2015年 822日(土)よる11時放送
再放送829日 午前0時放送(金曜深夜)

よみがえる超絶技巧
輪島塗・貝桶プロジェクトの2年

石川県輪島市在住の漆芸(しつげい)家・北村辰夫さん(63歳)。硯(すずり)から香箱、絵皿まで、作品は、日本の漆芸の頂点に立つ“超絶技巧”として主に海外で評価されてきた。その制作の根幹には、いまでは完全に失われてしまった江戸時代の漆の技とその復活がある。漆芸の超絶技巧は一人では決して作ることの出来ない複雑な世界。失われた技をよみがえらせるために、北村さんが編み出したのは、江戸の職人世界を思わせる独自の工房システムだった。下地から、塗り、蒔絵(まきえ)、沈金までさまざまな職人を「棟梁(とうりょう)」として率い、高度な技術を駆使した作品を生み出していった。今回、北村さんは輪島を中心に50人の職人たちともに、毛利家ゆかりの漆芸品“貝桶(かいおけ)”に挑戦し、超絶技巧をよみがえらせる。北村さんと職人たちは、江戸の名品に何を発見し、どんな技を復活させていくのか。ドキュメントしていく。

語り:渡辺篤史
(内容59分)

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輪島塗の「貝桶」
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貝桶(フタ裏)の蒔絵に沈金を施す沈金師
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フタ裏をのぞき込む棟梁・北村辰夫さん(右)と蒔絵職人
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フタ裏に描かれた蒔絵と沈金