5月3日(土) 放送
「仁義なき戦い」を作った男たち
 1973年に公開された映画「仁義なき戦い」は、レンタルビデオのベストセラーとして、今なお新しいファンを生み続ける伝説的な映画だ。去年の秋には、登場人物を精巧にかたどったフィギュアも発売され、静かな人気を呼んでいる。この「仁義なき戦い」を作った男たち、監督の深作欣二と脚本家の笠原和夫が相次いで亡くなった。

 この番組に証言者として登場するのは、「仁義なき戦い」シリーズで3役を演じ分けた松方弘樹や、自ら出演を志願したという北大路欣也。殺陣師やカメラマンなどの裏方から東映の名物社長だった岡田茂まで。昭和ヒトケタ世代に属する二人の映画作家の足跡をたどりながら、「仁義なき戦い」がなぜあれほど熱く面白い映画になったのか、創作の秘密を探っていく。さらに、高倉健を一躍大スターにした「日本侠客伝」や「総長賭博」「いのち札」(いずれも笠原和夫脚本)などの名作を生んだ東映任侠映画ブームを回顧する。

 NHKとして初めて正面から「やくざ映画」を取り上げる番組。スタジオゲストは「仁義なき戦い」に熱狂して映画監督になったという井筒和幸と、近々刊行される新著で深作欣二への徹底インタビューを行った映画評論家の山根貞男。ナレーションは深作映画の常連だった蟹江敬三が担当する。
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