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柳家喬太郎さんに凸撃!「昭和元禄落語心中」ロングインタビュー その4

またまた、ドラマ部新人ADの渋谷はな子です!

「昭和元禄落語心中」第4回、ご覧いただきましてありがとうございます!
「本格的!!」と、皆さんにご好評頂いている、落語シーンの監修から、4話ではご出演もしていただいた、柳家喬太郎 師匠にお話を伺ってきました


渋谷はな子
渋谷はな子:
ドラマ部新人ADの渋谷はな子です。
岡田さんをはじめ、出演者の皆さんの印象はいかがですか?

柳家喬太郎
柳家喬太郎さん:
まず岡田さんは、とてもまっすぐで爽やかです。俳優さんとして素晴らしいことは存じ上げておりましたけれども、ひとりの人間として、青年としても、とても好ましいです。とてもまっすぐで、大好きになりました。出演者皆さんが、現場でとても良い雰囲気で、見ていても嬉しいです。

撮影のはじめの頃に、竜星さんが初めてお客さんの前で落語を演じる日がありまして。数日前に、落語シーンの撮影を済ませていた岡田さんが、素直に緊張してらっしゃる竜星さんに「ああ、今日やるんだ!がんばって!」みたいにやりとりしてらっしゃる感じが、すごく仲の良い友達同士みたいな感じで。

そういうおしゃべりから、落語を少しずつ好きになってくれている感じも伝わってきて。そういう様子を拝見しているだけでも、こちらも嬉しくて、楽しくなってしまいます。

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渋谷はな子
渋谷はな子:

俳優さんたちが、落語を演じている姿をご覧になっていかがですか?

柳家喬太郎
柳家喬太郎さん:
皆さん当たり前ですが、ドラマの中で役として落語家を演じてらっしゃる。

その役の落語家さん、名人なら名人、破天荒なら破天荒、そういう役の落語家さんを演じていらっしゃるので、演じる落語もそれにふさわしい感じでなくてはならないっていう難しさがあります。

同時に落語として、落語という芸能として、最低限成立していないと、嘘っぽくなってしまう。そう考えると、落語を演じるっていうのは大変だと思います。

普段からおやりになってる訳では無いですから。本当に大変なんですけれど、なによりもまず、ご本人が楽しく落語を演じてくれないと、落語の楽しさがお客さんに伝わらないと僕は思うんです。そして、その点がもう今回皆さん、軽々クリアなさっているので素晴らしいです。

多分、ご当人から見れば「軽々じゃありませんよ」っておっしゃると思うんですが、本職の噺家が見ていて、こんなに楽しそうに落語をやれた頃に戻りたいなって思ってしまうくらいです。今だって楽しいし、落語しゃべっておまんまがいただける生活っていうのは、この上なくありがたいのですが、二つ目とか若手の頃はもっと楽しくやれていたような気がして。

今回のドラマの役者さんたちを拝見していて、こちらがそういう刺激をもらったりしています。俺もこういう風にしゃべってみよう、とか。実際、今回ドラマの中に出てくる落語で、自分が何年もやってなかった噺を、寄席でやってみたりもしました。

本当に出演者みなさん、真摯に自分の役に、今回のドラマに取り組んでいらっしゃる。その様子は、拝見していて背筋が伸びますし、こんな風に自分も仕事に取り組まなきゃなって、そういうことも感じ取らせて貰いました。

まあ、自分もいつも真摯に取り組んでるつもりなんですけれど・・・(笑)。

渋谷はな子
渋谷はな子:
落語初心者の方が、このドラマを見るポイントはありますか?

柳家喬太郎
柳家喬太郎さん:
落語という芸能に今まで接してこなかった方に申し上げるとすれば、ドラマを見る前に、なまじ落語について色々と調べない方が良いのではないでしょうか、と思います。

「落語を聞いてみたいのだけど、そのためには事前に知識が必要なんじゃないか」というのはよく言われることで、それで二の足を踏まれる方が多いです。でも落語は、そういう敷居の高い芸能では無いと僕は思うんです。もちろん、ファンとして深みにはまっていくと、色々と調べたいことが出てくるでしょうし、色々と知っていた方がより面白くなる演目も当然あります。だけどじゃあそれを調べてから行かないと、面白くないのかって言ったら大間違い。

同じように、ドラマはまずドラマとして、素直に楽しんでいただければ一番良いんじゃ無いでしょうか。そしてドラマの中で、ご贔屓な俳優さんがしゃべっていた落語、好きになった俳優さんが演じていた演目、それを聞いてみたい、と素直に思っていただければ。

そしてドラマを見終わってから落語見に来るときには、今度はドラマを引きずらないで見て欲しいです。

そうするとドラマも落語も楽しんでいただけるのではないかと思います。やはりご自身のファーストインパクトが一番大事だと思うので、ドラマを見るときに、落語の初心者だからここをこう見る方が、とか、ここに注目っていうのは、何も気にしない方がいい気がします。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
落語監修、落語指導の仕事で、難しこと、楽しいことや嬉しいことを教えて下さい。

柳家喬太郎
柳家喬太郎さん:
いちばん難しいのは・・・遅刻しないで現場に来ることですね (笑)。

楽しいのは、僕ら落語家が、好きで選んでいる落語というものに、俳優さんやスタッフの方たちが楽しそうに取り組んでくださっていることです。もちろんドラマを作る仕事は大変そうなのですけれど、自分が好きなことを、人が楽しくやって下さっていて、どうかすると「どんどん好きになってきました!」という言葉を貰ったりすると、ものすごく嬉しいです。

あと、嬉しいことで言うと、平田満さんとご一緒出来ていること!それを知ったときにはNHKの会議室で「ぎゃー!」という声をあげてしまいました!

僕はお芝居が好きで、そんなにたくさん見ているわけじゃないんですが、高校生の頃に、亡くなったつかこうへいさんのお芝居を、高校生なりに小遣いためて何度も足を運んでいました。風間杜夫さんですよ。加藤健一さんですよ。井上加奈子さん、石丸謙二郎さん、長谷川康夫さん。で、平田満さんですよ!まさかこういうお仕事でご一緒できるとは!
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まして平田満さんが落語をしゃべって、私が平田満さんに落語のお稽古をするような日が来るとは、思いましたか!?
誰に言ってるんだ俺は・・・。

あの、「蒲田行進曲」のヤスさんにですね、「黄金餅」を「子別れ」をお稽古している・・・今年いちばん嬉しい仕事です!あ、ほかのお仕事の方、申し訳ありません・・・。もうほんとに、どう言ったら良いか・・・失禁しそうなくらい、嬉しい。失禁なんて言って、大丈夫ですか?NHKは?

あともうひとつ、今年の5月にお芝居に出させていただきまして、そこでご一緒させていただいた俵木藤汰さんが、寄席の席亭役で出ていらっしゃる。こちらともご一緒できるのが、大変に嬉しいです。

渋谷はな子
渋谷はな子:
俳優として出演するいきごみを教えて下さい。

柳家喬太郎
柳家喬太郎さん:
俳優さんは落語が本職じゃ無くて、俳優というお仕事の中で落語をやっていただいている。僕が役を演じるときには、今度は、俳優さん皆さんが落語を演じているように、僕が本職では無いことをやることになるので。ものすごい緊張感です。

・・・なるべく台詞をカットして貰うように(笑)。なるべく動きをカットして貰うように(笑)。できればくらーい画面で撮って欲しいです(笑)。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
このドラマで、ここは見て!と思うことを教えて下さい。

柳家喬太郎
柳家喬太郎さん:

過去にも色々な落語の映画とかドラマがあったわけですが、僕が高校生の頃、落語が好きになりはじめの頃に見た映画で、亡くなった森田芳光監督の「の・ようなもの」という映画がありまして。僕はそんなにたくさん映画を見てはいないんですけれど、「の・ようなもの」は好きな映画の1位の中の1本です。

いわゆる落語を扱ったドラマとか映画っていうと、芸道精進ものが多かったのですが、「の。ようなもの」は若者の青春映画として、とっても楽しかった。そしてプロになってみたら、あの映画の雰囲気がリアルだったんです。噺家の先輩たち、仲間たち僕らも、そんなに真面目なばかりではなくて。けっこうキャアキャアと下らないことを言いながら修行してきたんです。

今回このドラマの中でも、例えば菊比古と初太郎の若い頃の友情とか、楽屋の風景とかにも、そういう雰囲気の片鱗が香るといいなって思います。

落語の指導だけではなくて「楽屋ってこういう感じですよ」とか、そういうこともドラマの皆さんにご説明を申し上げていて、もちろんそれでもドラマで描かれる内容は、現実そのものとは違いますけれど、そういう場面を見て「えーこんな感じなのかな」「本当はもっとくだけてるのかな」とか、そういうことを想像してもらえると嬉しいと思います。

万が一、「楽屋ってドラマではけっこうくだけて描かれているけれど、ほんとの落語家さんの楽屋はもっと真面目なんでしょ?」って思った方がいらっしゃいましたら、すいません、そんなことは、ありません(笑)。

渋谷はな子
渋谷はな子:
ありがとうございました!


…というわけで、番組の落語監修、そして第4話ではご出演もして頂いた柳家喬太郎 師匠のインタビューでした!
喬太郎師匠に監修して頂いた、こだわりの落語シーン、是非引き続きご注目下さい!!!

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