インタビュー

笑子バアさんは“おばあさんのファンタジー” 笑子バアさん役 片桐はいり

 うちの父親の妹がエミコ叔母さんっていうんですよ。しかも今回演じる笑子バアさんと境遇がよく似ていて…。木皿泉さんの作品って演じさせていただくと、そういう不思議つながりを感じることが多いんです。ですから今回も役に対する思い入れが深いですね。

 ドラマに登場する笑子バアさんは、ダンナさんがいたのかも、子どもがいたのかも分からない、すべてが謎に包まれた人物。見た目こそリアルですが、存在そのものは“おばあちゃんのファンタジー”のようです。「こんなおばあちゃんがいたら面白いのに」、「こんなこと素直に言えたらよかろうなぁ」と想像したら楽しくなるようなおばあちゃん像じゃないかなと思いますね。

 見た目がリアルと言いましたが、おばあさんの特殊メイクは初めての経験。しかも、ゾンビとかそういうもの以外で、こんなに特殊メイクの人が大暴れするドラマってあんまりないんじゃないかな?ひとつ仮面をかぶっているようなものなので、お芝居自体はどんなことでもできちゃう。だから、タガが外れてやりすぎないよう、抑えなきゃなと思いながら演じています。きっと私自身、オンエアを観たときに、いろんなことを思うんでしょうけど楽しみです。

 木皿さんの作品は今回に限らず、泣けることがおかしいし、笑えることが悲しい。そんな風に、ほぼ同時に色んなことが描かれているように感じます。それはすごく貴重で、いつも台本を読むたびに「ああ、これだ!」って思うんです。今回も、かつて観たホームドラマみたいなものに対する木皿さんの思いがあるような気がしています。また、いつもながら台本がとても面白くて、だからこそ緊張もしました。読んだだけで面白いというのは、演じるのが難しいということですから。誰が演じても面白いんだとすると、ハードルが高いな~と思いましたね。

 今回は、一話完結のスペシャルドラマですが、何だか“朝ドラ”くらいの長編ドラマの最終回をやっているような気分でした。「ここに至るまでの三姉妹のお話がもっと観たい! もったいない」と思わされる感じ。それがまた良くて、贅沢だねぇという気にもさせてくれるんです(笑)。

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