2015年 44日(土)よる11時放送
再放送411日 午前0時放送(金曜深夜)

“グローバル人材”を育成せよ
~京都大学・改革への挑戦~

いま、社会の至るところで叫ばれるグローバリゼーション。日本政府はグローバル化を進める大学に支援金を出すことを決め、グローバル化の波は教育の現場にも押し寄せている。

そうした中、京都大学はおととし、グローバルリーダーの育成に特化した5年一貫の大学院、総合生存学館(通称「思修館」)を創設した。立ち上げたのは当時の松本紘総長。通常の大学院とは異なり、専門的な研究に加え、世界の問題に対応するための幅広い教養を学ぶ。そのカリキュラムは実に独特。医学、経済学、人文学など多様な学問分野の講義、そして実践の場での教育として、福祉施設での研修やバングラデシュでのボランティア活動なども盛り込まれている。教員は各分野から集められ、さまざまな大学・学部から集まった31人の学生たちが寮で共同生活を送りながら学んでいる。

しかし、グローバルリーダーとは一体どんな人物を指すのか、その明確な答えはどこにもなく、育成する教員たちも模索が続いている状況だ。思修館が掲げる新たな学問「総合生存学」によって、学生をどう育てるのか-教員たちはこれまで経験したことのない課題に突き当たっている。学生たちにも戸惑いがある。研究の専門性を深めると同時に、幅広い分野を学ぶことの難しさ-両方が中途半端になってしまう恐れもある。

教員はどのようにしてグローバルリーダーを育て、学生はどう課題を乗り越えていくのか?京都大学・思修館の試みに密着取材。その模索を見つめる。

語り:浅野和之
(内容59分)

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京都大学
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深夜に討論する思修館の学生たち (「豊かさとは」をテーマに)
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バングラデシュでの海外インターンシップに取り組む思修館の学生(男子)
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バングラデシュでの海外インターンシップに取り組む思修館の学生(女子)
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思修館が掲げる新たな学問「総合生存学」によって、学生をどう育てるのか
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全国の大学に行ったアンケート調査の返答