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震災後の東北を追って

東日本大震災プロジェクト「明日へ つなげよう」の番組制作スタッフ、末吉ゆきのが、被災地のいまをお知らせします。

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2014年10月02日 (木)

浦戸諸島取材中! ~明日へ 支えあおう 復興サポート~

こんにちは。東日本大震災プロジェクト『明日へ 支えあおう 復興サポート』担当の末吉ゆきのです。
9月の終わり頃から、宮城県塩竈市の離島、浦戸(うらと)諸島の取材を続けています。
浦戸諸島、といって場所がすぐ分かる方はどれぐらいいらっしゃるでしょうか。宮城県塩竈市の東側、松島湾に位置する島々で、日本三景に数えられる松島の一部をなしています。桂島(かつらしま)、野々島(ののしま)、寒風沢島(さぶさわじま)、朴島(ほうじま)という4つの有人島と、大小様々な無人島を総称して「浦戸諸島」と呼ばれています。

塩竈港から出る定期船は、1日に6〜7便。一番近い桂島までは約30分、一番遠い朴島までは約50分で行くことが出来ます。仙台から塩竈まで車や電車で30〜40分程度ですので、離島といってもかなり行きやすい場所と言えるのではないでしょうか。

定期船

内湾を行く定期船は揺れが少なく、快適です。時間によっては船の回りをたくさんのウミネコが飛び回ります。

たくさんのウミネコが飛び回る

ウミネコ

“カモメ”と“ウミネコ”の区別がよく分からなかったのですが、尾翼に黒い模様があり、足が黄色の鳥が“ウミネコ”なんだそうです。

ちなみに、今年の3月まではこのウミネコの餌やりが観光客に好評で、餌となるせんべいが売店等で売られていたそうです。ですが、この観光船からの餌付けでウミネコなどの海鳥が松島湾内で大繁殖。そのフンや卵で、湾内の松が枯れてしまうという事態が発生しています。そのため今年の4月から、餌付けが禁止となったのだそうです。

煤けたように見える島
鳥のフンのため枯れてしまった松です。白っぽくなってしまい、島全体が煤けたように見えます。

島

島

大小さまざまな形の島は目にも楽しく、今の時期は定期船の道筋を開けて、ノリの養殖のための支柱が整然と立ち並んでいます。9/20からは本格的に湾内でのノリ養殖作業が始まりました。この9/20、朝5時から行われた作業を取材させて頂いたのですが、5人乗りの小船を細やかに動かし、夫婦や親子で協力し合って支柱を立て、網を流し、その網に“ノリの種”が付いた貝殻(カキの殻を使っています)を垂らしていきます。元々網の方にノリの種を付けたものもあり、その2種類の方法で、松島湾のノリが育てられていくのだそうです。この松島湾でのノリの初摘みは10月中旬頃とのことでした。

支柱が立つ松島湾

網を流す

浦戸でとれたノリを使った佃煮は、絶品なのだそうです…。震災直後から浦戸に入り支援活動を続けている方々が口をそろえて話していました。

竹の支柱を一本一本、手で海中に挿す

松島湾内は水深が4~6m前後と浅めなのだそうです。
竹の支柱を一本一本、手で海中に挿していきます。曲がってしまうと後々、小船での作業が大変になるのだそうです。

支柱に沿って、網をわたす

支柱に沿って、網がわたされていきます。網には、ノリの種が付けられたカキ殻がぶら下げられています。

浦戸の主要産業は、ノリ養殖とカキ養殖、そのほか刺し網漁や、種ガキ養殖だそうです。ただ、高齢化や後継者不足に悩んでいます。
浦戸の人工は4島全体で、東日本大震災の前は590人ほどでしたが、今は420人あまり。震災をきっかけに島を離れる住民が増え、過疎化と高齢化が加速しました。80歳以上の高齢者が何と100人近くもいます。高齢化率が60%に達しているのです。

島の人々は、美しい浦戸の風景を守りながら、どう島を存続させていくか、頭を悩ませています。
東日本大震災により、浦戸の島々では家屋の50%近くが全半壊しました。津波のため、災害危険区域(こう設定された場所には、人が住む建物を建ててはいけないことになっています)に指定されてしまった元の住宅地をどう活用するか、後継者不足の漁業をどう続けていくか、観光客をどう受け入れていくか…問題は山積しています。
またこの浦戸諸島は、松島の一部ということで、文化財保護法に基づいて特別名勝に指定されています。それ以外にも、市街化調整区域、県立公園、鳥獣保護区、などといった法律で、建物の建て替えや売却などが厳しく制限されているのだそうです。それが島の衰退の一因になっているのではないかという声もあります。

浦戸諸島の景色は本当に美しく、訪れた人は口々にその素晴らしさを訴えますが、そういった美しさをたもちつつ、どう将来につなげていくか…番組で島民の方々のそんな思いを、少しでも汲み取ることができればと考えています。

猫

猫

浦戸で見つけた猫たちです。港の近くで思い思いに過ごしていました。

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