2011年8月7日(日) 夜10時

ソルジェニーツィンと大統領たち

去年、ロシアのプーチン首相は、スターリンの圧政を描き、1970年ノーベル文学賞を受賞したソルジェニーツィンの「収容所群島」を、学校で教えることを決定した。プーチンは「この本は、ロシアの将来を考える上で重要である」と述べた。 元KGBのプーチンは、かつてKGBに捕らえられたソビエト反体制のシンボルであるソルジェニーツィンの作品をなぜ、子供たちに教えようとしているのか。

ソルジェニーツィンは、「収容所群島」を書いたため1974年国外追放され、ソビエト崩壊後の1994年帰国、その生涯を通して自由を求め、時の政府を批判してきた。そしてソビエト崩壊後、ロシアは西側の資本主義と違う独自の国家を形成するべきだと大統領たちに提言してきた。

ソビエト、ロシアの権力者たちは、国内外で最も有名な作家を時には敵視し、時には味方に引き入れようとしてきた。 ソビエトが崩壊して20年を迎える今年、ロシアは大国意識を強めている。ソビエト崩壊で人々が手にした「自由」はこの20年でどう変質し、ロシアはどこへいこうとしているのか。

番組では、ソルジェニーツィンと時の権力者たちの相克を軸に、ロシアの20年の軌跡を追う。「自由」に翻弄されるその課程は、自由市場グローバリズムに席巻される今日の世界にも鋭い示唆を与えている。

このサイトを共有する

  •  (NHKサイトを離れます。)
  • メールで投稿