保護にかけたジニーとシリアの生涯を描いていく。
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