11月8日(土)放送
アンコール 第19回・9月6日放送 人に壁あり 〜解剖学者 養老孟司〜
 4月に出版以来、100万部を突破、今年一番のベストセラーになっている「バカの壁」。

 著者の解剖学者・養老孟司さんは、「バカ」とは、「話してもわからないこと、わかろうとしないこと」と言い、それを人間の心理や脳の仕組みから解明している。さらに「現代は独りよがりの“バカ”が増えている」「人間には自らも意識していない無意識があり、肉体共々変化していく存在であるということを忘れている」と警鐘を鳴らしている。

 もともと精神科医を希望していたという養老さんは東京大学医学部の解剖学研究室にたまたま入り、死体と向き合う日々の中で人間の肉体と精神の関係について考え続けてきた。定年を前に、死体が「他人には思えなくなり」退職。教え子がオウム真理教に入信した体験などもあり、現代人が何かを見失っていると危機感を感じてきた。

 幼くして父を亡くしあいさつできない子供だった少年時代のかっとう、学生の変化を実感してきた解剖学教室での30年間の体験、趣味の昆虫採集から見えてくる自然界と人間界との違いなど、養老さん自身のさまざまな面を紹介しながら、「バカの壁とは何か」「バカの壁を乗り越えるにはどうすればいいのか」を語っていく。

スタジオ出演:養老孟司(解剖学者)

※9月6日に放送した番組ですが、放送終了後、視聴者の皆様から再放送を希望する メールが多数よせられました。ご好評につき、再放送いたしました。
Copyright (C) NHK(Japan Broadcasting Corporation) , ALL rights reserved. 無断転載・転用を禁じます。