テーマから学ぶ環境問題

公害・ごみ・リサイクル

日本では環境汚染が、人々に健康被害をもたらし、生態系に多大なダメージを与えました。しかし経済成長にともなう環境汚染は、世界各地で繰り返されています。貧困に苦しむ途上国では、環境対策よりも経済成長が優先されており、今後さらなる環境汚染と公害問題が引き起こされる可能性があります。環境汚染をともなわず、限りある資源を有効に活用できる「持続可能な開発」は可能なのか? 「リオ+20」をはじめ、世界中で議論が続いています。

日本の公害問題

『阿賀野川激流の20年 ~新潟水俣病の軌跡~』より戦後、高度経済成長に突入した1950年代から1960年代にかけて、日本では四大公害病(水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく)をはじめ、全国各地で公害問題が深刻化しました。当時の企業の活動では環境対策が重視されておらず、また、国や自治体の対策も不十分なものでした。そのため、日本全国で大気・水質・土壌汚染、森林伐採など大規模な環境破壊が引き起こされました。多くの人たちが公害による健康被害に苦しめられ、いつしか日本は「公害列島」と呼ばれるようになりました。
その後の公害訴訟では多くの場合、企業側の責任が認められ、被害者、遺族側が勝訴しました。公害処理・防止費用の「汚染者負担の原則」(PPP)が確立され、公害対策や環境対策の法整備が急ピッチで進められました。
一方で、私たちが暮らす豊かな生活の裏側で、多くの廃棄物が出され続けます。大量消費社会とともに出現したごみ問題。大量生産・大量消費という私たちの暮らしのあり方そのものが問われるようになりました。近年は、資源を使い捨てにするのではなく、繰り返し使う「循環型社会」が提唱され、多くのリサイクル制度が実施されるようになりました。環境に配慮した持続可能な経済に向けて、いまも模索が続いています。

繰り返される公害問題

『環境法律家 王燦発 ~中国・汚染との戦い~(2)』よりいま中国では、高度経済成長期の日本と同じく、公害が重大な社会問題となっています。大都市では大気汚染やごみ問題が深刻化し、中国全土で水質汚濁や森林破壊が進み、大規模な環境破壊が引き起こされています。
このように途上国を中心に世界各地で、いまなお深刻な環境汚染と、公害問題が発生しています。
日本は公害の歴史を通して、環境技術を発達させてきました。日本の排水処理や排ガス処理などの環境技術、あるいはハイブリッド自動車などの省エネ技術は世界トップレベルにあるといわれています。これからの世界で、日本の環境技術が生かされることが期待されています。

動画で学ぶ

社会のトビラ 公害

(環境関連の教育番組)

北京を悩ますゴミ問題

(ワールドWave トゥナイト)