ドラマトピックス

平成21年度前期の連続テレビ小説は 「つばさ」です!

舞台は埼玉県・川越市、脚本は戸田山雅司さんが担当します。

連続テレビ小説第80作目『つばさ』の舞台は、朝ドラ初登場の埼玉県。
江戸の風情が今なお残る小江戸・川越を中心に物語が展開します。
母に代わって一家の主婦をつとめる健気な娘つばさは、
朝ドラ史上初? “おばさんキャラ”がチャームポイントのヒロイン!
「娘が母」で「母が娘」のあべこべ親子が巻き起こす
ねじれた家族のほどけない絆(きずな)の物語です。

【放送予定】平成21年3月30日(月)~平成21年9月26日(土)<全156回>



【あらすじ】
玉木つばさ、20歳。玉木家は祖母と父と弟、それに自分の夢を追って家を留守にする母、の5人家族。つばさは実家が営む老舗和菓子屋「甘玉堂」の跡継ぎであり、母に代わって玉木家の家事全般を取り仕切る主婦でもあります。ところがある日、母が「もう一度主婦をやる、店の跡も継ぐ」と言って家に帰ってきたことから、つばさの人生は大きく変わります。
母のせいで家に居場所が無くなったつばさは、地元のコミュニティーラジオ局で働くことに…。ラジオの仕事は何も分からないつばさでしたが、営業や取材で川越の町を駆け回り、番組のリスナーたちと交流を重ねるうちに、それまで考えることもなかった、町にあふれる様々な問題や出来事を知ります。そしてつばさは日々、リスナーと一緒になって悩みながら、問題の解決のために努力し、たくさんの町の人々との絆を深めていくのです。
さらに、つばさは自分の家族とも真剣に向き合うようになります。喧嘩したり、拗ねたり、怒ったり、笑ったりしながら、ちぐはぐな母と娘は次第に親子らしくなり、二人の周りの家族たちも少しずつ家族らしくなっていきます。
つばさはコミュニティー放送に関わることで、町の人々とのコミュニケーションの必要性や、実家の和菓子屋やふるさとの伝統を守ることの重要さ、そして夢を持ちそれに向って努力することの大切さを学んでいきます。

【ドラマの舞台・埼玉県川越市】
ヒロインの実家・老舗和菓子屋「甘玉堂」があるのは、埼玉県の川越市。美しい蔵造りの町並みや、100年以上も人々に時刻を告げてきた時の鐘、華やかな山車が繰り出す川越祭り、駄菓子にさつまいも、うなぎ、などなど…古き良き時代の面影がそこかしこにある、まさに小江戸と呼ぶにふわさしい趣のある町です。
さらに、川下りで有名な長瀞町(ながとろまち)とサッカーの都・さいたま市も物語の舞台となって、バラエティー豊かな埼玉県の魅力を伝えていきます。

【企画意図】
家庭の崩壊、貧富の格差、先の見えない老後…。世の中には夢も希望もない、何だか不幸な気分が満ちているようです。だからこそ、このドラマは「幸せ」を伝えたい。どうにかして人を「幸せ」にする魔法のようなものはないのだろうか。そう考えることが、このドラマのはじまりでした。
ヒロインの“つばさ”は、「夢なんて見ない…」とうそぶく老成した若者です。
でも、これからが彼女の人生のはじまり。
“つばさ”はコミュニティー放送という新しい世界に飛び込んで、未来への夢に気づきます。
夢に向って精一杯生きる彼女の頑張りを通して、人は誰でも広い世界や輝かしい未来に羽ばたくための魔法の“つばさ”を持っていることを、このドラマでは描きたいと思います。

【『つばさ』の物語 2つのポイント】
…その1 「娘が母」で「母が娘」のあべこべ親子

つばさは幼い頃から母に代って、一家の主婦・弟の母親・店の跡継ぎの3役をこなしてきました。そんな彼女のあだ名は、“母(はは)”。世話好きでお節介なつばさは、まさに“母”であり、毎日をパワフルに生きる“おばさん”的活力に溢れています。しかし「このまま店を継いで、お見合い結婚をして、それなりの人生を送る」のが自分にふさわしいと思い込む、消極的な“老成した”思考もつばさの特徴なのです。
ところが、“夢を追い続け”奔放に生きていた母・加乃子が突然戻って来て、「主婦をやる、店も継ぐ」と宣言します。この時から「母のような娘」つばさと「娘のような母」加乃子の、それぞれの夢と人生を賭けた闘いの幕が切って落とされます。
『つばさ』は“あべこべ親子”の二人が、張り合いぶつかり、時に助け合いながら、共に成長していく「娘と母のマイフェアレディー」。逆転した親子関係が生み出す、コミカルでシリアスな家族のドラマが大きな魅力です。

…その2 ふるさとの再興=老舗和菓子屋から、コミュニティ放送局へ

つばさは借金を背負った家業の和菓子屋を手助けするため、地元コミュニティーラジオ局で働くことに…。ところが、次第にラジオの面白さに目覚め、町の人々に夢と幸せを届ける伝説のラジオ・パーソナリティーとなっていきます。そして、つばさの発信したメッセージが人々の連帯を生み出し、不況に苦しむ商店街を活性化する原動力となり、実家の和菓子屋を盛り立てることにつながります。さらには破綻した地元サッカーチームの再建を成功に導き、地域コミュニティーを再興する勝利の女神となっていくのです。
「夢見る」ことが苦手だったつばさは、ラジオの仕事を通して「夢見る」才能を開花させます。その夢とは、愛する家族が幸せになること、大好きな町が元気でいられること。
つばさはラジオの電波が届く小さな地域の、大きな幸福を実現するために積極的に行動します。

脚本執筆にあたって…戸田山雅司
一番最初の打ち合わせで、初めての朝ドラに緊張気味の僕に、プロデューサー氏が笑顔で言います。
プ:「まずは、戸田山さんの好きな話で考えてみてください」
僕は即答します。
僕:「本格ミステリにしましょう。毎週、月曜日に殺人が起きて、土曜日に犯人が判る、朝ドラ初のミステリ!」
プ:「ハハハハ」
僕:「ハハハハハ」
プ:「……冗談はさておき、何やりましょうか」
100%本気でした……。ですが、誰だって、月曜の朝から死体は見たくないですよね。
僕:「だったら、SFファンタジーはどうです? ヒロインは宇宙ステーションで生まれて、超能力を持っていて……」
プ:「舞台はもう決まっています」
僕:「火星……じゃないですよね」
プ:「埼玉です」
うーん、うーん。考えあぐねて、すっかりしぼんでしまった得意技袋を覗き込むと、そこにはまるでパンドラの箱に残った“希望”のように、最後の得意技が残っていました。そういうわけで、戸田山初の朝ドラは、本格ミステリでもSFファンタジーでもありませんが「見ると元気が出るドラマ」です。本気です。

■戸田山 雅司(とだやま まさし)プロフィール…
 1962年東京都生まれ。早稲田大学在学中に劇団「第三舞台」に参加、演出助手として数多くの公演に携わる。1989年にフジテレビの深夜番組「奇妙な出来事」で脚本家デビュー。以後、「世にも奇妙な物語」「正義は勝つ」(以上フジテレビ)、「科捜研の女」「相棒」(以上テレビ朝日)、映画「サトラレ」「UDON」などのヒット作を量産している。
NHKでは、ドラマ愛の詩「ズッコケ三人組」シリーズ(99~02年)、よるドラ「ロッカーのハナコさん」(02年)「帰ってきたロッカーのハナコさん」(03年)、月曜ドラマシリーズ「オーダーメイド」(04年)ほかの作品がある。

<制作にあたって>幸せって何だろう?…制作統括 後藤高久
♪幸せなら手を叩こう~パンパン。
小学校の音楽室での合唱中、同級生の女の子が私に囁きました。「幸せだから手を叩くのじゃなくて、手を叩くから幸せになるのよ」ちょっと大人びた彼女の横顔にドギマギしながら、私は「手を叩くだけで、幸せになれるのか」と人生の秘密を知った気分でした。
このドラマを作ることになって「幸せって何だろう?」と考えた時、30数年ぶりにそんな甘酸っぱい人生の秘密を思い出しました。そして、働いている両親に代わって幼い兄弟の面倒を見ていた健気な同級生の彼女と、ドラマのヒロイン像が重なったのです。
♪ほら、みんなで手を叩こう~パンパン。
つばさが大勢の登場人物と一緒に手を叩くことができる物語を作りたい。視聴者の皆さんがつばさと一緒に手を叩いて幸せになれるような朝ドラにしたい。そんなことを思っています。そして、「幸せはみんなと分かち合ってこそ、本物の幸せになる」ことを、いつも眉間に皺を寄せていた同級生の彼女に伝えたいと切に願っています。

コミュニティ放送とは……
 1992(平成4)年に制度化された超短波周波数(FM波)を使用する放送で、1~20ワットという小出力のため、放送を聴ける範囲が市町村区などの狭い地域に限定されています。その分地域に密着した情報、例えば行政からの告知や商店街のイベント情報、はたまた迷子のお知らせまで、マスメディアでは不可能な情報発信ができ、地域活性化に貢献しています。現在は全国各地域に200局以上が開局しています。


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