9月20日(土)放送
沢木耕太郎 アマゾン思索紀行森の奥 森の声 〜シドニー・ポスエロとの対話〜
 アマゾンのジャングルには、現代文明と接触したことのない先住民族が住んでいる。 ブラジルでは彼らのことを「イゾラド」=「隔絶された人々」と呼んでいる。

 作家沢木耕太郎氏は、最も多くのイゾラドが存在するというコロンビアとの国境地帯に、3度にわたって足を踏み入れた。一帯では、航空機からの調査の結果、イゾラドのものと思われる住居が20か所以上発見されているが、その部族名、言語、人数など詳しいことは何も分かっていない。

 沢木氏はその密林の中で、イゾラドを保護するために武力で地域を封鎖している初老の男と出会った。数十人の武装した部下を率いる男の名前は、シドニー・ポスエロ。ある時はスコールのジャングルで、ある時はイゾラドが虐殺されたという川べりで、沢木氏とポスエロは何度となく対話を繰り返すことになった。

 イゾラドとは何なのか。イゾラドが存在する世界とはどのようなものなのか。文明と「非」文明の衝突はどこでどのように起きているのか。

 沢木氏とポスエロの7時間にわたる対話を軸に、知られざるイゾラドの世界と彼らを絶滅に追いやろうとしている現代文明について思索を重ねていく。

出演:沢木耕太郎 (作家)
Copyright (C) NHK (Japan Broadcasting Corporation). All rights reserved. 無断転載・転用を禁じます。